【医師解説】慢性疲労症候群が改善!免疫力向上には「肛門」を温めるとよい!

【医師解説】慢性疲労症候群が改善!免疫力向上には「肛門」を温めるとよい!

体が冷えると、血管が収縮し、交感神経が優勢になります。この状態が続くと、血流が悪くなり、免疫細胞である白血球の中のリンパ球が減少。免疫機能が低下します。つまり、自律神経の乱れが血流の悪化、免疫機能の低下を招くのです。【解説】班目健夫(青山・まだらめクリニック院長)


冷えは体の痛みを招きガンのリスクを高める

あなたは病院で、おしりやおなかの冷えを、医師に指摘されたことがありますか?
おそらく、ほとんどの人はそんな経験はないでしょう。

しかし実は、おしりやおなかの冷えを確認することは重要です。
ここが冷えているなら、その患者さんの病気や症状が、冷え体質のため起こっている可能性があるからです。

消化や代謝などの生命活動は、酵素という一種のたんぱく質の働きにより支えられています。
酵素が最も活性化するのは、内臓の温度が38度のとき。

それより低いと、内臓機能が低下した状態と考えられます。
内臓の温度は、わきの下で測る体温よりも、1・2度ほど高めなのが正常です。

つまり、わきの下で36・8度あれば、酵素がよく働いている、健康な状態といえるのです。
けれども、現代人の平均体温は、それよりもかなり低くなっているようです。

小学生の低体温症がふえているという報告や、多くの患者さんを診てきた経験からしても、低体温の人は増加傾向にあると思われます。
自律神経のメカニズムからいっても、冷えは、万病の元です。

自律神経とは、体内の諸器官を意志とは関係なく調整する神経。
活動時に活発になる交感神経と、休息時に活発になる副交感神経があります。

両者が拮きつ抗こうしてバランスを取ることで、体が正常に機能するものです。
体が冷えると、血管が収縮し、交感神経が優勢になります。

この状態が続くと、血流が悪くなり、免疫細胞である白血球の中のリンパ球が減少。
免疫機能が低下します。つまり、自律神経の乱れが血流の悪化、免疫機能の低下を招くのです。

血流が悪化すれば、生活習慣病、頭痛や不眠、体のコリや痛みといった不定愁訴が引き起こされます。
また、免疫機能が低下すれば、インフルエンザなどの感染症や、ガンのリスクが増加します。

こうしたわけで、あらゆる不調や病気は、冷えをしっかり治さないかぎり、根本的な改善は見込めないのです。

全身の激痛が軽減!降圧剤をやめられた!

そこで、自律神経のバランスを整える冷え取り法として、私が勧めているのが、湯たんぽを使うことです。
湯たんぽは体にふれる面積が広く、熱量が抜群に大きいので、ほかのどんな熱源よりも、体を温める効果が高いのです。

また、湯たんぽは、熱交換して体を温めます。
体が熱を必要としなくなったころ、自然と冷めてくるのです。

電気あんかのように過剰に加温し続けて、肌が乾燥することがありません。
温める部位は、おしり、太もも、おなか、二の腕のような大きな筋肉です。

大きな筋肉は熱の産生量が大きく、その熱エネルギーが血流にのって全身に運ばれるため、効率よく体を温めてくれます。
おしりを温めることは、特に下半身の冷えに効果的です。

私は以前、体のどこを温めるのが冷えに最も効果があるかを調べるため、実験を行いました。
のど、腹、腰、肛門の4ヵ所に使い捨てカイロを貼り、30分後に、サーモグラフィーで体表温度の変化を調べました。

すると、腰や腹よりも、肛門を温めたときのほうが、下半身の温度が上昇したのです。
肛門付近は、血流が非常に豊富です。

一方で、ここは内臓を支える「おしりの底」。
常に大きな負担がかかるため、血流が悪くなり、うっ血が起こりやすい部位なのです。

そこで、肛門を温めて血液を内臓へ巡らせると、さまざまな疾病が改善します。
ここで、患者さんの例をご紹介しましょう。

53歳の女性・Aさんは、交通事故を機に、慢性疲労症候群と線維筋痛症を発症しました。
初診時、強い疲労と倦怠感、全身の痛みのため歩くことができず、車いすで来院しました。

2週間に一度、通院しながら、毎日湯たんぽでおしりを温めたところ、2ヵ月後には体の痛みが和らぎ、疲労感や倦怠感が大きく改善しました。
慢性疲労症候群はPSという指標で、症状の程度を診断します。

PSは10段階の数字で表され、0〜2が正常範囲。
5を超えると社会生活が困難になり、9は寝たきり状態です。

Aさんは、治療に加え、湯たんぽでおしりなどを温めることを熱心に継続。
初診時に8だったPSが、3年半かかりましたが、3まで改善しました。

健常者とほぼ同様に生活できるまでもう少しです。
線維筋痛症の痛みも、ずいぶん軽減しました。

また、外見的には、太って見えていた顔や体が、むくみが取れ、かなりほっそりしました。
降圧剤をやめられた人もいます。

63歳の女性・Bさんは、初診時の最大血圧が、150mmHgあり、降圧剤を飲んでいました(基準値は140mmHg未満)。
湯たんぽでおしりや二の腕などを温めるようにしたところ、2ヵ月後には最大血圧が11mm Hg に降下。

基準値内に落ち着いたので、降圧剤をやめましたが、その後も血圧は安定しています。
不調に悩む人は、上の図解に示した方法を参考にして、ぜひ湯たんぽで、おしりを温めてみてください。

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

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