【医師解説】腎臓病が改善!透析回避できた!私が患者に勧める「玄米根菜食」とは

【医師解説】腎臓病が改善!透析回避できた!私が患者に勧める「玄米根菜食」とは

現代の日本を見ると、食習慣の変化がさらに腎臓を酷使しています。肉類などの動物性食品は消化が悪く腸内で腐敗するため血液を汚します。添加物がたっぷり使われた加工食品、農薬が付着し遺伝子組み換えが行われた野菜などからも毒素が体内に取り込まれ、血液の汚れを招きます。【解説】森下敬一(お茶の水クリニック院長・国際自然医学会会長)


森下 敬一
お茶の水クリニック院長、国際自然医学会会長、グルジア・トリビシ国立医科大学名誉教授、中国・瀋陽薬科大学客員教授。1950年、東京医科大学卒業後、血液生理学を専攻。55年、千葉大学医学部より学位授与。新しい血液生理学を土台にした自然医学を提唱し、国際的評価を得ている。慢性病やガンに苦しむ数多くの人々を根治させた実績を持つ、自然医学の第一人者。個々の体質判定をもとに、玄米・菜食の食事療法を指導。著書に『血液をきれいにして病気を防ぐ、治す』(講談社α新書)ほか多数。

動物性食品や添加物で腎臓の負担が増している

シルクロードには、世界有数の長寿の郷が点在しています。
私は長年、それらの地を訪ね、食と長寿の関係を調査してきました。

そして、ある共通点を見つけました。
それは、どの長寿の郷の人も、昔ながらの穀類(炭水化物)中心の食事をしていることです。

もう一つ、長寿の郷の人たちには共通点があります。
それは、生命エネルギーを測る特殊な器械で調べると、皆さん、腎臓がいちばん弱っていること。

なぜなら、臓器の中で最も酷使されているのが腎臓だからです。
生物は海で生まれ、陸に上がって、数億年という進化の中で人類になりました。

陸地では水と塩分は貴重で、人体では一度ろ過して捨てた水と塩分を、腎臓の尿細管から再吸収して使います。
そのため、腎臓への負担は大きく、ほかの臓器より先に機能が落ちていくのです。

現代の日本を見ると、食習慣の変化がさらに腎臓を酷使しています。
動物性食品や添加物の多い加工食品をとるようになって、腎臓の負担が今まで以上に増しているのです。

肉類などの動物性食品は消化が悪く、腸内で腐敗するため血液を汚します。
添加物がたっぷり使われた加工食品、農薬が付着し遺伝子組み換えが行われた野菜などからも、毒素が体内に取り込まれ、血液の汚れを招きます。

昔は、食べた物がそのまま栄養になりました。
しかし今は、栄養といっしょに毒まで吸収してしまうのです。

こうして汚れた血液が全身を巡ると、細胞の働きが低下して、あらゆる病気の原因になります。
なかでも痛手を被るのが、腎臓です。

腎臓には糸球体という、毛細血管の集まった、ろ過装置があります。
そこで血液をろ過し、老廃物や毒を尿にして体外に排出しています。

しかし、血液が汚れ、体内に毒素が増えれば、腎臓にかかる負担は大きくなり疲弊していきます。
腎臓の機能が落ちれば、体内の老廃物を十分に排出できなくなり、むくみや高血圧、貧血など、さまざまな症状が出てきます。

そして機能を失ったとき、透析療法が必要になります。
もしくは、透析療法を行う前に、ガンに侵される場合もあります。

近年、腎臓ガン、膀胱ガン、前立腺ガンが増加していますが、これらのガンにはつながりがあり、腎機能の衰えという共通の要素があるのです。

医師に「治らない」といわれた腎臓病が快癒!

そこで私が勧めているのが、長寿の郷の人たちと同じ、穀類中心の自然の食事です。
日本人は昔から、穀類を主食とし、野菜を副菜とする食事をしてきました。

この昔ながらの穀類・野菜中心の食事に戻せば、腸内での腐敗は抑えられ、血液の汚れを防ぐことができます。

当院には、慢性腎臓病や腎臓ガンの患者さんがおおぜい来られます。
そこで、穀類・野菜中心の「玄米根菜食」をとるように指導すると、多くの患者さんが改善しています。

なかには、透析療法を免れたり、腎臓ガンの進行が抑えられたりしたケースもあります。
そうした改善例をご紹介しましょう。


Aさん(20歳・女性)は中学2年のときに、風疹にかかってから腎炎になりました。
1日の尿の回数が3回と少なく、顔や足はむくみ、疲れやすい状態でした。

病院で治療を受け、腎臓にいいという漢方薬も試しましたが、1年かけても症状は改善せず、見かねた母親が当クリニックを受診。
玄米根菜食を基本とした食事療法を開始しました。

Aさんは甘いお菓子や果物、肉類が好きで、当初は食事療法を守れませんでした。
しかしその後、Aさん自身が直接受診してからは意識が変わり、間食をやめ、きちんと食事療法を行うようになりました。

すると、急速に症状が改善。
顔や足のむくみが取れて、尿の回数も増えてきたのです。

以後は、順調に回復し、2年後には尿たんぱくが出なくなり、血液検査の結果も良好。
疲れにくくなり、高校1年からは体育の授業にも参加できるようになりました。


Bさん(42歳・男性)は、足やまぶたに急にむくみが出て、だるさを感じたため、病院で検査を受けたところ、腎臓病と診断されました。

大学病院で3ヵ月ほど入院治療を受けたものの改善はなく、当クリニックを受診し、食事を玄米根菜食に切り換えました。
調味料は、天然の塩、防腐剤の入っていないしょうゆなどを選びました。

途中、じんましんなどの好転反応が出て驚きましたが、10ヵ月目からむくみが消え、尿たんぱくも出なくなりました。
約3年で腎臓病が完治しました。


Cさん(25歳・女性)も足のむくみから腎臓病がわかった患者さんです。

検査を受けた病院では、主治医から「慢性腎臓病が進行しており、もう治りません」とハッキリいわれたそうです。
しかし、その病院に入院中から当クリニックの食事療法を始めたところ、7ヵ月で腎機能値が改善。

仕事にも復帰できました。
その後も食事療法を続け、すっかり健康を取り戻しています。


このように、玄米根菜食を中心とした食事療法を根気よく続けると、「治らない」といわれた腎臓病でも快癒するのです。

腎機能をアップさせる食事 ― OK食材、NG食材はコレ!

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

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