【膝痛改善のセルフケア】膝の痛み・こわばりは「手首を振る」と消失する?関節バキバキでは解消しない!

【膝痛改善のセルフケア】膝の痛み・こわばりは「手首を振る」と消失する?関節バキバキでは解消しない!

バキバキ音がするほど関節を動かしても、筋肉の緊張や神経の滞りが解消しなければ、痛みや不調は改善しません。人間の体は、各部位が互いに影響し合っています。したがって、治療のポイントとなる部位を調整することで、全身の筋肉の緊張が緩み、神経の伝達がうまくいくのです。【解説】佐々木繁光(佐々木整体治療院院長)


ひざ痛には手首を施術したほうが効果的

整体というと、関節をバキバキ鳴らすような、痛い施術を想像する人が多いかもしれません。
しかし、私の治療院では、そういった施術をいっさい行っていません。

むしろ、ほとんどのかたが「全く痛くありませんでした。とても心地よかった」と感想を述べられます。
というのも私は、骨ではなく、全身の筋肉や神経系を整えることを重要視しているからです。

バキバキ音がするほど関節を動かしても、筋肉の緊張や神経の滞りが解消しなければ、痛みや不調は改善しません。
人間の体は、各部位が互いに影響し合っています。

したがって、治療のポイントとなる部位を調整することで、全身の筋肉の緊張が緩み、神経の伝達がうまくいくのです。
痛みのあるところを触ったり動かしたりすると、患者さんが緊張して筋肉がかたくなり、逆効果になることも少なくありません。

そうした事態を避けるためにも、患部に直接働きかけるのではなく、離れた部位に施術をして、全身を整えながら痛みや不調を治すのが最善であると、私は考えています。
例えば、ひざ痛の人に対しては、ひざをあまり触りません。

ひざではなく、手首や首などを主に施術します。そのほうが、効果が高いからです。
そして、自宅で行うセルフケアとして、私が患者さんにお勧めしているのが、今回ご紹介する「手首ぶらぶら」です。

実際、手首ぶらぶらを実行した患者さんからは、「最初は半信半疑だったけれど、ひざ痛がほんとうに改善してびっくりした」という報告をたくさんいただいています。
やり方は簡単です。手についた水のしずくを払うように、手首から先を30秒間ほどぶらぶら振るだけです。

手首ぶらぶらは、立って行っても座って行っても、寝て行ってもかまいません。
「朝、起き抜けにひざが痛い」という人は、寝床から出る前に手首をぶらぶらさせるといいでしょう。

1日に何度行ってもけっこうです。
駅のホームで電車を待っているときや、家でテレビを見ているときなど、手が空いていればいつでもどこでもできます。

こまめに行ってください。

たった1回の施術で痛みが和らぐ例もある

さて、皆さんは「なぜ、手首を動かすと、ひざ痛が改善するのか」と不思議に思うかもしれません。
実は、手首とひざは密接に関連しているのです。

私はもともと、病院に勤める薬剤師でした。
若いころから人体に興味があったので、薬学以外のこともいろいろと勉強していました。

そのなかで、宮本紘吉先生という偉大な治療家に出会い、内弟子となりました。
そこから、鍼灸師とあんまマッサージ指圧師の資格を取り、治療家の道へと進んだわけです。

さまざまな治療法を学ぶ過程で、平田蔵吉という戦前の治療家を知りました。
彼は、長年の施術経験から「平田式体表十二反応帯」という理論をまとめていました。

全身を、体幹(胴体)、顔面、頭部、頸部、上肢、下肢の六つの部位に分け、さらにそれぞれを12に区切って番号を振ります。
そして、同じ番号の区域は相関すると考えました。

例えば、上肢なら、腕のつけ根から指先にかけて区切り、肩が1番、ひじが4番、手首が8番、指先が12番となります。
下肢は、つま先から太もものつけ根まで下から区切り、つま先が1番、足首が4番、ひざが8番、そけい部が12番です。

こうして見ると、手首とひざは同じ8番で、相関する反応帯です。
また、ひざから足首と、ひじから手首にかけては、どちらも2本の骨が走っています。

これらの骨どうしも、連動すると考えられているのです。
私は、この理論を知ってから、ひざ痛の患者さんを治療する際に手首の状態をよく観察することにしました。

すると確かに、ひざ痛の人は、たいてい手首を痛めて湿布を貼っていたり、手首がかたくて動きが悪かったりするのです。
そして、手首をやわらかくする施術を行うと、ひざ関節も柔軟になり、こわばりや痛みが軽快するという経験を重ねてきました。

なかには、たった1回の施術で、ひざ痛が和らぎ、歩行が楽にできるようになる患者さんもいるほどです。
ただ、ひざ痛を抱えて、私の治療院まで足しげく通うのは大変です。

また、施術によってやわらかくなった筋肉も、ほうっておくと元に戻ってしまいます。
セルフケアとして手首ぶらぶらを行うと、ひざの柔軟性が保たれ、痛みの改善や再発防止に役立つのです。

ひざ痛のある人は、ぜひ習慣にしてください。

佐々木繁光
1957年、千葉県生まれ。日本大学薬学部卒業後、薬剤師として病院に勤務。鍼灸師とあんまマッサージ指圧師の資格を取得し、治療家の道へ進む。治療院での施術のほか、整体教室を開催するなど、セルフケアにも力を入れている。共著に『一瞬整体で痛みが消える!病気が治る!』(マキノ出版)などがある。

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

この健康情報のエディター

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