クレアチニン値が改善した!蛋白尿、血尿が止まった! 腎臓病の食事療法「玄米根菜食」とは?

クレアチニン値が改善した!蛋白尿、血尿が止まった! 腎臓病の食事療法「玄米根菜食」とは?

血液が汚れる食事ばかりしていると、当然、腎臓でのろ過に大きな負担がかかるようになります。腎機能が低下している人は、そうなる前に1日も早く玄米根菜食に切り替えてください。血液がきれいになれば、それはあたりまえのことだとわかってください。【解説】森下敬一(お茶の水クリニック院長・国際自然医学会会長)


血液を汚す食事が続けば腎臓に大きな負担となる

私は、半世紀以上前から、「食生活の乱れが病気の原因である」ことに気づき、日本人に合った自然な食事療法を提唱し、ガンやアレルギー、生活習慣病、膠原病などの病気に苦しむ多くの患者さんの治療に取り入れてきました。

私が指導してきた食事療法とは、欧米型の食生活を控え、玄米や雑穀、旬の野菜などを基本とした、自然な食事に戻すというものです。
私が注目したのは、現代の日本に満ちあふれる血液を汚す食品です。

肉類などの動物性食品は、消化しにくく、腸内で腐敗するため、血液を汚します。
また、添加物の多い加工食品、農薬や化学肥料がたっぷり使われた野菜などからも、毒素が体内に取り込まれ、血液の汚れを招きます。

この汚れた血が全身を巡り、細胞を劣化させ、さまざまな病気の原因になると考えられるのです。
腎機能が慢性的に低下していく慢性腎臓病が増加している原因も、ここにあるのではないでしょうか。

腎臓には糸球体という、毛細血管が無数に集まった、ろ過装置があります。
ここで血液がろ過され、老廃物などの不要なものが尿といっしょに体の外に排出されます。

血液が汚れる食事ばかりしていると、当然、腎臓でのろ過に大きな負担がかかるようになります。
その結果、体内の老廃物を十分に排出できなくなります。

それが、むくみを引き起こします。
また、ろ過に負担がかかることで、糸球体が炎症を起こし、慢性糸球体腎炎などの病気の発症にもつながります。

レンコンとゴボウは排毒機能をともに高める

私が患者さんに指導する食事療法の柱となるのが、「玄米根菜食」です。
これは、血液を汚さない食事といえます。

具体的には、玄米ご飯に、旬の野菜、根菜類の煮物、みそ汁、豆類やダイズ製品(豆腐、納豆、高野豆腐など)、海藻類、キノコ類などを組み合わせた食事です。
同時に、動物性食品(肉類、乳製品、卵)はできるだけ控えます。

とるとしたら、まるごと食べられる小魚(ジャコやシラスなど)がいいでしょう。
インスタント食品やスナック菓子などの加工食品、精製・精白した食品(白砂糖、白米、うどん、パンなど)も控えます。

食事のポイントは、よく噛んで食べることです。
一口30~50回噛むと、栄養の吸収がよくなるうえに、唾液による解毒作用も発揮されます。

そして、素材のおいしさに気づき、少量でも満足できるようになります。
それは、内臓機能を休めることにつながり、体を正常に保つカギになるのです。

これが、腎臓病を含め、どんな病気のかたにも勧めている基本の食事です。
そのうえで、腎臓病のかたには次のような食事をお勧めしています。

●アズキ玄米ご飯
玄米に、アズキとハトムギを加えて炊きます。

いずれの食品にも優れた利尿作用があるので、老廃物を排出し、血液を浄化してくれます。
つまり、腎臓の負担が減るわけです。

胃腸の調子が悪いかたは、おかゆにして食べてもいいでしょう。
しかし、その際にも、よく噛んで食べることです。

また、大麦や雑穀類(アワ、ヒエ、キビ、ソバなど)を加えるのもお勧めです。
食物繊維の多い大麦でお通じがよくなると、腸がきれいになり血液の浄化に役立ちます。

ミネラルやビタミン類の豊富な雑穀で、全身の細胞の機能も高まります。

●レンコン・ゴボウジュース(下の作り方参照)
レンコンは、昔からセキ止めの効果が知られています。

セキは、肺にたまった毒素を排出する反応です。
レンコンは肺にたまった毒を出し切り、セキを起こらなくします。

腎臓に対しても同じように、排毒機能を高めてくれます。
私は、レンコンといっしょにゴボウをとることを、患者さんに勧めています。

ゴボウに含まれるイヌリンという成分が、レンコンの排毒作用を強化するからです。
レンコン・ゴボウジュースを作って、空腹時に噛みながらゆっくり飲むと効果的です。

しかし、飲みにくいという人は、ふだんからレンコンとゴボウをキンピラや煮物にして、常食するといいでしょう。

ミネラル豊富な自然塩で減塩はせずに適塩を!

●シジミのみそ汁
シジミに含まれるオルニチンという成分には、肝機能を強化する作用があります。

それが間接的に、腎臓にもよい効果をもたらします。
肝機能がよくなると、解毒・分解を促す作用が盛んになります。

そうして分解された毒素は、肝臓から腸に送られ排出されます。
シジミで肝機能を高めておくと、この「肝-腸排毒機能」が高まり、血液が浄化されます、

その結果、腎臓の処理負担も減るのです。
シジミはみそ汁に入れてとるのがお勧めです。

汁だけでなく、実も残さず食べてください。
週に2~3回を目安にとるといいでしょう。

なお、発酵食品であるみそは、腸内環境をよくしてくれるので、みそ汁は毎日飲んでください。
しかし、添加物入りの偽物のみそもありますから、要注意です。

ダイズ(あるいは米、麦)と麹こうじ、自然塩のみを原材料に、時間をかけて自然発酵させた本物を選んでください。

●スイカ糖
スイカには強い利尿作用があります。

高血圧の改善やむくみの解消に有効で、腎臓への負担も和らげてくれます。
これを煮詰めたスイカ糖(下の作り方参照)には、その働きが凝縮されており、小さじ1杯なめるだけで効果が得られます。

甘みが欲しいときに、砂糖のかわりに使ってもいいでしょう。
夏の間にまとめて作れば、約1年は、冷蔵庫で保存できます。

そのほか、お茶として飲むなら利尿作用に優れたアズキ茶がいいでしょう。
ハトムギやオオバコ、カキドオシなどのお茶も悪くありません。

ハトムギには利尿作用、オオバコ、カキドオシは腎臓の機能を刺激する作用があります。
腎臓病の人は、高血圧の予防や、水分の摂取を抑えるために塩分が制限されています。

しかし、塩は本来人間に必要な物です。
ミネラルの多い自然塩なら、過度に制限する必要はありません。

減塩ではなく、適塩を心がけましょう。
ただし、精製されている食塩は厳禁です。

腎機能が著しく低下すると、最終的には人工透析が必要になります。
すると、日常生活は著しく制限され、合併症も起こりやすくなります。

腎機能が低下している人は、そうなる前に1日も早く玄米根菜食に切り替えてください。
食事を切り替えて慢性腎臓病が改善した人は多数います。

たんぱく尿や血尿が出なくなった人、クレアチニン値が改善し、むくみが取れた人、糖尿病や高血圧が改善し、腎機能が回復した人などです。
血液がきれいになれば、それはあたりまえのことだとわかってください。

→血液浄化美味レシピ①はコチラ
→血液浄化美味レシピ②はコチラ

森下敬一
お茶の水クリニック院長、国際自然医学会会長、グルジア・トリビシ国立医科大学名誉教授、中国・瀋陽薬科大学客員教授。1950年、東京医科大学卒業後、血液生理学を専攻。1955年、千葉大学医学部より学位授与。新しい血液生理学を土台にした自然医学を提唱し、国際的評価を得ている。慢性病やガンに苦しむ数多くの人々を根治させた実績を持つ、自然医学の第一人者。個々の体質判定をもとに、玄米・菜食の食事療法を指導。著書に『血液をきれいにして病気を防ぐ、治す』(講談社α新書)ほか多数。

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

この健康情報のエディター

関連する投稿


【クレアチニン値を下げる運動】で腎臓病が改善!ネフローゼの尿たんぱくが陰性になった!

【クレアチニン値を下げる運動】で腎臓病が改善!ネフローゼの尿たんぱくが陰性になった!

多くの人は、太い動脈の血流には注意を払いますが、毛細血管の流れには無頓着です。しかし、全身の臓器が健康に働くためには、毛細血管がなにより大事。【解説者】渡辺完爾(渡辺医院院長)


【慢性腎臓病】悪化原因は「便秘」と「カリウム制限」?腸内環境を整える食事の重要性

【慢性腎臓病】悪化原因は「便秘」と「カリウム制限」?腸内環境を整える食事の重要性

腎臓は、体内のさまざまなバランスを調整する役割を持ち、不要な物質を排出する働きがあります。しかし、腎臓の機能が低下した慢性腎臓病では、尿として排泄すべき毒素(尿毒素)を十分に排出できません。慢性腎臓病の患者さんは、治療とともに腸内環境を整える食生活がとても重要です。【解説】内山葉子(葉子クリニック院長)


【慢性腎臓病】摂りたい食品・控えたい食品 ー 食事を変えたらステージ5から回復に!

【慢性腎臓病】摂りたい食品・控えたい食品 ー 食事を変えたらステージ5から回復に!

慢性腎臓病(CKD)を悪化させないためには、尿毒素をためないこと、そして炎症を抑えることがカギとなります。そのために心がけることとして、食事で腸内環境を整えることがとても重要です。腸が喜ぶ食生活が腎臓にもいかによいか、おわかりいただけると思います。【解説】内山葉子(葉子クリニック院長)


【腎機能低下】クレアチニン値を下げる食事「小豆カボチャ」で薬を飲まず透析を回避できた!

【腎機能低下】クレアチニン値を下げる食事「小豆カボチャ」で薬を飲まず透析を回避できた!

叔母は78歳のとき「腎不全」と診断されました。クレアチニン値が11mg/dLまで上昇し医師から人工透析を提案されたのです。私の勧めでアズキカボチャを食べ始めたら、3週間でクレアチニン値が5mg/dLまで下がり、結果透析はしなくて済みました。腎臓の薬は飲んでいません。【解説】三浦直樹(みうらクリニック院長)


【慢性腎臓病】を食事で改善!「減塩」ではなく「適塩」を名医が勧める理由とは

【慢性腎臓病】を食事で改善!「減塩」ではなく「適塩」を名医が勧める理由とは

人間は、食べ物によって病気にもなれば、食べ物によって病気を治すこともできます。慢性腎臓病もしかりで、毎日の食事によって改善させることができます。ポイントは、血液を汚す食事をやめて、腎臓に負担をかけない自然の食事に戻すことです。【解説】森下敬一(お茶の水クリニック院長・国際自然医学会会長)


最新の投稿


「キーン」と鳴り響く耳鳴りが「耳こすり」で解消し不眠改善!ぐっすり眠れる

「キーン」と鳴り響く耳鳴りが「耳こすり」で解消し不眠改善!ぐっすり眠れる

ストレスが積み重なったのでしょう。気がついたら「キーン」という高音の耳鳴り が聞こえるように。最もいやだったのは、寝るときでした。シーンと静かな中、キーンという音だけが聞こえるので不眠になってしまいました。そこで藤井先生の治療院に行き、教わったのが「耳こすり」でした。【体験談】長谷川真由美(会社員・33歳)


【咳止め効果】のどの炎症を抑え気管支を広げる「蜂蜜コーヒー」は薬並み!と呼吸の名医が推奨

【咳止め効果】のどの炎症を抑え気管支を広げる「蜂蜜コーヒー」は薬並み!と呼吸の名医が推奨

ハチミツには、優れた抗炎症作用、抗酸化作用があります。特に抗炎症作用により、のどの炎症が抑えられるため、セキが軽くなると考えられます。ハチミツ以外では、コーヒーにも、セキの予防効果があることが報告されています。【解説者】大谷義夫(池袋大谷クリニック院長)


退職後の検査・降圧剤はどこまで必要?「高血圧」との付き合い方を医師が指南

退職後の検査・降圧剤はどこまで必要?「高血圧」との付き合い方を医師が指南

人間の三大欲は、食欲・性欲・睡眠欲といわれています。それに加え、昨今は「健康長寿欲」に多くの人がとらわれています。2016年の調査で「欲しい物」の1位が「健康」で、「幸せ」を大きく上回ったのです。「幸せよりも健康が欲しい」という結果に私は衝撃を受けました。【解説】名郷直樹(武蔵国分寺公園クリニック院長)


【首が痛い!の原因】チェックリストで分かる症状、対処法はこれ!

【首が痛い!の原因】チェックリストで分かる症状、対処法はこれ!

首の痛みの場合、適切な対策をとり損ねるおそれがあります。首の骨が悪くなっているといわれれば、多くの患者さんは「それなら痛みが出るのもしようがない」「薬で痛みを抑えるしかないのだろうな」と考え、それ以上の対策を取らなくなってしまうからです。【解説】竹谷内康修(竹谷内医院カイロプラクティックセンター院長)


【健康レシピ】脳を活性化する「卵」アレンジ薬膳(卵黄みそ漬け)

【健康レシピ】脳を活性化する「卵」アレンジ薬膳(卵黄みそ漬け)

卵は、アミノ酸、ビタミン、ミネラルをバランスよく含んだ「完全栄養食品」といわれています。加熱しても、栄養価に大きな変化が見られず、どのように調理しても必要な栄養を摂取できるので、夏バテ撃退には最適な食材といえるでしょう。【解説・料理・栄養計算】検見﨑聡美(管理栄養士・料理研究家)


ランキング


>>総合人気ランキング