【失明を予防】網膜の血管が詰まる「網膜血管閉塞症」を改善する納豆の食べ方

【失明を予防】網膜の血管が詰まる「網膜血管閉塞症」を改善する納豆の食べ方

目の血流が悪化すると、酸素や栄養がじゅうぶんに行き渡らなくなります。そして、疲れ目・モヤモヤ感・チラつきなどの症状が現れやすくなります。とりわけ、網膜の近くで血流のトラブルが起これば、突然物が見えなくなったり見えにくくなったりと、たいへん重い症状が生じます。【解説】玉井嗣彦(鳥取大学名誉教授・日野病院名誉病院長)


目の血流が滞ると最悪の場合は失明も

 目の血流が悪化すると、酸素や栄養がじゅうぶんに行き渡らなくなります。そして、疲れ目・モヤモヤ感・チラつきなどの症状が現れやすくなります。とりわけ、網膜の近くで血流のトラブルが起これば、突然物が見えなくなったり、見えにくくなったりするという、たいへん重い症状が生じます。

 目をカメラにたとえたとき、網膜はフィルムに相当します。
 網膜には、動脈と静脈が4本ずつ通っています。そして、動脈は太い血管から細い血管へと枝分かれし、静脈は細い血管の枝が太い血管につながっています。

 網膜の血管が詰まる病気を、「網膜血管閉塞症」と言います。
 この病気は、血管が詰まった部位により、次の4つに分けられます。
◎枝分かれする前の動脈が詰まった「網膜中心動脈閉塞症」
◎枝分かれした先の動脈が詰まった「網膜動脈分枝閉塞症」
◎枝分かれしている静脈が詰まった「網膜静脈分枝閉塞症」
◎枝分かれした静脈が1本にまとまった部分が詰まった「網膜中心静脈閉塞症」

 いずれも、血管が詰まる原因は、血液の塊である血栓です。詰まる場所が網膜の中心に近ければ近いほど、症状は重くなります。
 網膜中心動脈閉塞症では、最悪の場合は失明に至ることもあります。網膜中心静脈閉塞症の場合、発症のスピードは比較的ゆっくりですが、視野の中心が見えにくくなります。網膜動脈分枝閉塞症・網膜静脈分枝閉塞症はともに、視野の一部が欠けて見えなくなります。
 全身の血管の若さが失われていく中高年以降のかたは特に、目の血管にも注意を払っていただきたいと思います。

●目の血行は「見えやすさ」を左右する

目をカメラにたとえると、網膜はフィルムに当たる。網膜がとらえた映像情報は、視神経を通って脳に届く。網膜の中を無数に走る血管の血流が悪くなると、視野が欠けたり、目がかすんで見えにくくなったりする。

詰まった血栓を溶かす力が納豆にはある

 このとき、日常的にぜひ活用していただきたい食材があります。それこそが、納豆なのです。
 納豆を食べることは、網膜の血管を詰まらないようにしたり、詰まった状態を改善したりする食事療法と言えます。

 その理由について、順を追ってご説明しましょう。
 血液は通常、固まろうとする働きの凝固系と、溶かそうとする働きの線溶系がバランスを取って、正常に機能しています。

 しかし、このバランスが崩れ、凝固系の働きが優位になると、フィブリンという物質が作られて、血栓ができてしまいます。
 血栓に対し、一般的に使われるのはウロキナーゼという薬です。網膜血管閉塞症においても、この薬が用いられます。ウロキナーゼは、線溶系の働きを持つ酵素のプラスミノーゲンを活性化して、血栓溶解酵素であるプラスミンを作り、フィブリンを分解して血栓を溶かす薬です。

 実は、納豆にも同様の働きがあるのです。納豆に含まれるナットウキナーゼという酵素が、ウロキナーゼと同じメカニズムで働きます。
 それだけではありません。納豆にはさらに優れた点があります。ナットウキナーゼは、ウロキナーゼのように間接的に血栓を溶かす働きだけでなく、フィブリンに直接作用して分解する働きもあることがわかっているのです。
 ですから、血栓に対して、間接的・直接的の2つのアプローチをかけることになります。
 しかも、納豆100g(2パック)に含まれるナットウキナーゼの効力は、ウロキナーゼの点滴1回分(200㏄)に相当します。そのうえ、かかる金額は、ウロキナーゼが約2万円に対して、納豆は100円以下。経済的にも、たいへん魅力的です。

 また、納豆にはレシチンが豊富に含まれています。レシチンは、網膜の視細胞や神経細胞に不可欠な栄養で、不足すると夜盲症になる可能性が高まります。夜盲症は「鳥目」とも呼ばれ、暗い場所での視力が著しく衰え、目がよく見えなくなる病気です。
 レシチンをしっかりとることは、目の老化予防や視力改善のバックアップになります。

●安価で薬なみの効果!目がどんどんよくなる!納豆の食べ方のコツ

◎治療が目的のときは、朝と晩に50g(1パック)ずつ食べる
◎予防が目的のときは、週に2〜3回、できれば夕食時に50g(1パック)ずつ食べる
◎食事の前に、しょうゆなどで味つけせず、納豆をそのまま食べると、塩分量と食事量が減らせる

食事の前にそのまま食べるとよい

 このように優れた食品の納豆ですが、2つだけ注意点があります。1つは、塩分のとりすぎを防ぐため、しょうゆを少なめにすること。もう1つは、抗血液凝固剤のワーファリンを服用中のかたは控えること。納豆に含まれるビタミンKが、ワーファリンの作用を阻害するからです。

 納豆を食べる量としては、網膜血管閉塞症の人の場合、毎日朝と晩に50g(1パック)ずつ食べることをお勧めします。特に、血栓は朝にできやすいので、前日に当たる夜は欠かさないようにしましょう。予防の場合なら、週に2〜3回、1回につき納豆50gが目安です。

 網膜静脈分枝閉塞症の患者さんが週2回、夕食に納豆を食べて、症状が改善し、視力が0・01から1・5まで戻ったケースもあります。
 私がお勧めする納豆の食べ方は、ごはんの前にそのまま食べることです。納豆でおなかが膨れて食事量が減り、ダイエットにもいいですね。肥満の予防は、目だけでなく、全身の血液・血管の健康を維持することにもつながります。

眼底写真で確認!納豆を食べて目の血管が修復!出血が止まった!視力が戻った!

たまい あきひこ
1962年、鳥取大学医学部卒業後、米国チューレン大学客員講師、高知医科大学教授、鳥取大学医学部附属病院長を歴任。2001年、鳥取大学教授を定年退官後、現職。

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

この健康情報のエディター

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