【新常識】歯周病を招く原因の一つは「カルシウムの取りすぎ 」対策は「昆布水」が有効

【新常識】歯周病を招く原因の一つは「カルシウムの取りすぎ 」対策は「昆布水」が有効

「1日1杯のコンブ水が歯や骨を丈夫にします」というと「カルシウムを十分にとっているからコンブ水なんて必要ない」と思う人がいるでしょう。しかし、その考えは大きな誤りです。世界の歯科学会では「歯周病は感染症ではない」という新しい理論が支持され、新常識になりつつあります。【解説】小峰一雄(小峰歯科医院理事長・歯学博士)


カルシウムのとり過ぎが動脈硬化や関節炎を招く

「1日1杯のコンブ水が歯や骨を丈夫にしてくれます」そういうと、「自分はカルシウムを十分にとっているから、コンブ水なんて必要ない」と思う人がいるでしょう。
しかし、その考えは、大きな誤りです。

今、世界の歯科学会では、「歯周病は感染症ではない」という新しい理論が支持され、新常識になりつつあります。
では、何が歯周病の原因なのでしょうか。

その大きな要因の一つに、「カルシウムの過剰な摂取」があります。
私はこれまでに、多くの歯周病患者のミネラルバランスを調査してきました。

その結果、ほぼ全員に、カルシウムのとり過ぎとマグネシウム不足が認められました。
日本人は昔から、カルシウム不足が指摘されてきましたが、実際はとり過ぎていたのです。

しかも、とり過ぎると、骨や歯が弱くなることが、わかってきました。
カルシウムをとり過ぎると、体中のさまざまな臓器でカルシウムの沈着(石灰化)が起こります。

実はこれが、骨や歯をもろくしているのです。
カルシウムをとると、まず血液中に流れ、その大部分は骨や歯に貯蔵されます。

血液中のカルシウム濃度は、常に一定に保たれる働きがあり、余った分は細胞へと送られます。
細胞にたまったカルシウムは、通常、ポンプの働きで血液中に押し戻され、体内を巡って心臓や神経などの機能を正常化する大事な働きをしています。

しかし、加齢やマグネシウム不足などでポンプ機能が正常に働かなくなると、カルシウムを押し出せなくなってしまいます。
すると、細胞内にカルシウムが蓄積し、血液中のカルシウム濃度が低下。

それを補うために、骨からカルシウムが溶け出します。その影響を最初に受けるのが、歯槽骨(歯を支えている骨)やあごの骨です。
骨からカルシウムが溶け出すので、歯槽骨はもろくなり、歯はグラグラしてきます。

これが、歯周病の状態なのです。 一方、カルシウムが細胞内に蓄積し過ぎると、細胞は濃度バランスを取るために、水分を取り込みます。
つまり、カルシウムをとり過ぎると水分も増え、細胞は膨れ上がり、あるとき、はじけてしまいます。

そして、壊れた細胞から飛び出たカルシウムどうしが結合し、体中のさまざまな臓器で石灰化するのです。
その石灰化した場所が、筋肉なら肩こりや腰痛、関節なら関節炎、腎臓なら腎臓結石、胆のうなら胆石、脳ならアルツハイマー病、血管なら動脈硬化を招く原因になります。

このようにカルシウムのとり過ぎは、歯周病や骨粗鬆症(骨の中がスカスカになる病気)から、さまざまな病気や不定愁訴まで招く危険性があるのです。

とり過ぎたカルシウムはコンブ水で押し出せる!

この状態を改善するために必要なのが、マグネシウムです。
マグネシウムをとると、細胞に蓄積したカルシウムが細胞外に押し出され、細胞内や血液中のカルシウム濃度が一定化されます。

骨からカルシウムが溶け出すこともなくなるのです。
すると、石灰化が起こらなくなって歯に歯石がつきにくくなり、歯槽骨も安定してきます。

つまり、歯周病を予防・改善できるようになるのです。
骨も丈夫になりますから、骨粗鬆症の予防にも役立ち、骨折しにくくなります。

カルシウムの石灰化があると、組織がかたくなります。
その一例が、顔のシワです。煮干しでだしをとる人は顔のシワが多く、コンブでだしをとる人はシワが少ないという説があります。

煮干しはゆでてから干すため栄養が湯水に抜け出してしまい、骨や皮のカルシウムだけが残ります。
それに対してコンブは、蒸してから干すため、マグネシウムなどの栄養素がそのまま残っています。

つまり、コンブだしを使う人は、カルシウムに加えてマグネシウムも摂取できるので、石灰化が起こらず、シワを予防できているのではないでしょうか。
石灰化が起こらないということは、動脈硬化や肩こり、関節炎、腎臓結石、胆石などの予防にも役立ちます。

マグネシウムは海藻に多く含まれていますが、現代人はあまり海藻を食べなくなりました。
そのためマグネシウムが不足して、カルシウムをうまく利用できなくなっているのです。

そこでお勧めしたいのが、冒頭に登場した「コンブ水」です(作り方は別記事参照)。
コンブを水に漬けて作るコンブ水には、コンブのエキスが溶け出しており、マグネシウムも豊富に含まれています。

マグネシウムは、ふだんの食事だけでは十分な量がとれません。
しかし、そこにコンブ水を加えれば、手軽にマグネシウムが補えます。

最低でも1日コップ1杯飲んでください。みそ汁やスープのだしに使うのもいいでしょう。
体内には、今までとり過ぎたカルシウムが蓄積されています。

それを押し出すためにもぜひ利用してください。
厚生労働省は、カルシウムとマグネシウムの摂取比率2対1を推奨していますが、私は1対2でいいと思います。

マグネシウムはとり過ぎても尿として排出されるので、通常、心配は不要です。
ただし、腎障害の場合は、マグネシウムをとり過ぎてはいけません。

小峰一雄
小峰歯科医院理事長。歯学博士。日本臨床アンチエイジング研究会会長。Kデンチャー研究会主宰。ラオス・ヘルスサイエンス大学客員教授。歯を削らずに虫歯を治療する「ドックセメント療法」の第一人者で、テレビ『世界のスーパードクター』(TBS)でも紹介された。なるべく「歯を削らない、抜髄をしない」治療に加え、歯周病や虫歯の予防となる食事療法も指導。著書に『名医は虫歯を削らない』(竹書房)など。

→「昆布水」の作り方はコチラ

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

この健康情報のエディター

関連する投稿


【まるで別人】たるみ・ほうれい線・シワを取る 1回10秒「顔ヨガ」のやり方

【まるで別人】たるみ・ほうれい線・シワを取る 1回10秒「顔ヨガ」のやり方

1回10秒! 表情グセを正して顔のたるみ、ほうれい線、シワを取る「顔ヨガ」をご紹介します。顔ヨガをくり返し行うと、表情筋が鍛えられるため、いつまでも若々しい顔を維持することができますし、表情も豊かになります。早ければ1~2週間で変わり始めます。ぜひ、鏡を見ながら楽しく行ってください。【解説】間々田佳子(顔アスリート)


【顔が若返る】表情筋を鍛える「顔ヨガ」で二重あご、下がりまぶた、唇のシワも全部解消!

【顔が若返る】表情筋を鍛える「顔ヨガ」で二重あご、下がりまぶた、唇のシワも全部解消!

表情グセを正して、使っている筋肉と使っていない筋肉の差をなくし、シワやたるみを解消するのが顔ヨガです。たるみを取り除く外科的な手術もありますが、顔の動かし方が変わらなければ、また同じところにたるみが出てきます。【解説】間々田佳子(顔アスリート)


【口呼吸・イビキが改善】美容と健康維持に役立つ「舌回し」15の効果

【口呼吸・イビキが改善】美容と健康維持に役立つ「舌回し」15の効果

私が推奨している「舌回し」は、顔のたるみや二重あご、シミ、シワ、ほうれい線といった美容トラブルの改善にすぐれた効果を発揮します。ですが、舌回しの効果は美容面だけにとどまりません。全身のさまざまな不快症状も改善してくるのです。【解説】小出馨(日本歯科大学新潟生命歯学部歯科補綴学第一講座主任教授)


【二重あご】若返りホルモンが分泌!顔の歪みも取る「舌回し」 の効果

【二重あご】若返りホルモンが分泌!顔の歪みも取る「舌回し」 の効果

「年を取るにつれ、ほおやあごがたるんで二重あごになってきた」そう感じている人は多いのではないでしょうか。実は、簡単な方法で、たるみや二重あごを撃退し、若いころのようなシャープなフェイスラインに戻せるのです。その方法とは、私の推奨する「舌回し」です。【解説】小出馨(日本歯科大学新潟生命歯学部歯科補綴学第一講座主任教授)


【肌が若返る】シミ・シワ 肌トラブルを改善する「1円玉療法」のやり方

【肌が若返る】シミ・シワ 肌トラブルを改善する「1円玉療法」のやり方

体に1円玉をはるだけで、ひざ痛、腰痛、耳鳴りなど、痛みや不調に即効性があると大人気の「1円玉療法」。効くのはそれだけではありません。アンチエイジングにも有効なのです。今月号では、シミやシワ、抜け毛の改善といった美容や若返りに効果的なはり方をご紹介します。【解説】川村昇山(弘漢療法院院長)


最新の投稿


【沖ヨガの効果】“足”への刺激は自分で「治る力」を高める 「足裏たたき」を医師が推奨

【沖ヨガの効果】“足”への刺激は自分で「治る力」を高める 「足裏たたき」を医師が推奨

人間は、よほどのことがない限り、自分で自分の体を治す力を持っています。足の刺激法などのほうが、薬よりはるかに上であって、まず試すべきものです。足を刺激することによって、その人が本来持っている、治る力を活性化させることができるからです。【解説】樋田和彦(ヒダ耳鼻咽喉科院長)


【沖ヨガの特徴とは】心身をケアするヨガ "足裏たたき" で心も体もリラックス

【沖ヨガの特徴とは】心身をケアするヨガ "足裏たたき" で心も体もリラックス

足裏たたきを続けていると、胃腸や肝臓や膵臓の不調、肺をはじめとした呼吸器の不調、心臓の不調、血管の問題、腎臓や泌尿器の不調、腰痛や首の痛み・こりなどが、次々によくなっていきます。同時に、肌もきれいになり、姿勢もよくなって若々しく生まれ変われるのです。【解説】佐藤松義(イタリア政府公認 沖道密教ヨガ総合自由大学教授)


不調の5大原因を取り除く【沖ヨガ】「足裏たたき」の効果 腰痛が改善、ストレスが解消した

不調の5大原因を取り除く【沖ヨガ】「足裏たたき」の効果 腰痛が改善、ストレスが解消した

病気になる前に、その原因を遠ざける。もし病気になったとしても、自然の回復を促す。それが足裏たたきのすぐれた効能です。やり方を身につければ、あなたにとって、必ず一生の宝になります。【解説】佐藤松義(イタリア政府公認 沖道密教ヨガ総合自由大学教授)


【沖ヨガ】詰まりが取れて全身に血が巡る「足裏たたき」のやり方

【沖ヨガ】詰まりが取れて全身に血が巡る「足裏たたき」のやり方

刺激して痛みを感じる部位があれば、そこは体の巡りが悪く詰まっている証拠です。重点的にたたいたり、もんだりしてください。詰まりが取れて全身の血の巡りが一気によくなり、目も頭もスカッとします。【解説】佐藤松義(イタリア政府公認 沖道密教ヨガ総合自由大学教授)


【胃腸の健康】ピロリ菌を撃退し善玉菌を増やす効果 “乳酸菌”が豊富な「水キムチ」

【胃腸の健康】ピロリ菌を撃退し善玉菌を増やす効果 “乳酸菌”が豊富な「水キムチ」

生野菜は、胃の粘膜を荒らすため、胃が疲れているときにサラダを食べるのはよくありません。しかし、同じ野菜でも、発酵させた水キムチなら、胃に優しく作用するので安心です。【解説】丁宗鐵(日本薬科大学学長)