【脊柱管狭窄症】自力改善に役立つ!骨盤と腰仙関節を整える3エクササイズ

【脊柱管狭窄症】自力改善に役立つ!骨盤と腰仙関節を整える3エクササイズ

脊柱管狭窄症を改善するには、腰仙関節を矯正し、そのゆがみを正すことこそ、なにより重要なのです。そのために私は、自宅で簡単にできるエクササイズを指導しています。そのなかから基本となる三つの動作をご紹介しましょう。【解説】大谷内輝夫(ゆうき指圧院長)


腰仙関節のゆがみが脊柱管狭窄症を招く

私は、日本で初めての「ひざ・股関節専門治療院」を開設し、これまで多くのひざ痛、股関節痛患者の治療を行ってきました。

そして、毎日多くの患者に接するなかで、ひざや股関節に痛みを抱えている人の多くが、脊柱管狭窄症を併発していることに気がついたのです。
その割合が特に多いのが、股関節痛の患者です。
私の臨床では、股関節痛に悩む7〜8割のかたが腰痛を伴っており、さらにその7割以上のかたが脊柱管狭窄症に該当します。

その理由は、腰仙関節という部位にあることがわかりました。
腰椎(背骨の腰の部分)の最も下に位置する第5腰椎と、骨盤の中央に位置する仙骨とをつなぐのが、腰仙関節です。
体の屋台骨である背骨と、それを支える骨盤とのつなぎ目に当たるので、ここがいかに重要な関節かわかるでしょう。

ひざ痛を抱える人も股関節痛を抱える人も、この腰仙関節に負担がかかっていることが多いようです。

ひざ痛患者の多くは、ひざの痛みによって姿勢がくずれ、背骨が後方に曲がり、仙骨が本来の位置より前方へ出ています。
一方、股関節痛患者の多くは、背骨が前方に曲がり、仙骨が後方へ跳ね上がっています。

どちらも腰椎と仙骨との結合がうまくいかないので、腰仙関節によけいな負荷がかかり、ゆがみやすくなります。
それが、脊柱管狭窄症を引き起こす元凶となるのです。

現代医療では、脊柱管狭窄症の治療法としては手術が最も一般的です。
しかし実際には、手術を受けても改善しないケースが少なくありません。

それは、根本原因である腰仙関節のゆがみを直していないからだと私は考えます。
脊柱管狭窄症を改善するには、腰仙関節を矯正し、そのゆがみを正すことこそ、なにより重要なのです。

そのために私は、自宅で簡単にできるエクササイズを指導しています。
そのなかから基本となる三つの動作をご紹介しましょう。

両足の長さをそろえて骨盤のゆがみを整える

まず行ってほしいのが、「腰ひねり」です。

腰仙関節に直接働きかける前に、その準備段階となる動作が二つあり、これはその一つ。
両足の長さを整えるためのエクササイズです。

ひざや股関節に痛みがあると、なるべく痛みを感じないようにするため、不自然な姿勢や歩き方になります。
例えば、右ひざに痛みがある場合、右足に負荷がかからないように、右足を引っ張り上げるような歩き方になります。
すると、体は徐々に左へと傾いていき、背骨は湾曲するため、両足の見かけ上の長さに差が生じてくるのです。

皆さんも床に座って足を伸ばし、左右の内くるぶしの位置を確認してみてください。
たいていのかたは、どちらか一方が短くなっているはずです。

左右差がある場合は、短いほうの足を上にして横になり、上の足を前方45度の角度に出してください。
足首は床につけ、全身の力を抜きます。そして、上になっている肩を背中側へ倒し、3分間静止しましょう。

これを毎日1回行えば、両足の長さが自然にそろってきます。


次は、骨盤のゆがみを整えるために「足トントン」を行います。

骨盤のゆがみの指標となるのは、上前腸骨棘という骨です。
おへそから約10cm下の腰の左右を触ったときに、出っ張った骨があるのがわかるでしょう。
これが、上前腸骨棘で、骨盤の両端の先端部になります。

うつぶせになり、左右の上前腸骨棘と床とのすきまを確かめてください。
床とのすきまが狭かったほうが上になるようにして、横向きに寝ます。
そして、上になっている足を一足分後ろに引き、10cmほど上げて足の内側全体で床をリズミカルにトントンと50回たたきましょう。

これを毎日1回行ってください。
骨盤のゆがみが、徐々に改善していきます。

おへそを支点にして腰で8の字を描く

足の左右差がなくなり、骨盤全体のゆがみが取れてきたら、腰仙関節のゆがみを整える段階に入ります。
そのエクササイズが、「8の字ゆらし」です。

足を伸ばして床に座り、おなかを凹ませてください。
その姿勢で、なるべく肩を動かさないように、おへそを支点にして腰を動かし、ごく小さく横に8の字を描きます。

15回描いたら、逆方向にも15回描きます。
次に、縦にもごく小さく8の字を描きます。
15回描いたら、逆方向にも15回描きます。

以上を1日2セット行いましょう。

このとき、股関節痛を抱える人と、ひざ痛を抱える人とで、運動の姿勢が異なるので注意が必要です。
前者は、両手をお尻から約20cm後方に置き、後傾姿勢で行います。
一方後者は、両手をお尻から約20cm前方に置き、前傾姿勢で行いましょう。

これは、腰仙関節のゆがんでいる角度がそれぞれの場合で異なるからです。

ぜひ根気よく、これらのエクササイズを毎日実践してください。
脊柱管狭窄症の自力改善に役立つことを願っています。

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

この健康情報のエディター

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