【ナットウキナーゼ】血栓溶解効果は食べ物唯一 血液サラサラ、血圧の上昇も抑える

【ナットウキナーゼ】血栓溶解効果は食べ物唯一 血液サラサラ、血圧の上昇も抑える

血液内の血栓が脳や心臓で詰まると、脳梗塞や心筋梗塞を発症するおそれがあります。とはいえ血栓は、そもそも、悪者ではありません。ケガを治してくれるかさぶたと同様、血管内の傷を修復してくれる役割があるからです。【解説者】二宮淳一(日本心臓血管外科学会認定名誉専門医・NPO法人プロフェッショナル・ドクターズ・ネット理事長)


納豆の粘りに含まれる酵素「ナットウキナーゼ」

血圧とは、血液が血管を流れるとき、血管壁を押し広げようとする圧力のことを指します。
血液自体がドロドロになったり、血栓、つまり血の塊が血管内に詰まったりすると、流れが悪くなります。

その結果、血圧は上昇。
また、血液内の血栓が脳や心臓で詰まると、脳梗塞や心筋梗塞を発症するおそれがあります。

とはいえ血栓は、そもそも、悪者ではありません。
ケガを治してくれるかさぶたと同様、血管内の傷を修復してくれる役割があるからです。

本来であれば、血栓が傷を修復したあとは、それを溶かす酵素が分泌されます。
しかし加齢やストレスなどの影響により、この機能が衰えると、血栓は溶けきれずに残ってしまいます。

ですから、血栓溶解を促す栄養素を積極的に取り入れて、血液をサラサラに保つことが重要なのです。
血栓が溶ければ、血液の流れもよくなるので、高血圧の改善や、脳梗塞・心筋梗塞の予防も期待できます。

血液をサラサラに保つ食品といえば、タマネギがよく知られていますが、血栓溶解作用に優れているのは、なんといっても納豆でしょう。
食品で、血栓を直接溶かす働きがあるものは、今のところ、納豆しか確認されていません。

納豆の粘り成分には、「ナットウキナーゼ」という酵素が含まれています。
このナットウキナーゼには、血栓の主成分である、フィブリンというたんぱく質を溶かす働きがあるのです。

そもそも、納豆菌が大豆のたんぱく質を分解し発酵することで、納豆ができるのですから、ナットウキナーゼが血栓を溶解するのも、十分理にかなっています。
健康のためには積極的に納豆をとりたいものですが、その粘り気や、独特の風味が苦手という人もいるでしょう。

また、症状によっては、納豆の摂取が向かないケースもあります。
例えば、納豆にはプリン体が多いため、痛風の患者さんにはあまりお勧めできません。

さらに、カリウムが豊富なので、重い腎臓病の人も、避けたほうがよいでしょう。
なかでも注意が必要なのは、血栓症の既往歴があり、ワルファリン(商品名・ワーファリンなど)を処方されている人です。

ワルファリンは、血液を固まりにくくする薬です。
納豆に多く含まれるビタミンK2は、このワルファリンの働きを弱めてしまうのです。

このように、納豆を控えたほうがいい場合は、ナットウキナーゼの健康食品を利用するという手もあります。
ナットウキナーゼだけを抽出した健康食品なら、ビタミンK2が除去されているので、ワルファリンの働きが弱まることはありません。

それは、私が以前に行った臨床試験でも実証されています。

血栓溶解作用は薬より強力ともいわれる

協力してもらったのは、ワルファリンを処方されている心臓血管病の患者さん60人です。
薬と並行して、ナットウキナーゼ単体の健康食品を摂取してもらいました。

結果として、ワルファリンの作用は阻害されることなく、安定して働くことが確認できました。
被験者の中には、71歳以上の高齢者や、アレルギー疾患、糖尿病、肝障害などの合併症がある患者さんもいましたが、副作用は報告されていません。

その後は、狭心症や心筋梗塞、手術で心臓に弁を入れた患者さんなどにも、薬とナットウキナーゼ健康食品の併用を、安心して勧めています。
日本ナットウキナーゼ協会では、健康維持を目的とした場合、1日に2000FU以上のナットウキナーゼを摂取するよう推奨しています(FU=フィブリンを溶かす活性を表す単位)。

ちなみに、市販の納豆1パックを50gとすると、ナットウキナーゼ含有量は、平均しておよそ1500FUです。
1日に2パックの納豆を食べれば、推奨量に達すると思われます。

とはいえ、ナットウキナーゼの含有量は商品によって異なりますし、それだけの量を継続して食べるのは大変でしょう。
その点、健康食品であれば、安定した量のナットウキナーゼを、毎日手軽に摂取することができます。

これも、私が健康食品の利用を勧める理由です。
ナットウキナーゼは、1980年に日本人研究者が発見し、その血栓溶解作用が注目されて以来、世界中で研究が進められています。

なかには、ナットウキナーゼの作用は、脳梗塞などの緊急時に用いられる血栓溶解薬(t-PA)よりも強いという報告もあります。
私もかつて、ナットウキナーゼの血栓溶解効果に関する実験を行いました。

人工的に培養した血栓成分をシャーレの中に満たし、そこへナットウキナーゼを投入したところ、わずか3時間ほどで、血栓成分が溶ける様子を確認できたのです。
ナットウキナーゼの健康効果は、血栓を直接溶かすだけではありません。

血栓を溶解する酵素を作る細胞を増やしたり、血圧を上昇させる酵素の働きを抑えたりといった効果も、近年の研究でわかってきました。
日本の誇る発酵食品・納豆から生まれたナットウキナーゼの健康力を、皆さんも大いに活用してください。

納豆を勧める二宮先生

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

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