【マクロビ料理研究家】私も14kgやせた!「甘い野菜スープ」お勧めの飲み方

【マクロビ料理研究家】私も14kgやせた!「甘い野菜スープ」お勧めの飲み方

皆さんは、マクロビオティックをご存じでしょうか。マクロビオティックとは、狭義には、玄米などの全粒穀物を中心とし、その人の体調や環境、ライフスタイルに合わせた食事法のこと。代表的なメニューとして有名なのが、「甘い野菜スープ」です。【解説者】勝部美佳(マクロビオティック料理研究家)


→「甘い野菜スープ」の作り方
→【医師解説】便秘を解消して痩せ体質にする「甘い野菜スープ」

食べ物の力のすごさを改めて実感した!

皆さんは、マクロビオティックをご存じでしょうか。
マクロビオティックとは、狭義には、玄米などの全粒穀物を中心とし、その人の体調や環境、ライフスタイルに合わせた食事法のこと。

広義には、自然と調和して生きる生活術全般をいいます。
第二次世界大戦前後に食文化研究家の故・桜沢如一氏が提唱し、今では世界で注目を集めています。

最近では、マクロビオティックの考えに基づいたレストランやカフェが続々オープンしたり、お菓子やスイーツが販売されたりしているので、聞いたことがある人も多いでしょう。
数あるマクロビオティック料理の中でも、代表的なメニューとして有名なのが、「甘い野菜スープ」です。

私が甘い野菜スープに出合ったのは、今から10年以上前のことでした。
当時、私は島根県の松江でレストランを営んでいました。

お客さんに少しでも体にいいものを食べてもらいたいという思いから、料理に関するさまざまな本を読み、研究を重ねる日々でした。
そのとき、ある本の中で紹介されていた料理法が、マクロビオティックだったのです。

それからずっと気になってはいたものの、当時の松江では、マクロビオティックをきちんと学べる場がありませんでした。
そんなとき、看護師をしていた私の姉が、医療者を対象にしたマクロビオティックの講習会に参加する機会を得たのです。

私は姉がそこで習ったという甘い野菜スープのレシピを教えてもらい、それ以来、自分で作るようになりました。
そんな折、血液のガンの一種である多発性骨髄腫を患っていた父が、敗血症を併発し、緊急入院となりました。

敗血症とは、血液が細菌感染することで、全身に炎症が起こる病気です。
どうにか峠は越えたものの、症状はあまり改善せず、食事をとれない状態が続きました。

そこで、私は甘い野菜スープを作り、毎日病院へ持っていって、父に飲ませることにしました。
そうしたらなんと、炎症の度合いを示す数値が、たった3日で大きく下がったのです。

それから父は徐々に元気を取り戻していき、ついには退院することができました。
「食べ物の力ってすごい!」と改めて実感した私は、それからマクロビオティックの勉強を本格的に始めました。

その後、縁あって大阪へ移り、現在はマクロビオティックの教室とカフェを経営しています。

どんなタイプの人にもお勧めできるスープ

マクロビオティックで、甘い野菜スープを最初に習うのは、このスープが体の土台を作るものだからです。
そして、マクロビオティックの基本となる考え方が「陰陽五行」です。

まずは、「陰陽」についてご説明しましょう。
マクロビオティックでは、その人の体質や体の状態を、陰と陽の2種類に大別し、食事の内容によって、そのバランスは常に変動するものと考えます。

そして、それぞれの状態に適した食事を、その都度とるように勧めるのです。
例えば、砂糖や油をとり過ぎると体は陰性に傾き、動物性食品をとり過ぎると陽性に傾くと考えられています。

この陰陽のバランスがくずれると、高血圧や糖尿病など、心身のさまざまな病気の原因となります。
よって、健康体を保つためには、陰陽どちらにも偏らない、「中庸」の状態に整えておくことが大切と考えるのです。

甘い野菜スープは、別名「中庸スープ」ともいわれ、陰性に傾き過ぎている人は陽性の方向へ導き、陽性に傾き過ぎている人は陰性の方向へ導いてくれます。
つまり、どんなタイプの人にもお勧めできるスープなのです。

次に、「五行」とは、あらゆる事象、現象を木・火・土・金・水の五つに分類する考え方です。
食材や味、体の臓器などもこの五つに分けられます。

野菜の自然な甘みは、「土」に分類されます。
土は下降安定のエネルギーを持つとされ、タマネギやカボチャ、ニンジンといった甘みの強い野菜を摂取することで体調が安定するのです。

臓器で「土」に分類されるのは、胃や膵臓、脾臓です。
この考え方を基にすると、甘い野菜スープは、胃の調子を整えたり、膵臓の機能を高めてインスリンなどのホルモン分泌を正常化したり、免疫力をつかさどる脾臓の働きをよくしたりして、病気の予防や改善を助けます。

さらに、甘い野菜スープは「ファイトケミカルスープ」としても注目されています。
ファイトケミカルとは、植物に含まれる機能性成分のこと。

皆さんがよくご存じのポリフェノールやβ-カロテンなども、ファイトケミカルの一つです。
強力な抗酸化作用、ガン抑制作用、免疫増強作用があるといわれています。

ファイトケミカルは野菜の皮に多く含まれているので、皮ごと使い、さらに熱を加えることで効果的に摂取することができます。
甘い野菜スープにはポリフェノールやケルセチン、β-カロテンといったファイトケミカルが豊富に含まれています。

空腹時に飲むことで、これらを効率よく吸収できるのです。
甘い野菜スープは、胃や膵臓の機能を向上させたり、血糖値を安定させ、精神を落ち着かせたりするのにも有効です。

便秘や肌荒れ、アレルギーにも効果が期待できるでしょう。
甘い物を過剰に欲することがなくなるので、ダイエットにもぴったりです。

午後2〜5時に飲めば間食を自然に減らせる!

私自身、以前は一人でケーキを1ホール食べるなど、甘い物が大好きでした。
体重は56kgあり、14年前に妊娠したときは、医師から「1kgも太ってはダメ」といわれたほどです(身長は155cm)。

けれども、妊娠中にマクロビオティックの勉強を始め、玄米と野菜中心の食生活に変えて、父といっしょに甘い野菜スープを飲んでいたら、体重はほとんど増えませんでした。
それどころか、出産後はぐんぐん体重が減り、42kgまでやせたのです。

あんなに好きだった甘いお菓子も、自然に食べなくなりました。
野菜の自然な甘みで心身が満たされているため、いつも朗らかに過ごせて、体調は好調です。

季節の変わり目になると1ヵ月くらい止まらなかったセキも、今は全く出ません。

タマネギ以外は、すべて皮ごと使うので、できれば無農薬野菜がいいでしょう。
それらの野菜を、できるだけ細かくみじん切りにします。

できれば手で切ることをお勧めしますが、どうしても難しい場合はフードプロセッサーやミキサーを利用してもいいでしょう。
スープをこしたあとの野菜は、ほかの料理に使うようにしましょう。

カレーやシチュー、みそ汁に入れるのがお勧めです。
1回に飲むスープの量は200mlを目安にし、1日に1杯程度がいいでしょう。

基本的にはいつ飲んでもかまいませんが、血糖値が下がり始める午後2~5時の間がお勧めです。
ちょうど甘い物が欲しくなる時間帯なので、そのときに甘い野菜スープを飲めば、自然に間食を減らすことができます。

そのほか、起床した直後や、朝食後におなかが減ってくる午前11時ごろなどもいいでしょう。
また、就寝前に飲めば、心が落ち着いて、眠りやすくなります。

温かいままでも、冷たくしてもかまいません。
残った分は冷蔵庫で保存して、4日を目安に飲み切るようにしましょう。

甘い野菜スープは、野菜の自然な甘さが溶け込んで滋味深く、ホッとする味です。
ぜひ、毎日の習慣として取り入れてもらえると、うれしいです。

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

この健康情報のエディター

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