首こりと肩こりが原因の【めまい・耳鳴り・難聴】は「わきもみ」で改善できる!

首こりと肩こりが原因の【めまい・耳鳴り・難聴】は「わきもみ」で改善できる!

肩や首に緊張があると、耳の血行が悪くなり、鼓膜がピンと張るようになって振動が減少し、結果的に音の聴こえが悪くなります。また、首から頭に鬱血がふえてリンパの流れが悪くなると、耳がむくんで内リンパ水腫などができ、めまいが発症しやすくなるのです。【解説】班目健夫(青山・まだらめクリニック自律神経免疫治療研究所院長)


僧帽筋だけをもんでも効かない

 めまいや耳鳴り、難聴といった症状には、肩や首のこりが大いに関係しています。

 肩や首に緊張があると、耳の血行が悪くなり、鼓膜がピンと張るようになって振動が減少し、結果的に音の聴こえが悪くなります。また、首から頭に鬱血がふえてリンパの流れが悪くなると、耳がむくんで内リンパ水腫などができ、めまいが発症しやすくなるのです。
 そこで、肩や首のコリをほぐすことが最重要ですが、多くの人は主に僧帽筋だけをもみほぐそうとします。僧帽筋とは、首の後ろから肩、背中にかけて体の表面に広がっている大きな筋肉ですが、実は、ここだけをもんでも、あまりこりを取ることはできないのです。

 では、どこをほぐしたらいいのかというと、肩関節周りの筋肉です。ただし、肩関節の周りにはたくさんの筋肉があり、これらすべてをもみほぐすのはめんどうですし、技術的にも困難です。
 そこで、腕を内側に回したり、外側に回したりする動きにかかわる大円筋、小円筋、烏口腕筋、上腕三頭筋、広背筋をもんで刺激を与えるようにします。これら五種類の筋肉をほぐすことができれば、連動して肩関節周囲の筋肉すべての緊張が和らぎ、首や肩のコリが抜群に解消されるのです。

 この五種類の筋肉をもみほぐすには、わきの下をもむ「わきもみ」をするのが効果的です。そのもみ方についてご説明しましょう。

 わきの下には毛が生えていますが、バンザイをした姿勢で、毛の生えている上縁と下縁が特に大事なポイントです。上から下に向かって10センチくらいの範囲をもみほぐします。わきの下に親指を当て、肩甲骨側に残り四本の指をあてがい、はさむようにして、親指でわきの下をもみます。こりを見つけたら、念入りにもみほぐしましょう。

 わきの下は、ほんとうは腕を上げていたほうが筋肉の位置がわかりやすいのですが、それでは筋肉の緊張を緩めることができません。そのため、腕を下ろしたままもみます。

 わきもみは、肩関節の周りについている多くの筋肉を刺激できます。すると、拮抗筋の関係にある筋肉を刺激する効果も出るのです。拮抗筋とは、関節を動かした際に、片方が収縮したときに、片方が弛緩するという関係にある筋肉です。わきもみをすると、わずかな刺激でも広い範囲に効果が及ぶというメリットがあります。そのため、首から肩のこりも、効率よくほぐすことができるのです。

 このわきもみは、おふろに入って温まっているときに行うと効果的です。さらに効果を上げる方法としては、おふろに入る前に、わきの下にドライヤーの熱風を当てることがお勧めです。
 わきの下から指一本分くらい離れた位置からドライヤーをかけて、一瞬熱いと感じるくらいに温めてください。その後、入浴中にわきもみをすると、こりがほぐれて、血液やリンパの流れがすこぶるよくなります。

リンパ液の巡りがよくなり、めまい改善

 それでは、わきもみを実行し、めまいや難聴などの症状が改善した人の例をご紹介しましょう。

 34歳のある女性は、20年来、めまいと頭痛に悩み、最近になってその症状がひどくなってきたので来院されました。私が診察をすると、この女性のこめかみの辺りに、顕著なむくみがあり、肩もかなりこっているとわかりました。
 おそらく、ひどい肩こりによって血流やリンパの流れが悪くなっていたのです。そのため、耳の内部に水がたまり、めまいや頭痛を引き起こしていたのでしょう。そこで、わきもみをお勧めしました。
 毎日、一生懸命、わきもみを行ったところ、めまいや頭痛がかなり軽減し、楽になったことを伝えてくれました。これも、肩こりが改善し、血液やリンパ液が頭部にもスムーズに巡るようになったからでしょう。

 このわきもみは、入浴時だけでなく、トイレに入っているときや電車の中、テレビを見ているときなど、ちょっとした時間があればいつでも簡単に実行できます。
 耳鳴り、難聴、めまいのほか、耳閉感(耳の詰まり)などの症状も改善しますので、ぜひ試してみてください。

班目健夫
岩手医科大学医学部卒業。東京女子医科大学附属青山自然医療研究所等を経て2011年より現職。自律神経免疫治療研究所所長。著書に『「首のスジを押す」と超健康になる』(マキノ出版)。

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

この健康情報のエディター

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