首が痛い人【頚椎症】の「枕選び」 首を反らす枕や、低い枕にご注意!

首が痛い人【頚椎症】の「枕選び」 首を反らす枕や、低い枕にご注意!

最近は、首に当たる部分が隆起し、後頭部が下がる形の枕がふえています。これは、健康な人ならよいのですが、頸椎症の人、なかでも頸椎症性神経根症などの人が使うと、神経の圧迫を強くして症状を悪化させるおそれがあります。【解説】竹谷内康修(竹谷内医院カイロプラクティックセンター院長)


頚椎症の人は「首を後ろに反らす」枕を避けること

 患者さんのなかには、寝るときの枕選びに苦労されている人もいます。単に寝心地のよい枕を探しているというより、「枕が悪いから」「枕が合っていないから」首が痛むのではないかと考え、
首が痛まない枕を探している人が多いようです。

 しかし、首の痛みを改善・解消するには、起きているときの首への負担を軽減することや、傷んだ首の状態を改善するカイロプラクティックなどの施術がより重要で、寝ているときに枕によって改善するのは、現実的にはむずかしいのです。

 ただし、枕選びの注意点はいくつかあります。頸椎症、とくに、神経が圧迫されて腕のしびれや痛みを起こしている頸椎症性神経根症や、頸椎椎間板ヘルニアの神経根症タイプの人が枕を選ぶときのポイントは、「首を後ろに反らす枕をさける」ということです。

 最近は、首に当たる部分が隆起し、後頭部が下がる形の枕がふえています。これは、健康な人ならよいのですが、頸椎症の人、なかでも頸椎症性神経根症などの人が使うと、神経の圧迫を強くして症状を悪化させるおそれがあります。首だけに当てる、いわゆる「首枕」の場合も同様です。

 逆に、頸椎症性神経根症などでは、枕を高くして、後頭部を高く持ち上げると、腕の痛みやしびれが軽減して、らくに寝られます。首を曲げたほうが、神経の圧迫がやわらぐからです。
 また、低すぎる枕にも注意が必要です。枕が低いと、首は反りぎみになるからです。ときどき枕を使わず薄いタオルを敷いて寝ている人がいますが、ネコ背があると、首を極度に反らしてしまうので、きちんと枕を使ったほうがよいでしょう。さらに、横向きに寝たときに枕が低すぎると、横向きに首が下がるので、頸椎症性神経根症などの悪化を招く場合があります。

 では、どんな枕がよいかというと、頸椎症の人には、起きているときの首の形や頭の位置が、ある程度維持できるような枕が向いています。頸椎症の人は、頭が前に出て、ネコ背やストレートネックになっている場合が多いので、その姿勢を保つには、比較的高めの枕が向くことになります。

 ネコ背やストレートネックなどは、確かによくない姿勢なのですが、すでにそれらの姿勢で、ある程度固まっている体に対し、寝ている間に矯正するかのような枕を使うと、首に負担がかかります。すでに頸椎症の症状がある場合は、起きているときの首の形を無理に変えない高めの枕で、安定感があり、痛みや違和感を起こさない枕を選びましょう。

 寝ている間は、できるだけ首に負担をかけないで、起きているときに心がけて矯正していくのが正しい対処法です。
 頸椎症が改善されていき、首の当たる部分が高くなった枕や低めの枕でも心地よく使えるようになれば、それらを用いても、もちろんかまいません。

竹谷内康修
 竹谷内医院カイロプラクティックセンター院長。整形外科医・カイロプラクター。東京都生まれ。東京慈恵会医科大学卒業後、福島県立医科大学整形外科へ入局。3年間整形外科診療を行う。その後、米国ナショナル健康科学大学へ留学し、カイロプラクティックを学ぶ。同大学を首席で卒業後、都内にカイロプラクティックを主体とした手技療法専門のクリニックを開設。腰痛、腰部脊柱管狭窄症、肩こり、頭痛、首の痛み、関節痛などの治療に取り組む。

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

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