膝痛改善を1ヵ月で実感!84歳でもピンと立てた!医師考案「ひざヨガ」のやり方

膝痛改善を1ヵ月で実感!84歳でもピンと立てた!医師考案「ひざヨガ」のやり方

ひざ痛を抱える人は、特にひざの裏が伸びにくくなっています。ひざ裏の奥にある「膝窩筋」という筋肉が、かたくなっているからです。そうなると、ひざ痛だけでなく、足が上がらずすり足になったり、階段の上り下りがつらくなったり、歩くスピードが遅くなったり、といったことが起こります。【解説】川村明(かわむらクリニック院長)


川村 明
1955年、高知県生まれ。徳島大学医学部卒業。山口大学医学部大学院修了。医学博士。阿知須共立病院外科部長、山口大学医学部第2外科助手を経て、91年より現職。日本東洋医学会専門医。日本医師会健康スポーツドクター。J-YOGA公認インストラクター。著書に『5秒ひざ裏のばしですべて解決』(主婦の友社)がある。

大腸ポリープが消えた!アトピーも大改善!

 私のクリニックでは、定期的にヨガ教室を開いています。シニアクラスは80代が中心で、最年長はなんと87歳。開脚前屈で床に胸がべったりつく人、ブリッジ(背中を床につけずに反らし、足の裏と手のひらで支持する姿勢)ができる人もいて、そのパワーには私も驚くほどです。

 もちろん、皆さん最初から柔軟だったわけではありません。初めは、簡単なストレッチからスタートしました。すると、痛みから解放され、元気になる人が続出したのです。

 最も衝撃を受けたのは、84歳の女性の改善例でした。そのかたは当初、ひざが曲がり、背中もまん丸で、顔を正面に向けるのも大変でした。ひざと腰の痛みで、外出も困難でした。そのかたが、簡単なストレッチとヨガを始めたところ、あちこちの関節が伸び、今ではピンとまっすぐ立てるようになりました。ひざと腰の痛みからも、すっかり解放されています。

 私自身、34歳で腰椎椎間板ヘルニアの手術を受け、その後も腰痛や足のしびれに悩まされていました。7年前、妻に勧められて通い始めたスポーツジムで、ヨガに出合いました。すると、腰痛や足のしびれだけでなく、大腸ポリープまで消え、ひどかったアトピー性皮膚炎もよくなっていったのです。

「こんなに健康になるなら、クリニックにも導入しよう」と思い、患者さんにも安全かつ簡単にできるようアレンジしたのが、「かわむら式アンチエイジングAKヨガ」です。

 クリニックでヨガの指導を始めたところ、「ネコ背が伸びた」「体が引き締まって若く見られるようになった」「肌がキレイになった」「笑顔が増えた」といった、見た目の変化を実感する声が上がってきました。
 さらに、「便秘が解消した」「カゼをひかなくなった」「ひざ痛、腰痛が改善した」という健康効果を報告してくれる患者さんが増え、さらには、「加齢臭が消えた」「認知機能が回復した」という「若返り効果」まで現れているのです。

ひざの裏を緩めてしっかり伸ばそう!

 ヨガはなぜ、体の痛みや不調を改善するのでしょうか。それは、ヨガのポーズの多くが、ひざを柔軟にし、体幹(胴体)を鍛えるからです。

 私たち人間は、年を重ねると、まずひざが曲がってきます。ひざの曲がりが発端となり、腰が曲がり、背中が曲がり、全身にひずみが生じます。逆にいえば、ひざが柔軟で、ひざの裏がしっかり伸びれば、腰も背中も伸びるのです。

 ひざ裏や腰、背中が伸びると、全身の血流がよくなって自律神経が整います。その結果、体にさまざまな好影響が及びます。自律神経とは、自分の意志とは無関係に内臓や血管、ホルモン分泌などを調整する神経です。現代人の不調は、自律神経の失調が原因であることが少なくありません。

 ひざ痛を抱える人は、特に、ひざの裏が伸びにくくなっています。ひざ裏の奥にある「膝窩筋」という筋肉が、かたくなっているからです。そうなると、ひざ痛だけでなく、足が上がらず、すり足になったり、階段の上り下りがつらくなったり、歩くスピードが遅くなったり、といったことが起こります。

 今回は、当院で実践しているヨガのなかから、ひざ痛に効果のあるポーズをご紹介します。
 一般的なヨガのポーズを、お年寄りや関節痛のある人でも安全にできるようにアレンジしているので、ぜひやってみてください。

ひざ裏コロコロストレッチのやり方

 まずお勧めしたいのが、「ひざ裏コロコロストレッチ」です。

 ペットボトルを包んだタオルをひざ裏に当て、膝窩筋を優しくほぐします。これは、ヨガの「杖のポーズ(足を伸ばして座るポーズ)」をアレンジしました。

 ひざの裏に当てると痛い場合は、ふくらはぎや太ももの下に当てて、同様にコロコロしてください。周辺の筋肉を刺激することで、間接的に膝窩筋が緩みます。
 ひざ痛のある側だけでなく、両足に行います。痛む足をかばうため、反対の足の膝窩筋もこわばっているからです。

壁ドンストレッチのやり方

 立って運動ができる人は、次に「壁ドンストレッチ」を行いましょう。

これはヨガの「戦士のポーズ(足を前後に開き、前の足を90度に曲げるポーズ)」をアレンジしたものです。
 ポイントは、後ろの足のかかとを床から離さず、ひざの裏をしっかり伸ばすこと。足の幅を広くするほど、強度が高まります。無理せず、自分ができる範囲でかまいません。
 このストレッチをすると、足が軽くなり、むくみもあっという間に解消します。

壁ピタドローインのやり方

 もっとできる人は、「壁ピタドローイン」を行います。

 これはおなかをグーッと凹ませる、「ドローイン」というヨガの呼吸法をアレンジしたものです。
 壁を利用して理想の姿勢を取ることで、O脚やひざ痛の予防に役立つほか、体幹を鍛えて体を活性化し、便秘の解消にも効果を発揮します。

 3種類すべて行っても、3分以内で終わります。いつ行ってもいいのですが、体がやわらかくなっているお風呂上がりがお勧めです。

「ひざの痛みが消え、趣味のランニングを再開できた」(60歳男性)、「ひざの痛みが軽くなり、水もたまらなくなった」(88歳女性)、「変形性ひざ関節症で手術を受け歩行困難になったが、痛みが軽くなり、杖がなくても歩けるようになった」(84歳女性)など、喜びの声を多数いただいています。1〜3ヵ月くらいで、効果を実感する人が多いようです。

 ただし、安静時にも痛むようなひざ痛の人、水がたまって腫れている人は、まず整形外科を受診してください。また、腹圧(腹腔内の圧力)が上がるため、妊婦さんはやらないでください。

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

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