【ひざ痛改善体操】手首をつかんで1分歩くだけ!痛み止めも杖も不要になった

【ひざ痛改善体操】手首をつかんで1分歩くだけ!痛み止めも杖も不要になった

手首つかみは手首を押さえながら1分ほど歩くという簡単な体操です。これを行うだけでひざ痛をはじめとする関節痛が驚くほど軽快します。ひざが悪い人はほぼ例外なく股関節がかたくなっており太もも前面の筋肉が緊張して、ひざ関節を圧迫します。そのためひざがうまく動かず痛みが出てくるのです。【解説】関口志行(ツバサ整骨院院長)


痛みがその場で軽減して驚いた!

 長年、おおぜいの患者さんの体に触れていると、さまざまな発見があります。私はその発見から、患者さんが自分でできるセルフケアをいくつか考案しました。そのなかで、特に効果を感じているのが、「手首つかみ」です。

 手首つかみは、手首を押さえながら1分ほど歩くという簡単な体操です。これを行うだけで、ひざの痛みをはじめとする関節痛が、驚くほど軽快します。

「手首つかみ」事例

 まず、最近の事例から紹介しましょう。


●Aさん(80代・女性)
 Aさんは、子供のころからのX脚で、それが年を取ってから悪化しました。歩くたびに、両ひざがぶつかり、音がするほどです。そのため、ひざの痛みで歩くのがつらいと、私のところへ来院されました。 
 そこで、Aさんに手首つかみを教え、100歩ほど歩いてもらいました。すると、その場で痛みが軽減。驚いたAさんは、それから毎日、自宅で手首つかみを行いました。
 しばらく続けると、歩く姿勢がよくなり、ひざがぶつからなくなりました。歩いてもひざが痛まなくなったため、病院で打ってもらっていた痛み止めの注射は断ったそうです。「手首つかみが痛み止めになった」と、Aさんは大喜びです。

●Bさん(70代・女性)
 Bさんは、変形性ひざ関節症で両ひざの手術を受けました。しかし、術後も両ひざの痛みが強いので、困って私の治療院に来られました。
 Bさんにも、施術後に手首つかみを教え、自宅で行うように勧めたところ、両ひざの痛みは約1ヵ月で消えたそうです。

 このように、手首つかみを行うと、少々強い痛みでも軽くなります。来院時には杖をついていた人が、杖を忘れて帰り、あとで気づいて取りに来られたこともあります。
 手首つかみをすると、痛みが取れるだけでなく、足が上がるようになります。ですから、つまずきにくくなり、歩くのも楽になります。こうして歩けるようになれば、足の血行がよくなり、ひざのはれは引き、水もたまりにくくなります。

かたい股関節を緩めて、ひざ関節の動きを回復

 なぜ手首つかみがひざ痛にこんなに効くのか、実はよくわかっていません。しかし、次のようなことが推測されます。

 ひざが悪い人は、ほぼ例外なく股関節がかたくなっています。股関節がかたいと、太もも前面の筋肉(大腿四頭筋)が緊張して、ひざ関節を圧迫します。そのため、ひざがうまく動かず、痛みが出てくるのです。

 しかし、手首つかみを行うと、かたくなった股関節が緩みます。それによって大腿四頭筋の緊張がほぐれ、ひざ関節の動きがよくなって痛みが取れるのです。

 では、なぜ手首を押さえると股関節が緩むのでしょうか。これには脳が関係しています。

 西洋には、「手は第二の脳、足は第二の心臓」ということわざがあります。つまり、手(手首)を刺激することで、脳にアプローチできるのです。
 手首には、手根骨という八つの小さな骨が上下2列に並んでいます。日常の生活で、例えば携帯電話の操作で指を使い過ぎたり、立つときに手首をテーブルについたりすると、この骨が持ち上がってズレてきます。わずか1mm弱のズレでも、血管や神経を圧迫する原因になり、全身に影響を及ぼすのです。

 そこで、持ち上がった手根骨を正常な位置に戻すために、手首を押さえます。少し手首を反らせてグッと押さえると、正常な位置に戻りやすくなります。すると、血管や神経の圧迫が取れて脳への伝達がスムーズになり、「かたくなった関節を緩めよ」という指令が脳に届きやすくなるのです。

 そのとき大事なことは、どの関節を緩めるか、脳に伝えることです。そこで、足を動かします。歩いたり足踏みをしたりして股関節を動かせば、緩める部位は股関節だと脳が認識するのです。

 ですから、手首つかみでは、必ず手首を押さえながら歩くか、その場で足踏みをします。立つのが大変な人は、イスに座って足踏みをしてもかまいません。

 私たち柔道整復師は、「手首がかたいと全身の関節の節々がかたくなる」ことを、体験的に知っています。手首を緩めれば股関節が緩むのは、当然のことでもあるのです。股関節が緩めば、ひざ関節も動くようになり、ひざ痛も改善します。

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

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