【自分を好きになる方法】あなたの自信は「嘘(DO)の自信」「本当(BE)の自信」?

【自分を好きになる方法】あなたの自信は「嘘(DO)の自信」「本当(BE)の自信」?

あなたの自信が、「うその自信」か「ほんとうの自信」かを見分ける方法があります。それは「うその自信=DOの自信」か、「ほんとうの自信=BEの自信」かということです。【解説】水島広子(精神科医・対人関係療法専門クリニック院長)


成果にこだわるのはうその自信

 あなたの自信が、「うその自信」か「ほんとうの自信」かを見分ける方法があります。
 それは「うその自信=DOの自信」か、「ほんとうの自信=BEの自信」かということです。

 何かを「する(DO)」ことで、「成果」が上がり、評価を得ることによって感じられる自信が、「DOの自信」です。

 例えば、「営業成績でトップになる自信がある」といった自信は、「DOの自信」と言えます。
 自信があれば成果が上がりやすいことも、成果が上がることが自信につながることも、悪いことではありません。 
 ただ、成果を上げることで自信をつけていこうとすると、「新人に営業成績を抜かれた」「異動になって営業職ではなくなった」といった状況が起こると、これまでの自信は簡単に失われてしまうでしょう。

 成果による自信は、状況に左右されるため、もろいという一面があるのです。
 成果を気にして、敵か味方かといった、優劣の世界でしか生きられない「うその自信」タイプの人は、上司になったときに、部下に対してパワハラを行ってしまう可能性もあります。

 また、成果を上げて、人から評価してもらって初めて、「自分は人としての価値がある」と感じる人も少なくありません。
 このような「うその自信」タイプの人は、自己肯定感が低いため、他人からの評価を気にしすぎてしまうとも言えるでしょう。
 そうなると、ワーカホリック(仕事依存症)になったり、仕事を断れずに引き受けすぎてしまい、体を壊すまで働いてしまったりということにもなりかねません。これでは、自分で自分をいじめているようなものです。

 さらに、同じ成果を上げていても、上司など評価者しだいで評価が変わるということもありえます。
 評価は絶対的なものではないので、成果によって得られた「うその自信」は、不安定になってしまうのです。

ほんとうの自信は自分への肯定感・安心感

 一方で、「ほんとうの自信=BEの自信」とは、自分がたいせつにする「あり方」についての、そこはかとない肯定感や安心感を持っている状態と言えます。
「ほんとうの自信」は、状況に左右されず、自分にしか感じることができません。
 何をしていようと、自分についてよい感じ方をすることが「BEの自信」です。「ありのままの自分でよい」という、自己肯定感が高いのも特徴です。

「BEの自信」は、「私はこんなに優れた人間だ」と感じることではありません。
 また、「自分が好き」ということとも違います。
「自分を好きになろう」というメッセージを見かけることもありますが、それは、自分の中の「いい条件」だけを見つけることになり、「ありのままの自分」を認めることとは異なります。

 自分への肯定感とは、欠点も含めて、「まあ、自分はこれでよいだろう」と、明るく自分を受け入れること。自分を愛おしく思えることがポイントです。

ほんとうの自信を持つには「べき」よりも「したい」

「BEの自信」につながるのは、「こうありたい」という気持ちであり、「こうすべき」ではなく、「こうしたい」という感覚です。
「まずは他人を優先すべき」ではなく、「できるだけ他人のことを考えてあげたい」といった、自分がたいせつにしたいと思う方向のことです。
 しなやかな強さがある「BEの自信」があれば、失敗しても折れずに人生を進んでいけます。

 一方で、今の社会は、成果主義に代表される「DOの自信」を中心に動いているため、「DOの自信」に乗り遅れないようにすると、ありのままでよいとする「BEの自信」の状態が悪くなるとも言えます。
 まずは、「BEの自信」を手に入れたうえで、「DOの自信」を持つことができると、人生をよりラクに生きていくことができるでしょう。

みずしま ひろこ
慶應義塾大学医学部卒業、同大学院修了(医学博士)。摂食障害、気分障害、トラウマ関連障害、思春期前後の問題や家族の病理、漢方医学などが専門。2000年6月の衆議院選挙で栃木1区から初当選。2期5年間をつとめる。現在、アティテューディナル・ヒーリング・ジャパン(AHJ)代表、対人関係療法専門クリニック院長、慶應義塾大学医学部非常勤講師(精神神経科)。

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

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