【肘が痛い!】ひじの腱鞘炎を予防、症状を改善する "カバンの持ち方"はこれ

【肘が痛い!】ひじの腱鞘炎を予防、症状を改善する "カバンの持ち方"はこれ

みなさんは手提げカバンを持ち上げるとき、どんな持ち方をしていますか?カバンの持ち手を上からつかみ、手首を手の甲の方にグイッと曲げて持ち上げることが多いのではないでしょうか。この動きは、手首の腱鞘炎を誘発する危険な動作の一つです。【解説】高林孝光(鍼灸師・柔道整復師・アスリートゴリラ鍼灸接骨院院長)


高林孝光(アスリートゴリラ鍼灸接骨院院長)
 1978年、東京都生まれ。東京柔道整復専門学校、中央医療学園専門学校卒業。2016年、車イスソフトボール日本代表チーフトレーナー。上肢のケガが最も多い球技スポーツであるバレーボールの同一大会で、異なるチームに帯同して全国2連覇した、日本初のスポーツトレーナー。

ノートパソコンとカバンの組み合わせが、腱鞘炎の原因の可能性

 ビジネスマンに急増しているパソコン腱鞘炎。実は、その原因はキーボードを打ったり、マウスを使ったりすることだけではありません。
 現代のビジネスマンになくてはならないパソコンは、大きく分けてオフィスの机の上に置いてあるデスクトップパソコンと、持ち運びに便利なノートパソコン(ラップトップ)の二つのタイプがあります。

 最近は、机上のスペースの問題や、性能が大幅にアップしたことで、オフィスでもノートパソコンを使っているケースが多いようです。とくに、出先で相手にプレゼンテーションをするなどの機会の多い営業職のビジネスマンにとっては、オフィスで作った資料をそのまま持って行けるので、とても便利です。

 外出の多いビジネスマンなら、誰もがノートパソコンをカバンに突っ込んでオフィスを飛び出した経験があるはずです。ところが、このノートパソコンとカバン(とくに手提げカバン)の組み合わせが、ビジネスマンたちをひじや手首の腱鞘炎で悩ますことになるのです。

カバンを持つ動作は、腱鞘炎にとって最悪の動作

 みなさんは手提げカバンを持ち上げるとき、どんな持ち方をしていますか?カバンの持ち手を上からつかみ、手首を手の甲の方にグイッと曲げて持ち上げることが多いのではないでしょうか。

 この動きは、パソコンのキーボードを打ったり、マウスを使ったりするときの手首の使い方と同じです。手首を手の甲側に曲げる「伸展」の動作は、ひじや手首の腱鞘炎を誘発する危険な動作の一つです。

 さらに、カバンを持ち上げてからは、手首を外側に回して「外転」させ、腰の横あたりに持っていきます。外転もひじや手首の腱鞘炎にとってはよくない動作です。
 カバンを持つときに何げなくやっている動作の「つかむ」「手首の伸展」「手首の外転」は、腱鞘炎にとって最悪の動作だったのです。

 ひと昔前のノートパソコンは、「これでノート型?」と思うほど大きく、また重いモノでした。当時のビジネスマンは、その大きくて重いノートパソコンが入った手提げカバンを持ち歩いていました。そう考えると、このころからビジネスマンの腱鞘炎がふえてきたのではないでしょうか。

ビジネスマンの手首やひじへの負担は大きくなるばかり


 技術が進むとともに、ノートパソコンは小さく軽くなりました。それはそれで腱鞘炎のリスクを低くする意味でよいことでした。
 しかし、小さく軽くなったことで、それまで1台しかカバンに入らなかったノートパソコンが、少なくとも2台は入るようになりました。このことで、カバンの重量は変わらないままか、かえって重くなっているかもしれません。

 さらに、最近になって、ノートパソコンより起動が早く、相手と画面を機溶融しやすいタブレットが登場しました。性能もよく、ノートパソコンを持ち歩かなくても事足りるほどです。
 しかも、タブレットはノートパソコンよりもだんぜん軽く、ノートパソコンとタブレットを1台ずつ持ち歩けば、ノートパソコン2台を持ち歩いていた人でも不便は感じないはずです。

 1台持ちの人も、2台持ちの人も、ノートパソコンをタブレットに換えれば、カバンも軽くなり、ひじや手首への負担も少しは軽減されるでしょう。
 ところが、現実は、ノートパソコンの数はへらさず、ただタブレットが加わっただけというケースが少なくないようです。これでは、ビジネスマンの手首やひじへの負担はますます大きくなるばかりです。

普段使わないほうの手でカバンを持つと良い

 ノートパソコンやタブレットがなければ仕事にならないというビジネスマンがほとんどでしょう。重い手提げカバンを持ち歩かないというわけにはいきません。
 そこで、ぜひ実行してほしいことが二つあります。

 一つは、カバンを持ち上げるときに、持ち手を上からつかむのではなく、手のひらを上に向けて、持ち手を下からすくうようにして握り、手首を内側に回す持ち方にすることです。この持ち方なら、ひじの外側への負担が少なく、ひじの腱鞘炎の発症や、悪化のリスクを軽減できます。

 もう一つは、普段使わないほうの手でカバンを持つことです。右利きの人は右手ばかりで持ちやすいため、右手が腱鞘炎になりやすくなります。利き手を休ませるために意識して反対の手を使いましょう。
 カバンを持ってからも、持つ手を入れ替えて左右均等の負担となるようにし、利き手の負担軽減を心がけてください。

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

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