【腱鞘炎は猫背に多い】指 手首 ひじの痛みの原因は "運動不足" ストレッチで改善

【腱鞘炎は猫背に多い】指 手首 ひじの痛みの原因は "運動不足" ストレッチで改善

運動不足も腱鞘炎を引き起こします。運動不足は筋肉の柔軟性を低下させます。とくに柔軟性を失いやすいのが太ももの後ろ側やお尻の筋肉です。前屈をして指先が床につかないようであれば、太ももの後ろ側やお尻の筋肉が硬くなっている可能性が高いと言えます。【解説】高林孝光(鍼灸師・柔道整復師・アスリートゴリラ鍼灸接骨院院長)


高林孝光(アスリートゴリラ鍼灸接骨院院長)
 1978年、東京都生まれ。東京柔道整復専門学校、中央医療学園専門学校卒業。2016年、車イスソフトボール日本代表チーフトレーナー。上肢のケガが最も多い球技スポーツであるバレーボールの同一大会で、異なるチームに帯同して全国2連覇した、日本初のスポーツトレーナー。

運動不足が腱鞘炎を引き起こす

 正しい姿勢を身につけることが腱鞘炎にならない生活術の基本です。正しい姿勢とは、立ったときに骨盤が垂直で、脊椎の自然なS字湾曲があり、「気をつけ」の姿勢をしたときに、耳、肩、股関節、足首が一直線になる姿勢です。

 この正しい姿勢と関係することですが、運動不足も腱鞘炎を引き起こします。運動不足は筋肉の柔軟性を低下させます。とくに柔軟性を失いやすいのが太ももの後ろ側やお尻の筋肉です。個人差はありますが、前屈をして指先が床につかないようであれば、太ももの後ろ側やお尻の筋肉が硬くなっている可能性が高いといえます。

 柔軟性を失った筋肉は短くなります。太ももの後ろ側やお尻の筋肉が短くなると、骨盤が後ろに引っ張られて後傾します。そのままでは後ろに倒れるため、背中を丸めてあごを突き出して上を向けてバランスをとろうとします。つまり、ネコ背の姿勢になるわけです。

 ネコ背になると、肩が前に出て動かくにくくなり、ひじや手首、指への負担がふえて腱鞘炎になりやすくなります。
 もともとネコ背は、運動不足や加齢により筋力が低下したお年寄りに多い姿勢でしたが、最近は生活が便利になりすぎて若い世代にもネコ背の人がふえています。歩ける距離を自転車で出かけたり、駅やオフィスでも階段を使わずエレベーターやエスカレーターを使ったりしがちです。ビジネスマンは座ってパソコンを使う時間が多くなり、主婦もネットショップで買い物をすませれば、外出する必要はありません。動かないことに加え、パソコン操作で手に負担がかかります。

太ももの後ろ側とお尻のストレッチが腱鞘炎の予防になる

 とはいえ、運動不足の人がいきなりランニングをしたり、サッカーなどのハードなスポーツを始めたりするのは、ケガをする危険があります。まずは、ここで紹介するストレッチを実行して、太ももの後ろ側やお尻を始め、背中や肩など全身の筋肉に柔軟性を取り戻すことをおすすめします。
 腱鞘炎にストレッチは禁物ですが、それは腱鞘炎が起こっている部位へのストレッチのことです。腱鞘炎の予防のために太ももの後ろ側とお尻のストレッチはぜひ行ってください。

●太ももの後ろからお尻にかけてのストレッチ1
①イスに浅く座り、足の裏をしっかり床につけて、両足、両ひざをそろえる
②上半身を前に倒して胸とおなかを太ももに密着させ、太ももを両腕で抱きかかえる。このときかかとが床から浮かないよう注意する
③②の状態をキープしたままお尻をイスから浮かす。できるだけ、お尻を上げながらひざを伸ばし、太ももの裏とお尻を10秒間ストレッチする

●太ももの後ろからお尻にかけてのストレッチ2
①あぐらの姿勢で左右の足の裏を合わせる
②片方の足を後ろに伸ばす
③上半身を前に倒し、両腕を曲げ、床の上で手を組む。額を両腕につけるようにできるだけ前傾して、太ももの裏とお尻を10秒間ストレッチする。反対の足でも同様に行う

 ストレッチ1と2は、朝、昼、夜の一日3回行うことをおすすめします。
 ストレッチで筋肉が軟らかくなればネコ背も解消し、正しい姿勢が身について腱鞘炎にならない生活の土台が出来上がります。

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

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