【ゴースト血管】爪が割れる、目の下のクマ 、白髪 当てはまったら要注意!再生法はあるの?

【ゴースト血管】爪が割れる、目の下のクマ 、白髪 当てはまったら要注意!再生法はあるの?

一般には40代から、しだいに毛細血管が弱くなっていきます。なぜかというと、ピタリとくっついていた壁細胞と内皮細胞が離れやすくなるからです。表地と裏地の間に、すき間ができてくるわけです。【解説】高倉伸幸(大阪大学微生物病研究所教授)


毛細血管の細胞同士が離れやすくなる

若さと健康を保つために、なくてはならない毛細血管。
その「ゴースト化」は、いったいどのようにして起こるのでしょうか。

もともと毛細血管は、外側の「壁細胞」と内側の「内皮細胞」の2層がピタリとくっついてできています。
細胞同士がきちんと接着して、無用なすきまはありません。

目の詰まった表地と裏地が、しっかり縫い合わされて、丈夫に作られている生地のようなものです。
この状態が続けば、毛細血管を流れる血液の成分は、途中でもれることなく目的の組織に届けられます。

ところが、個人差はあるものの、一般には40代から、しだいに毛細血管が弱くなっていきます。
なぜかというと、ピタリとくっついていた壁細胞と内皮細胞が離れやすくなるからです。

表地と裏地の間に、すき間ができてくるわけです。
それだけでも強度が落ちますが、内皮細胞同士の接着の度合いも落ちて離れやすくなります。

やがて、壁細胞には脱落する部分も出てきます。
表地も裏地も、それぞれに目が粗くなってしまい、穴まであいてくるという状態です。

毛細血管がこんな状態になると、必要な組織に血液中の酸素や栄養素を届ける前に、ダラダラともれ出てしまいます。
当然、毛細血管を流れる血流そのものも減ってきます。

血管が丈夫に保たれるためには、血管内をしっかり血液が流れる必要があります。
水の流れない水道管が、錆びたり詰まったりしやすいのと同様、使われない血管はボロボロになってきます。

ですから、血流が減ることで、毛細血管はますますダメージを受けるのです。
人体に備わったすばらしい、かつ恐ろしいしくみは、「使わない器官は消滅する」ということです。

毛細血管もまさにそれで、血流の乏しい状態が続くと、最初は機能が低下し、やがてなくなってしまいます。
これがゴースト血管です。

Tie2を活性化すればゴースト血管も再生

毛細血管のうち、どのくらいがどんな時期にゴースト化するかは、体質や環境、食事や運動などの生活習慣によって大きく違います。
そこで、自分の毛細血管がどのくらいゴースト化しているかをチェックしてみましょう。

下記画像の項目のうち、いくつ当てはまりますか?多く当てはまるほど毛細血管のゴースト化は進んでいると考えられます。
しかし、心配しないでください。

毛細血管のゴースト化を防ぐ効果的な方法があります。
いったんゴースト化した毛細血管も、再生させることが可能です。

そのポイントになるのが、毛細血管の内皮細胞にある「Tie2」という受容体(酵素)です。
Tie2は細胞にある鍵穴のようなもので、毛細血管が丈夫に維持されるために重要な役目をしています。

このTie2という鍵穴に、鍵の役目をする物質がはまり込むと、細胞内のスイッチが入ります。
そのスイッチが入ることで、内皮細胞と壁細胞がピッタリくっつき、それぞれの細胞同士もしっかり接着するメカニズムが働くのです。

鍵の役目をするのは「アンジオポエチン‐1」という物質で、毛細血管の壁細胞から分泌されます。
ところが、アンジオポエチン‐1は、年とともに産生量が減ってきます。

鍵であるアンジオポエチン‐1が少なくなれば、Tie2にはまり込む数が減り、細胞のスイッチが入りにくくなります。
これが毛細血管のゴースト化の原因なのです。

そこで、私たちは、年とともに産生量が減るアンジオポエチン‐1の代わりになる物質を探しました。
その結果、身近な食品のなかに、アンジオポエチン‐1と同じ働きをするものが複数みつかったのです。

それらを積極的にとることで、Tie2が活性化され、毛細血管のゴースト化を防げます。
さらに、消えてしまったり、消えかかったりしたゴースト血管も再生できることがわかりました。

高倉伸幸
三重県生まれ。87年、三重大学医学部卒業後、血液内科医として臨床に5年間従事。その後、画期的ながん治療薬および組織再生療法の開発をめざして基礎研究に入る。97年、京都大学大学院医学研究科博士課程修了、医学博士。熊本大学医学部助教授を経て、2001年、金沢大学がん研究所教授。2006年より現職。日本血管生物医学会理事長、大阪大学大学院医学系研究科・組織再構築学講座、金沢大学がん研究所客員教授を兼ねる。

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

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