効果まとめ【酢玉ねぎの効用】ダイエット 高血圧 糖尿病 高脂血症対策に!

効果まとめ【酢玉ねぎの効用】ダイエット 高血圧 糖尿病 高脂血症対策に!

酢タマネギを20年近く愛食され、患者さんにも勧めてきた周東寛先生。酢タマネギの幅広い効果について、それぞれのメカニズムと、効果を高める方法を『安心』編集部が尋ねてきました。【解説】周東寛(医学博士・南越谷健身会クリニック院長)


高血圧

 タマネギには、多くの有効成分が含まれますが、その代表が硫化アリルです。
 硫化アリルには、血管内で血液が固まるのを防いで、血液をサラサラに保つ効果や、血管を広げて血流をよくする効果があります。また、有害物質である活性酸素を除去して動脈硬化を防ぎ、しなやかな血管を保つ働きもあります。

 タマネギには、ケルセチンやグルタチオンといった有効成分も豊富です。これらも、活性酸素を除去する抗酸化作用に優れており、しなやかな血管を作り、保つのに役立ちます。

 一方、酢に豊富に含まれるクエン酸にも、血液サラサラ効果があります。クエン酸は、血液中の赤血球に糖がくっついて、ネバネバ血液になるのを防ぐ働きがあるのです。
 これらの成分の相乗効果で、酢タマネギは、高血圧の予防や改善に大きな効果を発揮します。

 酢タマネギは、塩をほとんど加えていないにもかかわらず、味がしっかりしています。ですから、これを調味料として使うことで、塩分の摂取量を減らせます。
 そこで、高血圧対策には、習慣づけて酢タマネギを食べるほか、冷や奴やおひたし、サラダにかけるなど、いろいろな料理に用いるとよいでしょう。その分、塩分の摂取量を減らせて、血圧改善効果が高まります。
 同時に、十分な睡眠をとるように心がけると、血圧の改善にさらに効果的です。

酢タマネギの作り方はこちら

糖尿病

 タマネギに含まれる硫化アリル、ケルセチン、グルタチオンといった薬用成分には、血液中の余分な糖を減らし、血糖値を改善する効果があります。

 また、タマネギに豊富なオリゴ糖や食物繊維は、腸から余分な糖や脂質が吸収されるのを防いでくれます。ですから、タマネギは血糖値を下げたいときに最適な食品といえます。

 酢にも、血糖の上昇を抑える作用があります。特に、最近糖尿病の人で問題になりやすい「食後の高血糖」を抑えるのに、酢が効果的なことがわかってきました。酢とタマネギは、糖尿病対策として取る食品としては、最強の組み合わせといえるでしょう。

 酢タマネギを普通に食べるだけでも、糖尿病の改善に役立ちますが、さらに効果的に活用したいときは、食前や食事の最初に食べるとよいでしょう。食事全体の余分な糖や脂質の吸収が阻害され、血糖値の上昇抑制効果が高まります。
 あわせて、普段食事で取っている炭水化物の量を4割減らすと、より効果的です。実際、私のクリニックでも、糖尿病や肥満の患者さんには、そのように指導しています。

 また、糖尿病や、その他の生活習慣病の人にもぜひお勧めしたいのが、わずかずつでもいいので、運動をすることです。ウオーキングなどの有酸素運動、筋トレ、ストレッチという3種の運動を、短時間でよいので、ちょっときついと感じる程度に行うと、最も効率よく、血糖値などの改善効果が得られます。

 有酸素運動は、簡単な気功や太極拳のような運動を、毎日5分間、寝る前にやってみてください。筋トレやストレッチは、食前に、3日に一度のペースで行うと効果的です。

高脂血症

 血液中の脂質、つまりコレステロールや中性脂肪が多過ぎる状態が高脂血症(脂質異常症)です。
 コレステロールでは、特に、悪玉コレステロールであるLDLが高いことが問題になります。酢タマネギは、こうした高脂血症の改善にも大いに役立ちます。

 なぜなら、第一に、タマネギに豊富に含まれるオリゴ糖や食物繊維が、食事中の余分な脂質が吸収されないようにしてくれるからです。まずは、小腸で余分な脂質が体に吸収されないよう、入口のところでシャットアウトしてくれるわけです。

 第二に、酢タマネギには、体に取り込まれた後の余分なコレステロールを減らす効果もあります。
 コレステロールは、体内で使われた後、肝臓で胆汁酸となって十二指腸に送り込まれますが、その大部分が、再吸収されるしくみになっています。

 タマネギのケルセチンは、腸の蠕動運動(内容物を先に送る運動)を盛んにして、コレステロールの再吸収を阻害します。それにより、体内の過剰なコレステロールが速やかに排出されやすくなるのです。
 酢タマネギを高脂血症の改善に役立てるには、食前か食事の最初に取るといいでしょう。
 酢タマネギだけを取るのでも十分、効果がありますが、キャベツやトマトなどの野菜にかけて取ると、さらに高い効果が得られます。

ダイエット

 酢タマネギは、手作りのダイエット食品でもあります。タマネギに豊富なオリゴ糖や食物繊維が、食事中の余分な糖や脂質の吸収を防ぐからです。
 オリゴ糖や食物繊維は、人間の持っている消化酵素では分解されず、多くはそのまま排泄されます。そのとき、余分な糖や脂質を吸着して、一緒に出ていってくれるのです。

 タマネギが腸の働きを活発にすることも関係します。タマネギを取ると、オリゴ糖や食物繊維が便通をよくするうえ、ケルセチンが腸の蠕動運動を高めるので、腸の働きが非常に活発化します。それが代謝の促進につながり、太りにくくやせやすい体作りに役立つのです。

 酢に豊富に含まれるクエン酸にも、代謝を促す作用があるので、酢タマネギは二重三重にダイエットに役立つわけです。
 特にお勧めしたいのは、たっぷりのゆでキャベツに酢タマネギをかけて、食事の最初に食べる方法です。
 私自身、この方法を19年間続けています。以前は油断するとすぐ増えていた体重が、これを始めてから増えなくなったので助かっています。

 揚げ物は、ダイエット中に取らないほうがよいのはもちろんですが、万一食べるときは、次善の策として、酢タマネギをかけるとよいでしょう。こうすることで脂質の吸収が抑えられます。
 これに、糖尿病の項で述べたような運動を加えると、さらに効果的です。

めまい・耳鳴り

 意外に思われるかもしれませんが、酢タマネギはめまいや耳鳴りの改善にも役立ちます。
 めまいや耳鳴りの中には、耳や脳の病気によるものもあり、その場合は、その病気を治療しなければなりません。しかし、特に原因となる病気がないのに、しつこく起こるめまいや耳鳴りもあります。

 その多くは、耳の奥の聴神経の周囲にある血管の血流がスムーズでないことが、大きな原因です。聴神経の周囲にある血管がやや狭くなって、血液が流れるときに、ジェット噴射のようにして、雑音をたてて流れます。それが、そばにある聴神経への刺激になって、めまいや耳鳴りが起こってしまうのです。

 その改善に役立つのが、酢タマネギの血液サラサラ効果や、血流促進効果です。酢タマネギには、タマネギの硫化アリル、ケルセチン、グルタチオン、酢のクエン酸など、血液をサラサラにするとともに、血管をしなやかにして血流を促す成分が、豊富に含まれています。

 酢タマネギを常食すると、これらの成分の働きで、聴神経の周囲の血管の血流もスムーズになり、めまいや耳鳴りが改善されやすくなるのです。
 実は私自身も以前、忙しくなると決まって起こる耳鳴りに悩まされていました。ところが、酢タマネギを常食するようになって以来、耳鳴りが起こらなくなったのです。めまい・耳鳴りが気になる人は、ぜひ酢タマネギを常食してみてください。

周東先生の耳鳴りも消えた!

便通・腸内環境改善

 タマネギに豊富に含まれるケルセチンは、腸の蠕動運動を活発にする働きを持っています。同時に、オリゴ糖や食物繊維が便通をよくするので、酢タマネギを常食すると、非常に便通がよくなります。
 オリゴ糖や食物繊維は、腸内細菌のバランスをよくするためにも働きます。腸内には、たくさんの腸内細菌がすんでおり、有益な働きをする善玉菌と、有害な悪玉菌が、絶えず勢力争いをしています。善玉菌が多いほど健康が保たれ、悪玉菌が多いと病気の危険性が高まります。
 オリゴ糖や食物繊維は善玉菌のエサになるため、酢タマネギでこれらを補給すると、善玉菌を増やすのに役立ちます。その結果、腸の働きが整うとともに、全身の健康づくりにもつながるのです。
 便秘や腸内環境の改善に役立てるには、酢タマネギを野菜や海藻、キノコなどと一緒に取るとより効果的です。これらにも食物繊維が多いので、相乗効果が得られるからです。

免疫・代謝アップ

 酢タマネギを常食していると、免疫力(病気に対する抵抗力)を高めたり、全身の代謝を促したりする効果も得られます。その大きな理由は、酢タマネギが腸内環境の改善に役立つからです。
 腸は、食物を消化・吸収するための消化器ですが、同時に、ウイルスや細菌など、異物の侵入を防ぐ免疫器官としても重要です。私たちが口にする食物などには、雑菌などの異物がたくさん含まれています。それが消化器に入った後、血液中に入れないように、関所の役目をするのが腸なのです。
 そのため、腸壁には、パイエル板という重要な免疫器官があります。腸内環境が健全に保たれているとき、パイエル板はしっかり働いて、腸の免疫作用がしっかり発揮されます。
 それを強力にサポートしてくれるのが、酢タマネギです。ケルセチンやオリゴ糖、食物繊維などが、腸内環境を健全に保ち、ひいては免疫機能のアップをもたらしてくれるのです。
 腸の働きが活発だと、全身の代謝も促されます。また、酢タマネギを食べると、酢に豊富なクエン酸が代謝を活発にしてくれるので、その意味でも代謝が高まります。病気予防の2大ポイントである免疫強化と代謝促進が、酢タマネギで、両方同時にサポートできるのです。

動脈硬化予防

 タマネギは血液サラサラ成分の宝庫です。まず、硫化アリルは、血管内で血液が固まるのを防ぎ、血栓(血液のかたまり)ができないようにして、血液サラサラ効果を発揮します。同時に、強力な抗酸化作用を通じて、血管をしなやかにします。ケルセチンやグルタチオンも、強い抗酸化作用を持ちます。
 酢のクエン酸も、タマネギとは違うメカニズムで血液をサラサラにします。血液に糖がくっつくのを防いで、血液がドロドロにならないようにしてくれるのです。酢タマネギを常食していると、これらの成分の働きで、健全な血液と血管が保たれ、動脈硬化の抑制効果が得られます。
 酢タマネギの血液サラサラ効果をより高めるための工夫として、「こまめな水分摂取」をお勧めします。血液中の水分が減るのを防ぎ、サラサラ状態をより保ちやすくなるからです。特に、暑くて汗をかく季節には、酢タマネギの摂取とともに、水分摂取も心がけてください。

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

この健康情報のエディター

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