【医師解説】糖尿病、高血圧、高脂血症を防ぎ、合併症のリスクも減らす「玉ねぎドレッシング」

【医師解説】糖尿病、高血圧、高脂血症を防ぎ、合併症のリスクも減らす「玉ねぎドレッシング」

玉ねぎが体によいのはよく知られたことですが、なかでも、血糖値を降下させる作用が注目されています。しかし、玉ねぎを毎日食べたくても、あのツンとする刺激臭が嫌で、玉ねぎ料理は苦手という人も多いでしょう。そこでお勧めなのが、玉ねぎドレッシングです。【解説】里見英子(里見英子クリニック院長)


女医が勧める美味ドレッシング

 タマネギが体によいのは、比較的よく知られたことですが、なかでも、血糖値を降下させる作用が注目されています。
 しかし、タマネギを毎日食べたくても、刻んだときのあのツンとする刺激臭が嫌で、タマネギの調理はちょっと苦手という人も多いでしょう。
 そこでお勧めなのが、「タマネギドレッシング」です。タマネギドレッシングは、糖尿病や、その合併症を予防する効果が期待できます。常備しておけば、手軽にタマネギを摂取できるほか、いろいろな料理がとてもおいしく食べられるのです。
 タマネギにオリーブ油と酢を加えて作るタマネギドレッシングは、糖尿病に有効な作用があります。

 まず、タマネギには、グルタチオンという物質が含まれています。これはタマネギの甘味成分で、抗酸化物質の一つ。このグルタチオンに、膵臓のβ細胞を保護し、インスリンの分泌を促す働きがあるのです。
 新しく開発された糖尿病治療薬に、グルタチオン酸の作用を強化した薬があり、治験(新薬が承認されるための臨床試験)で糖尿病への効果が確認されています。タマネギには、薬のように高濃度のグルタチオンは含まれてはいないものの、毎日食べることで、血糖値の改善効果が期待できるのです。
 タマネギには、ケルセチンという強力な抗酸化物質(酸化を防止する物質)も含まれています。酸化は老化を引き起こしますが、これらの有効成分は、酸化の害を抑えてくれます。膵臓をはじめ、他の臓器や血管などが酸化されにくくなって、体を若々しく保つことができます。

 オリーブ油には、オレイン酸という酸化されにくい脂肪酸が多く含まれています。オレイン酸には、動脈硬化やガンの原因となる過酸化脂質を抑え、LDL(悪玉)コレステロールを減らす作用があるのです。
 酢には、血流を促して、血圧を下げたり、コレステロールを減らしたりする作用があります。さらに、酢酸やクエン酸などの有機酸が豊富です。有機酸はエネルギーを生み出すクエン酸回路を活性化するので、疲労回復に役立ちます。
 糖尿病に高血圧、動脈硬化、高脂血症(血液中にコレステロールや中性脂肪が増え過ぎた状態)が重なると、合併症を引き起こすリスクが高まりますが、タマネギドレッシングには、それを抑える働きがあるのです。

豚肉料理に使うのが特にお勧め!

 タマネギドレッシングは、サラダや和え物のほか、和風・洋風を問わず、肉料理や魚料理などに、とてもよく合います。
 特に、ポークソテーや煮物など豚肉料理に使うのがお勧め。タマネギの硫化アリルという成分によって、豚肉に含まれるビタミンB1の吸収がよくなり、糖質やたんぱく質がエネルギーに変わりやすくなるなど、新陳代謝が活発になるからです。

 タマネギドレッシングは健康によいので、血糖値の高い人だけでなく、どなたにもお勧めできます。いろいろな料理に活用して、おいしく食べながら、糖尿病の予防・改善をはじめ、健康増進に役立ててください。

里見英子
1953年石川県生まれ。兵庫医科大学卒業後、白山病院副院長を経て、現職に至る。白山病院では、ケアマネージャー及び介護保険適応療養型病床群の主治医として、介護する側の現場で医療活動に従事。テレビ・ラジオなどの出演により、わかりやすい健康法を広く伝え、著作・講演活動も積極的に行う。

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

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