【専門医直伝】「寝る前10分で1日を振り返る」糖尿病改善の極意4選

【専門医直伝】「寝る前10分で1日を振り返る」糖尿病改善の極意4選

糖尿病対策の根幹は、「食前キャベツ」を中心とした食事療法で減量することです。ただし、それを成功させるには、いくつかの秘訣があります。【解説】吉田俊秀(島原病院 肥満・糖尿病センター長)


ストレス対策が糖尿病撃退のカギ

 糖尿病対策の根幹は、「食前キャベツ」を中心とした食事療法で減量することです。ただし、それを成功させるには、いくつかの秘訣があります。

 一つめは、本人がやる気になることです。
 医師がどんなに「体重を落としましょう」といっても、本人にやる気がなければ、減量はうまくいきません。
 そういう意味では、患者さんのやる気を引き出すことが、私たち医師の最大の役目かもしれません。
 私が提唱する食事療法は、空腹に悩まされず、期間は3ヵ月。体重は3〜5%落とすだけです。「これなら、やってみよう」という気になるでしょう。

 二つめは、過食に走る原因を探り、それを解決することです。
 過食の理由のほとんどは、日常の小さなストレスです。
 男性なら、「上司に理不尽な怒られ方をした。腹が立って、酒を飲まなければ眠れなかった」という話をよく聞きます。
 女性は「介護している姑に嫌みをいわれ、イライラしてお菓子に手が伸びてしまった」というケースが多いようです。

 ストレスは、過食=肥満の原因になるばかりでなく、血糖値を上げる要因にもなります。ストレスコントロールは、糖尿病対策の大きな要です。
 私は、患者さんの話に耳を傾け、必要があればアドバイスをしています。
「必要があれば」というのは、話を聞いてもらうだけで、ストレス自体が軽減する人が多いからです。医師でなくとも、身近な人に愚痴や悩みを聞いてもらうのも、一つの手です。

 ちなみに、私のアドバイスの基本は「あなたは幸せだよ」というメッセージです。
 例えば、上司に怒られた男性には、「嫌な上司がいても、この不景気に勤める会社があるのは、幸せだよねえ」と話します。
 姑の介護をする女性には、「介護する側とされる側、幸せなのはどちらかねえ」というのです。
 ものの見方を少し変えるだけで、ストレスの度合いも変わってくるものです。
 また、一人でできるストレス解消法としては、歌うことがお勧めです。大きな声を出すと、うっぷんを発散できます。カラオケなどは最適でしょう。
 基本的には、自分が好きな歌を歌えばいいでしょう。できれば、元気の出る曲がお勧めです。演歌は、歌詞もメロディも暗いものが多いので、避けたほうがいいと思います。

カラオケは元気の出る曲がお勧め

寝る前の10分間で1日を振り返る

 三つめは、軽い運動です。
 消費エネルギーをふやす目的ですが、ストレス解消の一助にもなります。お勧めは、毎食30分後に、30分歩くことです。
 血糖値は、食後20〜30分で上がってきます。このときに、体を動かしてエネルギーを使うと、血糖値の上昇とインスリン分泌がおさえられ、体に脂肪が蓄積されるのを防げるのです。
 買い物に行くのも、空腹時ではなく、食後のほうが、余計なものを買わなくて済みます。
 家の中で、足踏みするだけでもけっこうです。5分くらいから始めて、10分、15分と時間を延ばしていきましょう。それに、日常の買い物などをプラスすれば、1日5000歩くらいになります。これだけで、減量効果に格段の違いが出ます。

 四つめは、気持ちに余裕を持つことです。
 心配事があったり、忙しかったりするときには、食事療法は成功しにくいものです。
 そこで、私は患者さんに「寝る前に10分間、1日を振り返ってください」と提案しています。
 お菓子を食べてしまったら、「なぜ我慢できなかったのか」を考えてほしいのです。
 落ち着いて考えれば、「夫とケンカした」とか、「職場の同僚に勧められて断れなかった」など、気づくことがあるはずです。

 原因がわかれば、翌日からの対策を考え、生活のリズムを整えることができます。
 ご承知のとおり、現代の日本人は、総じて多忙です。慌ただしい毎日が、食生活を乱し、ストレスの元にもなっています。それが、糖尿病の発症や悪化にもつながります。

 リラックスすることや、楽しみを持つこと、考え方を前向きにすることも、糖尿病改善の重要なポイントなのです。

これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに掲載しています。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

これらの記事にある情報は、効能や効果を保証するものではありません。専門家による監修のもと、安全性には十分に配慮していますが、万が一体調に合わないと感じた場合は、すぐに中止してください。

この健康情報のエディター

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