【医師が指南】血糖値を急激に上げずにスイーツを食べる極意―フルーツは?チョコは?

【医師が指南】血糖値を急激に上げずにスイーツを食べる極意―フルーツは?チョコは?

糖尿病の人には、お菓子やケーキが好きな人が多いようです。もちろん、やせている人もいますが、肥満傾向の人のほうが多いのではないでしょうか。お菓子の食べすぎも、糖尿病の原因の一つですから、それは当然のことかもしれません。【解説】板倉弘重(茨城キリスト教大学名誉教授・エミリオ森口クリニック理事長)


フルーツの果糖は血糖値を上げない

 糖尿病の人には、お菓子やケーキが好きな人が多いようです。もちろん、やせている人もいますが、肥満傾向の人のほうが多いのではないでしょうか。お菓子の食べすぎも、糖尿病の原因の一つですから、それは当然のことかもしれません。

 砂糖を使った甘いお菓子は、食べると血糖値の上昇に直結するので、残念ながらお勧めできません。しかし、大好物を食べてはいけない、我慢しなければならないとなったら、ストレスがたまってしまいます。

 そこで、血糖値が上がりにくいスイーツや、その食べ方をご紹介しましょう。
 まず、お勧めなのがチョコレートです。チョコレートに用いられているカカオは、ポリフェノールを多く含み、抗酸化作用があります。ビタミンやミネラル、食物繊維も含まれており、血糖値が比較的上がりにくいといえるのです。
 ただし、どんなチョコレートでもいいかというと、そうではありません。カカオ成分が80%近く入っているような、色の濃い、ビター(苦みのある)なチョコレートを選んでください。つまり、いわゆる高級なチョコレートです。

 1日に食べる量は25gくらいにおさえ、多くても50g以下にしましょう。
 ホワイトチョコレートはポリフェノールを含まず、カカオ豆の脂肪分であるカカオバターを使っているので、お勧めしません。
 ケーキを食べるときも、できればショートケーキよりも、苦みのきいたガトーショコラを選びたいものです。

 ほかには、フルーツがたっぷりとのったタルトは、比較的お勧めです。フルーツの果糖は、血糖値を上げません。ただし果糖は、食べすぎると肝臓で脂肪に変わり、内臓脂肪がふえて、インスリンの働きが悪くなるので、注意が必要です。

 ちなみに、フルーツでも、砂糖で煮たフルーツはよくありません。また、生のフルーツに関しても、生産地でフルーツを育てるときに、糖分などを加えて人工的に甘くしているものもあるので要注意です。
 ケーキで食べられる種類はこれだけかとがっかりした人にお勧めなのは、自分でケーキを作って食べることです。作る楽しみもあり、入れる砂糖の量も少なくできますから、休日の趣味にしてはいかがでしょう。

ホワイトチョコはNG。ビターチョコがいい

コーヒーといっしょに食べるとよい

 ところで、どうしても砂糖のきいた甘いものがやめられないという人は、食べ方をちょっと工夫してください。

 まず、スイーツを食べる前に、野菜や豆類など、食物繊維の多いものを食べておくことです。すると、食物繊維が、腸からの糖分の吸収を抑制します。これは、血糖値を上げない食べ方として、大事なポイントです。
 このことから考えれば、野菜たっぷりの食事のあとに、デザートとしてスイーツを少しだけ食べるのであれば、血糖値の上昇にあまり影響しません。

 そのほか、スイーツをとるタイミングとしては、10時や3時のおやつのときに、コーヒーといっしょに食べるのがいいでしょう。同じ作業を続けるとストレスがたまりますが、コーヒーブレイクはよい気分転換になります。
 なぜコーヒーがいいかというと、高血糖の改善に効果的だということが、数々の研究からわかっているからです。
 これはフィンランド国立公衆衛生研究所が、1万4000人あまりを対象に行った調査の結果ですが、1日に3〜4杯のコーヒーを飲んだ人は、飲まない人に比べて30%近くも糖尿病になる率が低かったそうです。

 さらには、研究の結果、コーヒーに含まれるクロロゲン酸という成分が、糖代謝を活発にして血糖値を安定させるうえ、インスリンの分泌を促してくれるのではないかと考えられるようになっているのです。
 ですから、スイーツを食べるなら、コーヒーとともに食べることをお勧めします。ただし、コーヒーはブラックで飲み、砂糖やクリームは入れないのが原則です。甘い缶コーヒーなどは絶対に避けてください。

 緑茶や番茶もお勧めです。
 緑茶に含まれるカテキンは、糖が腸で吸収されるのを遅らせ、食後の血糖値の上昇を緩やかにします。番茶には、ポリサッカライドという成分が含まれ、血液中の糖を効率よく処理するすばらしい働きがあります。
 そこで、和菓子なら、お茶と、甘みをおさえた豆大福や、クズもちなどを組み合わせて食べるのもよい方法です。

板倉弘重先生
東京大学医学部卒業後、同大学第三内科講師、国立健康・栄養研究所臨床栄養部長などを歴任。専門は臨床栄養学。『ズボラでも血糖値がみるみる下がる57の方法』(アスコム)など著書多数。

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

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