【医師考案】寝たままできる究極のズボラヨガ

【医師考案】寝たままできる究極のズボラヨガ

健康のためには体を動かすこと――わかってはいるけど「めんどうくさい」「運動が苦手」「何をやっても長続きしなかった」という人はおおぜいいることでしょう。そんななか、究極のズボラ健康法を発見しました。なんと、ふとんの中で寝たままできるヨガが人気急上昇中なのです。【解説】橋本和哉(はしもと内科外科クリニック院長)


ヨガは決してむずかしいものではない

 みなさんは「ヨガ」と聞いて、何をイメージするでしょうか。ヒゲを生やした仙人のような人が空中浮遊している光景。あるいは、体の軟らかい人が足を頭の上に乗せたり、アクロバティックなポーズをとっていたりする姿。それとも、ハリウッド女優やモデルが実践しているおしゃれなライフスタイルのイメージでしょうか。

 ヨガは一般に広く浸透してきたとはいえ、まだまだこのようなイメージが根強くあって、「自分にはマネのできない、別次元のもの」と思っている人が少なくないようです。しかし、ヨガの本来の目的は、アクロバティックなポーズがとれるようになることでも、かっこうよさを追求することでもありません。ポーズをとることがヨガではなく、心の平安を得ることがヨガであり、ポーズはそのための手段にすぎないのです。
 ヨガは決してむずかしいものではありません。むしろ、無理なく動いて心地よくなるために行うものなのです。

究極のズボラ健康法
その名も「おふとんヨガ」!

運動がむずかしい患者さんのために考案

 私はクリニックでヨガ教室を開いていますが、来院されている患者さんのなかには、パーキンソン病をはじめとする深刻な運動障害を抱えた人が多くいらっしゃいます。そのような人にとっては、アクロバティックなポーズではないにしても、比較的簡単なヨガのポーズですらできないものが多くあります。また、立って行うポーズや座って行うポーズは、体がグラグラと不安定な状態になっている人にとっては、安全面でも不安がありました。そのため、寝て行う動きを中心に指導するようになりました。

 さらに、自宅でも継続してやっていただくにはどうしたらよいかを考え、寝床に入ったままでもできるプログラムを考案しました。こうして試行錯誤の末に誕生したのがおふとんヨガです。


 このような経緯から生まれたものなので、おふとんヨガはとにかく簡単。いままで「ヨガは体の軟らかい人でなければできない」「自分とは別世界のもの」と思っていた人は、目からウロコが落ちるかもしれません。寝たままできる、ふとんの上でもできる手軽さは、「運動が苦手」「なかなか続かない」という人にもピッタリです。

おふとんヨガ
『医師がすすめる「おふとんヨガ」』橋本和哉 著

寝たまま行うからこそ効く

 それでは、おふとんヨガはなぜ体によいのでしょうか。

 東洋医学では、気・血・水が滞りなくスムーズに体内を流れている状態=「健康」とする考え方がベースにあります。「気」は一種の生命エネルギー、「血」は血液、「水」は体液などの水分のことです。

 すべての動きを寝たままで行うおふとんヨガは、すべての動きを横になって行うため、下半身にたまった血液やリンパ液が上半身(心臓)に戻りやすいという利点があります。

 ふだん、頭を上、足を下にして生活している私たちの体では、一説によると3〜4リットルもの体液が下半身にたまるといわれています。重力に対して垂直姿勢のまま運動をしても、下半身にたまった血液やリンパ液をスムーズに上半身に流すのは困難です。けれども、体を横にすると重力の影響がなくなるため、血液やリンパ液は自然に上半身に流れていきやすくなるのです。

 加えて、おふとんヨガには、脊椎(背骨)のズレやゆがみを正し、自律神経を整える作用もあります。
これらの相乗効果により、発病を抑える力である免疫力がアップし、ホルモンのバランスも整います。その結果、健康で若々しい体をつくることができるのです。

難病から不眠、肥満、痛みにまで効果

 最後に、おふとんヨガのなかから代表的な運動を一つ紹介しましょう。腰椎(背骨の腰の部分)を刺激する「腰ひねり」です。

この運動のポイントは、下肢は動かさずに腰だけをひねること。下半身すべてをひねってしまうと、どうしても腰に意識が集中しにくいからです。これも胸反らしと同じく、両手はガッツポーズでエネルギーを充満させましょう。

 おふとんヨガは、パーキンソン病や脊髄小脳変性症といった難病のほか、不眠や肥満、各部の痛みなどにも効果抜群と患者さんから大好評です。むずかしいことは一切ありませんので、ぜひお試しください。

橋本和哉
1957年生まれ。1988年、大阪大学医学部大学院修了。医学博士。大阪府立病院神経内科診療主任、市立吹田市民病院内科・神経内科医長などをへて、2002年にはしもと内科外科クリニックを開業。内科、神経内科、漢方などを専門とし、臨床にヨガをとり入れて高い成果をあげている。

これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに掲載しています。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

これらの記事にある情報は、効能や効果を保証するものではありません。専門家による監修のもと、安全性には十分に配慮していますが、万が一体調に合わないと感じた場合は、すぐに中止してください。

この健康情報のエディター

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