【耳を温める】と全身の免疫が上がる! 耳鳴り、難聴にも効果

【耳を温める】と全身の免疫が上がる! 耳鳴り、難聴にも効果

温熱療法は正しく行えば、体の痛みやこり、疲労の解消に役立つばかりか、高血圧や糖尿病などの生活習慣病、さらには精神疾患にも有効です。【解説】班目健夫(青山・まだらめクリニック院長)


肩こりや疲労を取り高血圧、糖尿病も改善!

 私は長年、がんをはじめとし、さまざまな病気の治療に温熱療法を取り入れています。
「体を温めること」が血流、自律神経(内臓や血管の働きを調整する神経)の働きを改善したり、免疫力を高めたりするという事実は、最近ようやく広く知られるようになりました。

 温熱療法は正しく行えば、体の痛みやこり、疲労の解消に役立つばかりか、高血圧や糖尿病などの生活習慣病、さらには精神疾患にも有効です。
 ですが、どんな方法で、どの部位を温めたらいいかは、実際にはその人の健康状態や症状によって異なります。

 温めるべき部位は体にたくさんありますが、なかでも「耳」は全身の諸症状に効果が現れやすく、ほとんどの人に効果が高い場所です。
 ここでは、簡単で効果の高い耳を温める方法を紹介します。
 そもそも耳には、全身のあらゆるツボが集まっています。さらに、耳には脳神経の一つである「迷走神経」が走っています。

 まず迷走神経について説明しましょう。これは脳の一部である延髄から骨盤の内部にまで達する、きわめて長い走行が特徴の神経です。迷走神経は、運動、知覚を司る神経に加え、体をリラックスさせる副交感神経などから成り立ちます。
 迷走神経は、副交感神経全体の約75%を占めるといわれるほど自律神経のバランスに多大な影響を与えます。

 そのため、耳を温めると迷走神経を介して自律神経が整い、気管支や食道、心臓、胃、腸など臓器の機能が活性化します。 その結果、便秘や下痢、頭痛や胃痛の改善、あるいは心臓や呼吸器疾患の予防にも役立ちます。さらに、内臓の働きがよくなれば、全身の血行も改善され、疲労もしにくくなります。

冬に要注意の脳卒中も予防できる!

 また、耳を温めると、うつ病や不眠症などの精神疾患にも有効です。うつ病では脳の血流が悪くなることが明らかになっています。しかし、脳の血流を薬で改善させるのは困難です。

 そういった症状にお悩みの人には、耳を温める治療が非常に効果的です。耳を温めると、脳全体の血流がよくなり、症状改善に役立つためです。
 精神科で処方される抗うつ剤よりも早く効くこともあります。患者さんから「不安が軽減する」「よく眠れるようになった」などの声を多く聞きます。

 耳鳴りや難聴、三半規管(内耳にある平衡感覚をつかさどる器官)の障害によるめまいといった、耳にまつわる疾患にも効果が期待できます。
 さらに、耳を温めて脳の血流をよくすると、脳梗塞の予防や高血圧、糖尿病の改善にもつながります。特に冬場は脳卒中が起こりやすいので、耳を温めるのは予防策として重要です。 

班目健夫
 青山・まだらめクリニック院長。自律神経免疫治療研究所所長。医師医学博士。免疫力を高めて、あらゆる症状の改善をはかるため、自律神経免疫治療を中心に診療している。『「首のスジを押す」と超健康になる』(マキノ出版)など著書多数。

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

この健康情報のエディター

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