体温や免疫力をアップさせる「ショウガ」で肌も髪も若返る!

体温や免疫力をアップさせる「ショウガ」で肌も髪も若返る!

体を温めて冷えを解消し、病気を改善するために、最も有効な食べ物が「ショウガ」です。日本古来の医学書『医心方』にも記述がありますが、ショウガの薬効は昔から知られていました。現在でも、日本で使われている漢方薬の7割以上に、ショウガが入っているほど、幅広い薬効が認められています。【解説】石原新菜(イシハラクリニック副院長)


病気の原因には必ず冷えがある

 現代は、老若男女を問わず、体が冷えている人が急増しています。私たちのクリニックで患者さんの体温を測ると、高い人でも36・2〜36・3℃、ほとんどの人が35℃台で、34℃台の人もいます。約50年前の日本人の平均体温は36・8℃でした。わずか半世紀で、体温が約1℃も下がってしまったのです。

 原因は、近年の生活環境の急激な変化にあります。今夏こそ節電で、エアコンの温度は高めに設定されていますが、ついこの間まで、建物や乗り物の中は寒いくらいに冷やされていました。そうした環境で過ごし、冷たい飲み物や体を冷やす食べ物を毎日好きなだけ食べれば、当然体は冷えてしまいます。

 低体温は、私たちの健康に深刻な悪影響を及ぼします。体温が1度下がると、代謝は約12%落ち、免疫力(病気に対する抵抗力)は約30%以上低下することがわかっているのです。  
 代謝が低下すると、血の巡りが悪くなり、体に余分な水をため込みます。余分な水が体内にある状態は、ぬれた水着を常に着ているようなもの。体が芯から冷え切って、さまざまな不調を招く原因になるのです。免疫力が低下すると、あらゆる病気にかかりやすくなり、多くの症状が改善しにくくなります。

 まさに、冷えは万病のもと。糖尿病、高血圧、肥満、リウマチ、関節炎、うつ、肩こり、頭痛、便秘、むくみ、高脂血症、慢性疲労、自律神経失調症など、体のあらゆる不調や病気の原因には、必ず冷えがあると言っても過言ではありません。

 体を温めて冷えを解消し、病気を改善するために、最も有効な食べ物が「ショウガ」です。日本古来の医学書『医心方』にも記述がありますが、ショウガの薬効は昔から知られていました。現在でも、日本で使われている漢方薬の7割以上に、ショウガが入っているほど、幅広い薬効が認められています。

 近年の日本人の食生活は欧米化し、東洋医学で体を冷やす食べ物とされる「陰性食品」を、毎日のようにたくさん摂取しています。コーヒーやジュースなどの水分が多い食べ物、パイナップルやマンゴーといった南方系の果物、パンやケーキなどの軟らかい食べ物、生野菜などは、すべて体を冷やす食べ物なのです。

ショウガを勧める石原先生

自身の体調不良をショウガで治した!

 一方、忙しい現代人が、このような生活環境や食生活をすべて変えることはきわめて難しいといえます。そうした中で、ぜひ取り入れてほしいのが、冷え取り効果に大変優れ、古来より利用され、今なお私たちの身近にあるショウガです。

 ショウガの薬効をもたらす中心的な成分は、辛味の主成分であるジンゲロールやショウガオール(ショウガを加熱または乾燥するとジンゲロールがショウガオールに変化)、ジンゲロンなどです。ジンギベロール、ジンギベレン、クルクミン、ピネンなどの400種以上の芳香成分も有効に働きます。

 ショウガの摂取で血液循環がよくなると、余分な水分が体外に排出されて体温が上昇し、水分代謝、糖代謝、脂質代謝などの代謝機能が正常化します。血液によって十分な酸素や栄養分が全身に運ばれるため、内臓がより活発に働き始めるのです。内臓が強化されると、免疫力もよりアップして、冷えが原因の不調や病気が改善します。
 体が温まって内臓の働きが改善すると、肌荒れ、肌の乾燥、シミ、シワなどの予防に役立ちます。血の巡りがよくなれば、頭皮の血行が促されて、抜け毛や薄毛の改善も期待できます。

 東洋医学では、ショウガは、気(一種の生命エネルギー)の流れをよくする作用があるとされています。気の停滞や衰えが原因のうつ、更年期障害、不眠などの改善にも有効なのです。

 実は私にも、ショウガで健康を取り戻した経験があります。研修医時代は、昼も夜も関係ない忙しい毎日で、当直と重なると、丸2日間起きているようなこともしばしばでした。仕事をこなしてはいましたが、肉体的にも精神的にも、激しいストレスがかかり、体が悲鳴を上げていたのです。
 そしてあるとき、生理が止まってしまいました。
 そこで、それまで飲んでいたコーヒーやジュースなどをやめて、「ショウガ紅茶」に変えたのです。

 ショウガ紅茶の作り方はとても簡単です。洗ったショウガ約10gを皮付きのまますりおろし、カップ1杯の熱い紅茶にそのまま入れて、好みで黒糖を入れれば出来上がり。紅茶にも体を温め、尿の出をよくする効果があるので、ショウガ紅茶はお勧めの飲料の一つです。
 ショウガ紅茶を毎日飲み始めてから、3ヵ月で生理が戻りました。3ヵ月は長いと思われるかもしれませんが、依然としてハードな生活の中で、体調が好転したのですから、自分では心からうれしく思いました。
 効果を実感した私は、以来、ショウガ紅茶やショウガ料理などで、毎日ショウガを摂取しています。おかげで、診療後に家事や育児に追われる今も、体の不調とは無縁でいられます。

 ショウガを食生活に取り入れるときのポイントは、長続きする方法を自分なりに見つけること。「おいしいから毎日摂取できる」「簡単だからずっと続けられる」のです。
 皆さんも無理なく続けられる方法で、ショウガを健康に役立ててください。

→ショウガ紅茶の作り方はコチラ

これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに掲載しています。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

これらの記事にある情報は、効能や効果を保証するものではありません。専門家による監修のもと、安全性には十分に配慮していますが、万が一体調に合わないと感じた場合は、すぐに中止してください。

この健康情報のエディター

関連する投稿


【作り方】冷え症を改善する即効薬「生姜紅茶」は便秘に効果あり!

【作り方】冷え症を改善する即効薬「生姜紅茶」は便秘に効果あり!

当院には、さまざまな不調を訴える人がお越しになります。各患者さんの症状や体質、目的に応じた治療と指導をしますが、一つだけ、すべての患者さんに共通してお勧めしていることがあります。それは「ショウガ紅茶」を飲むことです。【解説】石原新菜(イシハラクリニック副院長)


【実験で証明】メニエール病、更年期障害に特効!平衡感覚の乱れを直す「しょうが紅茶」

【実験で証明】メニエール病、更年期障害に特効!平衡感覚の乱れを直す「しょうが紅茶」

めまいや耳鳴りの治療では、内耳の血流をよくする血管拡張薬や血流促進薬を処方します。しかし、薬に頼らずに、家庭で簡単に症状を解消できる方法があります。それは、毎日欠かさずショウガを取ることです。【解説】竹腰昌明(竹腰耳鼻咽喉科医院院長)


最新の投稿


【精神治療の現場より】ウォーキングは心の健康に効果有り ― うつ・不安障害・統合失調症の改善例

【精神治療の現場より】ウォーキングは心の健康に効果有り ― うつ・不安障害・統合失調症の改善例

ウォーキングには、特別な器具や場所が必要ありません。患者さんにも安心して勧められます。いつからでも簡単に始められますし、家にこもりがちな人には屋外に出るよい機会になります。【解説】大西 守(精神科医)


【足の爪の切り方】正しく切れば、冷えやむくみが解消 巻き爪も改善する

【足の爪の切り方】正しく切れば、冷えやむくみが解消 巻き爪も改善する

足の爪を切るとき、ほとんどの人は「短くすればいい」「形よく整えればいい」と考え、自己流で爪切りをしていると思います。しかし、爪切りは正しく行うと、巻き爪や角質など指先のトラブルが緩和されるだけでなく、全身の血の巡りが劇的に改善し、全身の健康にさまざまな効果をもたらします。【解説】室谷良子(日本フットケア協会師範)


【医師解説】野菜スープは強力な「解毒スープ」 放射能の健康被害も防ぐことができる

【医師解説】野菜スープは強力な「解毒スープ」 放射能の健康被害も防ぐことができる

私たちが日々食べる食品に、残留農薬、食品添加物、合成保存料、化学物質などが入っていないかどうかはとても気になるところです。理由は、それらが発がん物質になるからです。【解説】髙橋 弘(麻布医院院長・医学博士 ハーバード大学医学部元准教授)


【野菜スープ】食事制限なし!メタボや糖尿病をストレスなく解消できると医師が解説

【野菜スープ】食事制限なし!メタボや糖尿病をストレスなく解消できると医師が解説

私は、患者さんには厳しく制限をするよりも、ファイトケミカルたっぷりの野菜スープ(ファイトケミカルスープ)を生活の中に取り入れることによって、自然な形で食事の改善ができるように指導しています。【解説】髙橋 弘(麻布医院院長・医学博士 ハーバード大学医学部元准教授)


指圧名人が極意を伝授!脊柱管狭窄症の症状を改善する「腰のツボ」刺激

指圧名人が極意を伝授!脊柱管狭窄症の症状を改善する「腰のツボ」刺激

私の治療院にも、脊柱管狭窄症で悩んでいるかたがたくさんいらっしゃいます。そうした皆さんに試して、効果を上げているツボがあります。ここでは、その特効ツボを紹介します。【解説】佐藤一美(日本経絡指圧会会長)


ランキング


>>総合人気ランキング