【医師解説】「2つの大根スープ」この症状どちらを飲めばいい? ― 便秘・アレルギー・高血圧・ダイエット

【医師解説】「2つの大根スープ」この症状どちらを飲めばいい? ― 便秘・アレルギー・高血圧・ダイエット

マクロビオティック料理研究家の中美恵先生によって、2つのスープが紹介されています。切り干し大根スープは、主にダイエットに役立ち、大根ニンジンスープは便秘の特効薬とされています。ここでは、マクロビオティックの立場から、あるいは、栄養学的な見地から二つのスープを検討したいと思います。【解説】三浦直樹(みうらクリニック院長)


抗炎症作用で食あたりに効果

 私たちは、焼き魚や肉などを食べるときに、付け合わせにしばしば大根を用います。大根には消化酵素が含まれていますから、魚や肉のたんぱく質の消化分解を助けてくれるわけです。
 また、食あたりなどが生じたとき、手当ての一つとして、どんぶり一杯の大根おろしを食べさせることがあります。これは、大根の持っている抗炎症作用を期待し、活用したものと考えていいでしょう。

 このように、私たちは昔から、食品に備わっている特性を生かして、さまざまな健康効果を引き出してきました。
 今回、マクロビオティック(日本の伝統食が基本の玄米を中心にした食事法)料理研究家の中美恵先生によって、切り干し大根スープと大根ニンジンスープという、二つの大根スープが紹介されています。

 切り干し大根スープは、主にダイエットに役立つとされ、大根ニンジンスープは便秘の特効薬とされています。
 ここでは、マクロビオティックの立場から、あるいは、栄養学的な見地から、二つのスープを検討したいと思います。
 マクロビオティックでは、食物を、陰と陽の二つの性質に振り分けます。
 陰性の食品は、遠心力で拡散する力を持っています。色でいえば、白、青、藍、紫など。温度では冷寒。乾湿では湿に分類されます。

 一方、陽性の食品は、求心力があり、引き締める力を持っています。色でいえば、黄、橙、赤。温度では温暖、乾湿では乾に振り分けられています。

→大根スープの作り方はコチラ

腸内環境が整ってアレルギーも改善

 大根は、生のままでは陰性の食べ物ですが、これが日を浴びて干されると、陽性となります。陽には引き締める力がありますから、切り干し大根は、これによって、体の細胞を引き締める働きがあると考えられます。
 加えて、切り干し大根には、体の中の古い脂肪を排出させる働きがあります。これら二つの働きの相乗作用で脂肪をへらし、体をスリムにする効果が生まれていると考えられます。

 また、干すことで各種ビタミンや鉄分、カルシウムなどのミネラルもふえるので、骨粗鬆症のかたや貧血のかたにも、切り干し大根は勧められるのです。

 さらに、私は、高血圧の患者さんに大根を勧めることがあります。この場合、がっしりした体型で、肉食がなかなかやめられないといった男性には、大根を生のまま食べてもらいます。一方、冷えの強い女性には、切り干し大根をお勧めしています。このように体型や体質によって、使い分ける方法もあります。

 切り干し大根の、体内の古い脂肪を排出する効果で、体内の余計な脂肪が排出されれば、それが総コレステロール値を低下させることもあるでしょう。そのことで、動脈硬化が改善したり、高血圧の数値が低下したりといった効果も期待できます。

 一方、大根ニンジンスープは便秘の特効薬とされていますが、なぜでしょうか。
 一つには、大根やニンジンに含まれる食物繊維の働きがあるでしょう。ビタミン類の働きもあります。さらに、大根やニンジンに含まれる酵素の働きも考えられます。
 さらに、このスープには梅干しが使われています。梅干し自体は陽の食品で、疲労回復を進め、血液をきれいにしたり、便通をつける効果があります。

 私が指導している断食会では、断食後に梅干しを多量に(八個くらい)食べてもらいます。これによって、腸の動きが活発になり、宿便の排出が促されることが多いのです。
 いずれにしても、この大根ニンジンスープは、そこに組み合わされている食品の絶妙な配合の効果によって、便通を促していると考えられるでしょう。

 また、中先生は切り干し大根スープを花粉症の患者さんに勧めて、大きな効果を上げているそうです。切り干し大根スープを常飲していると、腸内環境が整ってきます。また、肝機能も高まります。これらの効果によって、花粉症などのアレルギー疾患によい影響が現れるのではないでしょうか。

日を浴びると「体を引き締める力」が出てくる

三浦直樹先生
みうらクリニック院長。「難病といわれてもあきらめない」をモットーに、鍼灸や整体などの手技療法、マクロビオティックや漢方、薬膳などの食事療法、カウンセリングや催眠療法などを、必要に応じて組み合わせ、自然治癒力を引き出す治療(統合医療)を行っている。

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

この健康情報のエディター

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