自然音によるセラピーは自律神経を整え、高血圧が改善した例も

自然音によるセラピーは自律神経を整え、高血圧が改善した例も

自律神経は、交感神経と副交感神経のシーソーのようなもので、常にゆらぎ、変動することで、体温や血圧などを一定に保ち続けようとします。このように生体が一定の状態を維持しようとすることを、恒常性、ホメオスタシスと言います。【解説】長田夏哉(田園調布長田整形外科院長)


心と体がほんとうに求めていることに耳を傾けよう

ひざ痛や高血圧が改善した人もいる

 自律神経は、交感神経と副交感神経のシーソーのようなもので、常にゆらぎ、変動することで、体温や血圧などを一定に保ち続けようとします。
 このように生体が一定の状態を維持しようとすることを、恒常性、ホメオスタシスと言います。

 しかし、ストレスが多い環境下で、自律神経のアンバランスが長時間にわたって続くと、自律神経活動の変動が生じにくくなります。その結果、恒常性が保てなくなり、慢性疲労と言われる〝病の入り口〟の状態となります。

 また、血液循環も悪化します。自律神経のバランスが崩れると、血管の異常な収縮・拡張が引き起こされ、血液が滞るからです。
 そして、血液も低酸素状態となり、弱アルカリ性から酸性に傾くことで、血管の内壁が傷つけられて、動脈硬化を引き起こす原因にもなります。

 「音によるセラピー」は、自律神経活動を元の変動に戻すために有効な方法です。私たちのクリニックで流している自然音やサウンドヒーリング健康法もその1つです。
 セラピーを受けた患者さんからは、「体が温かくなり、ひざの痛みが軽くなって歩くのが楽になった」「続けていたら、血圧の薬や自律神経の薬を服用しなくなった」といった声を耳にしています。こうした声を受けて、現在、自律神経のバランスと血管の動脈硬化について、各種検査法を用いて、セラピー効果を調査しています。

心身からのメッセージに耳を傾けよう

 なによりもたいせつなのは、自律神経のバランスが崩れるのは、ご自分の心と体がほんとうに求めていることと、思考や行動が一致していない状態である、という視点を持ち合わせることです。

 身体的な不調も、病気も、そのことに気づかせるための心と体からのメッセージであり、言い換えれば〝ギフト〟なのです。そして、よい・悪いとジャッジせず、すべてを引き受けるという視点を持つことが大事だと考えます。

 自然音を聴き、心と体からのメッセージにゆっくりと耳を傾けてみましょう。それによって、なにか「気づき」があれば、あるいは、なにも気づかなかったとしても、体の細胞1つひとつは反応し、自分らしく生きることにつながっていくのではないでしょうか。人は〝肉体以上の存在〟なのですから。

長田夏哉院長の他の記事(中指ねじりで脳の緊張がほぐれる)

長田夏哉
山梨県生まれ。1993年、日本医科大学卒業後、慶應義塾大学整形外科学教室に入局。慶應義塾大学病院、済生会神奈川県病院、川崎市立井田病院、川崎市立川崎病院を経て、2005年より現職。体、心、意識へアプローチし、人に備わる自発的治癒力を高めるための医療を行う。

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

この健康情報のエディター

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