【血圧を下げるツボ】合谷を押せば高血圧は改善する 200ミリが120ミリになった例も

【血圧を下げるツボ】合谷を押せば高血圧は改善する 200ミリが120ミリになった例も

私が、手の甲の「合谷」というツボに着目するようになったのは、今から30年も前のことになります。【解説】渡辺尚彦(東京女子医科大学東医療センター内科教授・医学博士)


ベスト健康法!高血圧を改善し血圧を下げる「ワザ」5選

頭痛や肩こりにも効く まさに万能のツボ!

 私が、手の甲の「合谷」というツボに着目するようになったのは、今から30年も前のことになります。

 ある晩、私は突然の歯の痛みに苦しめられていました。鎮痛剤は手もとになく、痛みを楽にできないものかと考えていたとき、ふと思い出したのが、合谷についての雑誌の記事でした。そこには、「合谷は上半身のさまざまな症状に効果的であり、歯の痛みにも有効」と書いてありました。
 わらをもつかむ思いで、試しに合谷のツボを思い切り刺激してみたところ、その場で歯の痛みがスーッと消えたのです!

 私は、それ以来、患者さんのさまざまな訴えについて、合谷への刺激をお勧めするようになりました。その結果、合谷には、多様な効果を発揮することがわかったのです。私が記憶しているだけでも、頭痛、肩こり、首こり、疲れ目、五十肩、顎関節症など、まさに万能のツボだといえるでしょう。
 そればかりか、合谷への刺激は、私の専門領域である血圧についても、すばらしい結果をもたらすのです。

 皆さんは、血圧が上がると心配になると思いますが、実際に体にどんな不都合があるのかをご存じでしょうか。
 血圧が高くなると血管内の圧が高くなります。そして、血管が傷ついて動脈硬化が進行し、血管の内側が分厚くなるため、通り道がしだいに狭くなります。すると、血液が狭い通り道を通ろうとするため、血圧がいよいよ高くなるのです。
 そして、さらに血圧が上がって動脈硬化が進むという悪循環が続けば、いつしか脳梗塞や心筋梗塞など、命にかかわる重大な疾患につながっていくというわけです。

 高血圧で厄介なのは、多くの場合、自覚症状がないことです。気づかないうちに病状が進行し、いきなり倒れるといった事態も、まれなことではありません。高血圧が俗に「サイレントキラー(沈黙の殺し屋)」と呼ばれるのも、こうした事情からです。

上半身の血行が大改善し 20〜30ミリすぐに下がる

 血圧が高めのかたは、日ごろから測定する習慣を身につけ、上手にコントロールしていくことが大切です。そのためには、必要であれば薬を飲んだり、生活習慣を改善したりする必要がありますが、合谷への刺激を行えば、血圧を下げるのに役立ちます。

 まず、合谷の場所を確認しておきましょう。
 合谷は、手の甲の、親指のつけ根の骨(第1中手骨)と、人差し指のつけ根の骨(第2中手骨)との間の分かれ目のゾーンにあります(図参照)。

 人によっては、そのゾーンの中で、しこりがあったり、響くような痛みを感じたりする場所が違うものです。実際に押してみて、気持ちのよい痛みを感じるところを刺激するといいでしょう。

 押し方は、合谷に親指を当てたら、人差し指を手のひら側に回して裏から押さえます。こうして親指で、かなり強めにギューッと指圧します。そのまま持続的に押すのが効果的ですが、それが難しければ、リズミカルに押しもみしてもいいでしょう。左右の合谷を5分を目標に刺激してください。できれば1日3回、最低でも朝晩2回実行しましょう。

 実際に合谷への刺激を試してみるとわかりますが、しだいに体がポカポカと温まってきます。汗まで出てくる人もいるほどです。
 合谷は特に、上半身の血行を大きく改善します。ひいては、全身の血行をよくすることにつながります。

 血行がよくなるということは、血管が開くということを意味しています。つまり、血圧が下がるのです。実際に、合谷刺激の前後で、血圧を測定してみると、多くのかたが20~30mmHgくらい血圧が下がります。
 この血圧降下は、一時的なもので、高血圧の人はしばらくすると、また血圧が高くなっていきます。しかし、15分間合谷を刺激すると、その後の2時間程度は、血圧の下がった状態が持続します。

 合谷への刺激を継続していくと、血圧が、平均で4mmHg下がるというデータが出ています。つまり、血圧がもともとの高い数値に戻らなくなるのです。私が合谷への刺激を1日3回とお勧めする理由は、こうした点にあります。200mmHgあった最大血圧が、短期間で120mmHgまで下がった患者さんもいたほどです(最大血圧の正常値は140mmHg以下)。

 ちなみに、あまり血圧が高くないかたが合谷を強く押し過ぎると、一時的に血圧が下がり過ぎてふらつくことがあります。その場合は、少し足を高くして横になっていると、すぐに回復します。

血圧の名医と名高い、渡辺先生

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

この健康情報のエディター

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