【夜、何度もおしっこ】夜間頻尿の原因によく効き熟睡できる「腰ツボ体操」のやり方

【夜、何度もおしっこ】夜間頻尿の原因によく効き熟睡できる「腰ツボ体操」のやり方

高齢になると頻尿に悩む人が増えます。私のところにも頻尿の悩みで来られる患者さんが多くその多くが女性です。頻尿のなかでも、特につらいのは「夜間頻尿」でしょう。私は頻尿で困っている患者さんに、背中と腰のツボを押しながら体を動かす「腰ツボ体操」を勧めています。【解説】内田輝和(倉敷芸術科学大学教授・鍼メディカルうちだ院長) 


頻尿に効く「腰ツボ体操」とは

 高齢になると、頻尿に悩む人が増えます。私のところにも頻尿の悩みで来られる患者さんが多く、その多くが女性です。

 頻尿のなかでも、特につらいのは「夜間頻尿」でしょう。夜中に何度もトイレに起きると、足が冷えて眠れなくなります。足腰が弱っているお年寄りは、トイレに行く途中でつまずいたり、布団の中と外との温度差で血圧が上がったりする心配もあります。夜間頻尿は睡眠不足になるだけでなく、さまざまな危険を伴います。

 私は頻尿で困っている患者さんに、背中と腰のツボを押しながら体を動かす「腰ツボ体操」を勧めています。

「腰ツボ体操」は自律神経と脳のネットワークを正す!

 この体操がなぜ頻尿に効くのかというと、自律神経(意志とは無関係に血管や内臓をコントロールする神経)を調整してくれるからです。

 排尿は、自律神経と脳のネットワークに支配されています。自律神経のうちの交感神経が活発になると、膀胱が緩み尿がたまります。ある程度たまるとそれを脳がキャッチして尿意を感じ、排尿を促す指令を出します。すると副交感神経が働いて膀胱を収縮させ、尿道を開く神経を緩めて排尿に至るわけです。

 ところが、加齢などによってこのネットワークが過敏になり過ぎると、誤作動を起こすことがあります。膀胱にあまり尿がたまっていなくても尿意を感じて、排尿しようとするのです。その誤った認識を正して、誤作動を起こさないようにしてくれるのが、腰ツボ体操です。

 腰ツボ体操は、誰にでもできる簡単な体操です。そのやり方は図解をご覧ください。

「腰ツボ体操」のやり方

 腰ツボ体操には、背中にある三焦兪というツボを押しながら腰を回す体操と、仙骨孔というくぼみを押しながら腰を反らす体操の二つがあります。
 三焦兪は、背中側でウエストより少し上のラインと背骨が交差するところから、指幅2本分ほど外側にあります。

 仙骨孔は、骨盤の仙骨に八つある孔です。左右に二つずつあり、そのいちばん上の仙骨孔を押さえます。骨盤の左右の出っ張りより3㎝ほど下の腰のラインと背骨が交差するところから、指幅2本分ほど外側のくぼみです。
 ただし、いずれの位置も正確でなくても大丈夫です。

 三焦兪の周辺は脊髄に沿った交感神経反射ゾーン、仙骨孔の周辺は骨盤内臓神経の副交感神経反射ゾーンになっているからです。これらの両方のゾーンを刺激することによって自律神経が調整され、脳とのネットワークが正常に働くようになります。

 また、三焦兪は膀胱の働きに関係するツボ、仙骨孔のくぼみは尿道括約筋(尿道を締める筋肉)を支配するツボです。それらを刺激することによって、排尿機能も正常になります。

4回以上トイレに行く重度の夜間頻尿も改善

 私は頻尿の人に、必ずこの体操を勧めています。どなたも熱心に続けておられ、「特に夜間頻尿に効果がある」という声をよく聞きます。

 軽い頻尿なら2週間も行えば改善します。夜中に4〜5回トイレに起きるような頻尿が、1回で済むようになったという人もいます。熟睡できるようになったと、感謝されることも少なくありません。

 頻尿が治ると、どなたも気持ちが明るくなり、見た目も若々しくなります。トイレを気にせずに外出でき、好きなことができるようになるからでしょう。

「腰ツボ体操」のポイント

 腰ツボ体操のポイントは、腰を回したり反らしたりするときに、親指に力を入れて押すことです。
 腰を反らすときに肛門を締めると、骨盤底筋群の強化になります。骨盤底筋群は骨盤内臓器を支えている筋肉で、緩めば尿もれしやすくなります。

 腰ツボ体操は、毎日2セット行いましょう。習慣化することで、尿トラブルの解消につながるはずです。

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

この健康情報のエディター

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