【医師が解説】みかんは「皮ごと」食べてこそアンチエイジングに効果あり

【医師が解説】みかんは「皮ごと」食べてこそアンチエイジングに効果あり

果物の中でも、特にミカンは血糖値が上がりにくいので、肥満の予防によいといわれています。調べてみると、果物の皮にはポリフェノールという物質が入っていることがわかりました。ポリフェノールというのは、抗酸化物質の一つです。【解説】南雲吉則(ナグモクリニック理事長・総院長)


南雲吉則
ナグモクリニック理事長・総院長。1955年生まれ。東京慈恵会医科大学卒業後、東京女子医科大学で形成外科を、癌研究会附属病院外科で癌治療を学び、慈恵医大附属病院第一外科乳腺外来医長を経て、乳房専門のナグモクリニックを開業。「女性の大切なバストの美容と健康と機能を生涯にわたって守る」をモットーに、総院長として、東京、名古屋、大阪、福岡の4院でがん手術、乳房手術に情熱を注いでいる。著書多数で近著に『ドクター南雲の部屋とからだのお掃除術』(WAVE出版)が好評発売中。

果実の皮こそ食べるべきもの

 ミカンを皮ごと食べるようになったのは、15年ほど前からです。
 果物の中でも、特にミカンは血糖値が上がりにくいので、肥満の予防によいといわれています。でも実は、果糖は普通のブドウ糖よりも脂肪になりやすいという特性があります。

 そのため、果糖はある意味、肥満や糖尿病などの一因になる可能性は、普通のブドウ糖よりも高いともいえるのです。
 とはいえ、「1個のリンゴは医者いらず」「ミカンはカゼの予防になる」など、果物のよさは昔から語り継がれています。
 どうしてかなと思い、調べてみると、果物の皮にはポリフェノールという物質が入っていることがわかりました。
 ポリフェノールというのは、抗酸化物質の一つです。

 例えば、リンゴは皮をむくと酸化して茶色く変色しますが、皮をむかなければ変色しません。これが抗酸化作用です。
 また、鳥が果実をつついても、皮は修復されますが、これは創傷治癒作用(傷を治す作用)です。
 また、皮があるおかげで、実にカビや菌が進入しませんが、これは抗菌作用になります。
 果実は、この三つの作用で、老化や病気から守ってくれているということがわかりました。

 また、日本でよく食されている温州ミカンの皮は、昔から陳皮といって、漢方薬として使用されています。
 キンカンは、皮ごと食べるとカゼの予防になるといわれているので、ミカンも皮ごと食べられないかなと思ったわけです。
 それで試しにミカンを四つに割って口に入れてみたら、キンカンと同じ味ではありませんか。非常に食べやすいので、以来、ミカンを皮ごと食べるようになったというわけです。

農薬やワックスも流水ですすぐだけで十分

 皮ごと食べるというと、農薬を心配するかたもいますが、実際に使われている農薬は、消費者の手に届く頃には、ほとんど検出されないくらい低濃度になるようにしか使用されていません。なので、軽く水で洗うだけで農薬の影響はありません。

 僕が思うに、皮ごと食べたことによって病気になった人なんていません。むしろ、皮を食べないことによって、病気になる人たちのほうが多いのではないでしょうか。

 また、ミカンやリンゴの表面にはワックスがついているから体に悪いんじゃないかという意見もありますが、日本のミカンにはワックスはほとんどかけてありません。
 ツヤツヤしているのは、ミカンから染み出してきた天然のワックスで、オレイン酸やリノール酸と呼ばれるものになります。まったく心配ありません。

インフルエンザ予防や美肌の効果も期待できる

 ミカンを皮ごと食べるようになって、カゼをひきにくくなったと実感しています。インフルエンザも、僕は予防接種をしませんが、もう長いことかかっていません。きっとミカンの抗菌作用が効いているのでしょう。
 また、ニキビや肌荒れが昔は出ることがありましたが、今ではまったくありません。ニキビ菌に対するミカンの抗菌作用や創傷治癒作用のおかげかもしれません。

 ありがたいことに僕は、人から「若い」と言われることがあります。きっとそれは、ミカンの皮の抗酸化作用のおかげでしょう。
 老化に大きくかかわる活性酸素は、ストレスや運動などでも発生します。ミカンの皮に含まれるポリフェノールによる抗酸化作用で、活性酸素を中和してくれるのでしょう。

 今までだったら捨てられていたミカンの皮で、体が健康になるなんて、こんなに便利なことはないのではないでしょうか。
 最後に、僕の果物の食べ方ですが、キンカンを皮ごと食べるなら、ミカンも皮ごと食べるし、リンゴが皮ごと食べるなら、ナシも柿も皮ごと。スモモが皮ごとなら、モモ、キウイも皮ごと食べます。

 いつもは何種類かの果物を、皮ごと一口サイズにして器に盛り、シロップ代わりにエゴマ油を垂らして食べています。
 エゴマ油を1日5gとると、抗炎症作用、抗凝固作用によって病気の予防になります。さらに体のなかでDHAという物質になると脳力アップ、視力アップ、精力アップにもなります。
 食べるのは朝でも夕方でもかまいません。ミカンは手軽に食べられる果物ですし、最初の皮ごと果物としてもお勧めです。

→【花粉症対策】みかんの皮とヨーグルトの組み合わせが「最強」の理由

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

この健康情報のエディター

関連する投稿


【インフルエンザ予防に】ミカン丸ごと美味レシピ(2)

【インフルエンザ予防に】ミカン丸ごと美味レシピ(2)

ミカンの持つ、驚くべき薬効を知ったら、できれば皮ごとミカンを食べたくなってしまいますよね。そこで、このレシピでは、ミカンを皮ごとおいしくいただくレシピをご紹介します!どれも短時間で簡単に作れるものばかりです。【料理・レシピ考案】神田美紀(薬膳料理研究家)


【インフルエンザ予防に】ミカン丸ごと美味レシピ(1)

【インフルエンザ予防に】ミカン丸ごと美味レシピ(1)

ミカンの持つ、驚くべき薬効を知ったら、できれば皮ごとミカンを食べたくなってしまいますよね。そこで、このレシピでは、ミカンを皮ごとおいしくいただくレシピをご紹介します!どれも短時間で簡単に作れるものばかりです。【料理・レシピ考案】神田美紀(薬膳料理研究家)


【花粉症対策の新定番】みかんの皮とヨーグルトの組み合わせが「最強」の理由

【花粉症対策の新定番】みかんの皮とヨーグルトの組み合わせが「最強」の理由

ミカンの皮とヨーグルトを組み合わせたら、花粉症の治療や、症状の緩和に効果が期待できるのではないか。私の研究室ではミカンの皮に含まれる成分と、牛乳に含まれる成分、それぞれに抗アレルギー作用があることを確認していたからです。「みかんの皮ヨーグルト」の作り方も紹介します。【解説】菅原卓也(愛媛大学大学院 農学研究科教授)


便秘を改善し美肌をつくる!高血圧、肥満予防に!今人気の発酵食「こうじ納豆」

便秘を改善し美肌をつくる!高血圧、肥満予防に!今人気の発酵食「こうじ納豆」

日本の発酵食品(しょうゆ、みそ、日本酒など)を作る上で、こうじはなくてはならないものです。こうじは、蒸した米や麦、大豆などに、こうじ菌という微生物を繁殖させたものでこうじ菌が作った栄養成分がぎっしり詰まっています。こうじについては多少の知識がありますので、少しお話しさせてください。【解説】浅利妙峰(糀屋本店女将) 


最新の投稿


【医師】私はコレで糖尿病を克服した! ― 46kgの減量に成功した辛くない食事法

【医師】私はコレで糖尿病を克服した! ― 46kgの減量に成功した辛くない食事法

私は幼少時から、おいしいものが大好きで、物心がついたころから太っていました。大人になってお酒を覚え、ますます肥満に拍車がかかって、ピーク時には、身長が181㎝で体重が146㎏もあったのです。当然ながら糖尿病になり、血糖値を下げるインスリン注射をしないといけない毎日でした。【解説】内場 廉(長野市国保大岡診療所所長)


【奥で響くサイレン音】耳もみで耳鳴りとふらつきを解消

【奥で響くサイレン音】耳もみで耳鳴りとふらつきを解消

朝早く布団から起き上がったその瞬間、頭がふらついて倒れそうになりました。めまいとも立ちくらみとも違う、初めての経験で、「これはおかしい」と思いました。【体験談】福島県◎86歳◎主婦 佐藤トヨ子


ストレスを取り耳鳴り、めまい、難聴の症状に効果「耳の3点もみ」公開

ストレスを取り耳鳴り、めまい、難聴の症状に効果「耳の3点もみ」公開

首や肩のコリは、耳の後ろと鎖骨を結ぶ、胸鎖乳突筋がこることで血流が悪化し、発症しやすくなります。胸鎖乳突筋がこると、耳がついている側頭骨周辺の筋肉もかたくなります。その結果、側頭骨と後頭骨の間を通る神経や血液の流れが悪化し、耳鳴りやめまいが起こりやすくなるのです。【解説】村山哲郎(戸塚鍼灸院院長)


【キーン、ジージー】幼少期からの耳鳴りが「耳たぶさすり」で改善

【キーン、ジージー】幼少期からの耳鳴りが「耳たぶさすり」で改善

私は幼いころから、耳鳴りの症状がありました。今思えば、そのきっかけとなったのは小学生のときに発症した中耳炎でしょう。【体験談】愛知県◎41歳◎主婦 金田やすえ(仮名)


【実験で判明】ココアは強力な温めドリンク ― 不眠やうつ症状改善にも有効

【実験で判明】ココアは強力な温めドリンク ― 不眠やうつ症状改善にも有効

ココア豆乳は、体の冷えや自律神経の乱れに悩んでいるかたにお勧めしたい飲み物です。冷えは今や女性特有の症状ではなく、子どもや男性まで、年齢や性別を問わず見られる症状になりました。東洋医学では、「冷えは万病の元」とも言われ、体の不調を知らせるシグナルだと捉えられています。【解説】南雲久美子(目黒西口クリニック院長) 


ランキング


>>総合人気ランキング