【精神科医考案】心の平穏を取り戻し、脳が涼しくなる「焼酎風呂」のやり方

【精神科医考案】心の平穏を取り戻し、脳が涼しくなる「焼酎風呂」のやり方

「焼酎風呂」は気功法を応用した脳を落ち着かせる養生法です。PTSDや自閉症、発達障害はもちろん、職場でミスをして落ち込んだり、人間関係で悩んだり、学校でいじめられたりといった、心身ともにショックを受けるようなことがあったときにやると、脳が静かになり、心の平穏を取り戻すことができます。【解説】神田橋條治(伊敷病院医師) 


→脳の苦しみに有効な「脳の養生法」とは

皮膚から「悪い気」が出て脳が涼しくなる

 いろいろな悩みでどうしようもなくなったとき、リストカットをする人がいます。その人たちを見ていると、手首と足首に「悪い気」が溜まっており、どうやら自分なりにそれを排出しようとする行為のようです。

 私はふと思いついて、そうした人たちの手足を消毒用のアルコールで拭いてみました。すると、悪い気が消え、「頭がスッキリする」という人が数人いました。

 これをヒントに、皮膚から悪い気を排出する方法として考案したのが「焼酎風呂」です。手軽で安価、それでいて即座に効果を実感しやすい養生法の一つです。

 では、その手順を説明しましょう。
 まず、ぬるめの風呂(38~40℃)に、焼酎をおちょこ半分ほど(数ml)入れてください。焼酎はどんな焼酎でも結構です。また、いつも使っている入浴剤と併用してもかまいません。焼酎を入れたら、その浴槽に5分程度つかります。
 このとき、数を20数える程度でよいので、顔だけ出して首までお湯につけてください。顔も数回、湯ぶねのお湯で洗ってください。
 焼酎風呂から出たら、シャワーで流したりしないで、焼酎の粒子が皮膚についたまま体を拭きます。

 入浴後は、世の中が明るくなったように感じるでしょう。なかには「頭がさわやか」「目がぱっちり」「スイスイ頭に入る」「脳が涼しい」といった感覚を得る人もいます。

 入浴ができない寝たきりの人にも、焼酎を数滴垂らしたお湯で体を拭いてあげましょう。同じような効果を得られるでしょう。
 皮膚に焼酎の粒子がついていると、入浴後も皮膚から悪い気を排出する働きが続きます。排出された悪い気は、衣類やシーツに吸い取られるので、洗濯時に洗剤とおちょこ半分の焼酎を入れて洗ってください。これで悪い気はきれいに落とせます。

 焼酎を使うのは、人体に入っても問題がなく、安価で身近にあるという理由で使っています。
 おもしろいことに、お酒を飲む人が焼酎風呂に入ると、ふだんの飲酒量が減ることが多いようです。焼酎風呂によって悪い気が排出されるため、ストレス解消にたくさんのお酒を飲む必要がなくなるのでしょう。

焼酎風呂の入り方

人は人、自分は自分と思えるようになる

 焼酎風呂も、前ページで紹介し「5本指いい子」と同じく、気功法を応用したものです。

→「5本指いい子」のやり方

 気功では気は実在するものと考えられており、訓練をすれば見えるようになります。異論を唱える人もいるでしょうが、実在するか、しないかは特に重要ではありません。心身の養生を図るうえでは、どうでもよいのです。症状が少しでも改善するという結果がたいせつです。

 5本指いい子と焼酎風呂は、どちらも脳を落ち着かせる養生法です。5本指いい子は、脳の悪い気を直接排出して、脳の異常な興奮を鎮めます。焼酎風呂は、皮膚から悪い気を排出させることによって脳を鎮めます。焼酎風呂には、ぬるめの入浴が自律神経を整えることで脳が静かになる効果も期待できます。

 この二つは、別々に行っても効果を得ることができますが、併用するとさらに効果は高まります。
 PTSD(心的外傷後ストレス障害)や自閉症、発達障害といった精神疾患のかたはもちろんのこと、職場でミスをして落ち込んだり、人間関係で悩んだり、学校で友だちにいじめられたりといった、心身ともガーンとショックを受けるようなことがあったときにやると、脳が静かになり心の平穏を取り戻すことができます。

 もちろん不愉快な気持ちは残るでしょうが、その不愉快な気持ちが現在の自分の心身を揺さぶらなくなります。人は人、自分は自分と思っておけばいいし、それが楽にできるようになるのです。

気持ちよくなければやめること

 おちょこ半分程度の焼酎なら、子どもが入浴しても問題はありません。アルコールにアレルギーのある人は、念のため、足湯に数滴の焼酎を垂らして試してみてください。

 これらの養生法のよいところは、自分でできる点です。病院に行き、治療者にしてもらう必要はありません。金もほとんどかかりません。

 また、これは自分が自分に対して行うものですから、したくないときはしなくてかまいません。あるいは、親が子どもに対してするものですから、子どもいやがるようであれば、しなくてかまいません。

 試してみて、「気持ちがいい」「少しでも楽になる」なら続けるし、「気持ちが悪い」ならやめておくことです。脳の養生では、「気持ちがいい」で判断した結論が最も正しいのです。

神田橋條治
1937年、鹿児島県出身。九州大学医学部卒業。九州大学医学部精神神経科、精神分析療法専攻。現在は、鹿児島市の伊敷病院で精神科医として非常勤で勤めながら、後輩の指導と育成に努めている。多くの精神科医や臨床心理士のファンを持つカリスマ精神科医。著書は『精神科診断面接のコツ』『精神療法面接のコツ』『精神科養生のコツ』(岩崎学術出版社)のコツ3部作をはじめ、『発達障害は治りますか?』(花風社)など多数。

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

この健康情報のエディター

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