【大腸ガン予防に効果】新成分「S-アリルシステイン」が2.7倍増えるニンニクの食べ方

【大腸ガン予防に効果】新成分「S-アリルシステイン」が2.7倍増えるニンニクの食べ方

ニンニクの成分の一つ「アリシン」は特有のにおいのもとで、滋養強壮作用、殺菌作用、抗酸化作用、免疫力向上作用などをもたらすとされています。最近、ガン予防、特に大腸ガンの予防効果があるとして、S-アリルシステインという成分が注目されています。【解説】髙橋德江(順天堂大学医学部附属 練馬病院栄養科係長・管理栄養士)


 ニンニクが薬効食品として注目を集めている理由の一つが、ガン予防効果にあります。最近の研究でも、ニンニクに含まれるS‐アリルシステインという成分にガン予防、特に大腸ガンの予防効果があることが判明しました。

 この有効成分を効率的に摂取できるのが「ニンニク塩麹」です。塩麹の発酵パワーで有効成分が倍増する上、どんな料理にも相性抜群。

 特にお勧めなのが豚肉で、肉が軟らかくなる上、疲労回復にも役立つビタミンB₁が吸収されやすくなります。

胃にやさしくどんな料理にも合う

 体によいニンニクの成分の一つがアリシン。アリシンは特有のにおいのもとで、滋養強壮作用、殺菌作用、抗酸化作用(酸化を防止する働き)、免疫力(病気に対する抵抗力)向上作用などをもたらすとされています。

 最近、ガン予防、特に大腸ガンの予防効果があるとして、S-アリルシステインという成分が注目されているのです。S-アリルシステインは、ニンニクだけに含まれる水溶性の成分。ガン細胞を攻撃・退治するナチュラルキラー細胞を活性化させるので、ガン予防に有効とされるのです。

 大腸ガン予防効果を期待してニンニクを取る場合、目安となる摂取量は毎日1~2片程度。胃腸の調子をくずす恐れがあるので、一度に大量に食べることはお勧めできません。
 そこで、ガン予防に有効なS-アリルシステインをより効率よく取るための方法として、私たちが考案したのが、「ニンニク塩麹」です。

 考案のきっかけは、テレビ番組からの依頼でした。ヒントになったのは、ニンニク生産量日本一の青森県のニンニク農家で作られている熟成ニンニクです。番組の調査で、ニンニク1gに含まれるS-アリルシステインは30㎍ですが、これを基準値にすると、3年酢漬けは3.8倍、1年しょうゆ漬けは10.5倍、3年焼酎漬けは11.5倍に増えることがわかりました。

 そこで、私たちは、なんとか一晩の熟成でS-アリルシステインを増やそうと、刻んで表面積を広げる、発酵食品と合わせるなど、さまざまな工夫を重ねました。その結果、ニンニク塩麹のS-アリルシステインは2.7倍に増えたのです。

 ニンニク塩麹大さじ1杯は、ニンニク1片と、ほぼ同量。つまり、料理の調味料としてニンニク塩麹を大さじ1杯使えば、ニンニク2・7片分のS-アリルシステインが取れるのです。冷蔵庫で3ヵ月程度保存できますが、その間に熟成が進んで、さらにS-アリルシステインが増えることも考えられます。

 加熱してあるので、特有のにおいが減り、胃にやさしくなります。どんな料理にもよく合いますが、特に、豚肉との相性は抜群です。ニンニク塩麹を20~30分まぶしておけば、肉が軟らかく、おいしくなります。豚肉に多く含まれるビタミンB₁も吸収されやすくなります。

 塩麹には塩分が含まれているので、他の料理に使う塩分量を減らすなど、塩分の取り過ぎを防いでください。私たちは、塩分濃度が13.3%の手作りの塩麹を使いました。市販品の場合、13~14%を目安に、表示などで確認するなどして塩分量に注意しましょう。S-アリルシステインの働きは、乳製品によって阻害される可能性があるので、大腸ガン予防のためには、一緒に取るのを控えたほうがよいでしょう。

ニンニク塩麹を勧める髙橋先生

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

この健康情報のエディター

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