【リーキーガット症候群を治す食事療法】乳製品や小麦製品をやめて卵巣嚢腫が消えた人も

【リーキーガット症候群を治す食事療法】乳製品や小麦製品をやめて卵巣嚢腫が消えた人も

腸に炎症が起こると、腸粘膜が本来体内に通すべきでないものを通してしまいます。すると、体の中で免疫の過剰反応が起こり、アトピー性皮膚炎・アレルギー性鼻炎・ぜんそくなどのアレルギー性疾患や、関節リウマチ・潰瘍性大腸炎・クローン病などを引き起こしてします。【解説】内山葉子(日本自律神経免疫治療研究会会員・葉子クリニック院長)


内山葉子
関西医科大学卒業。大学病院・総合病院で腎臓内科・循環器・内分泌を専門に臨床・研究を行った後、北九州市に葉子クリニックを開設。総合内科専門医、腎臓内科専門医、ホメオパシー専門医。自然医療や漢方・機能性食品などの補完・代替医療と西洋医学などを統合的に行い、難治性の疾患の診療を行う。著書に『子供の病気は食事で治す』(評言社)など。

牛乳の女性ホルモンは男性の無精子症も招く

体にいいと思い込んでやっていることが、実は間違いだったということはよくあります。
例えば、便秘を改善するために、ヨーグルトを食べている人は多いのではないでしょうか。

しかし、2015年に発表されたロペス・ガルシア氏とレオン・ムニョス氏の論文に
代表されるように、最近は複数の研究によって「ヨーグルトに特別な健康効果はない」と
する報告がなされています。

むしろ、ヨーグルトなどの乳製品には多くのリスクがあり、
それがさまざまな病気の原因になることが、わかってきているのです。
そもそも、牛乳はウシの赤ちゃんの飲み物です。

そこに含まれるたんぱく質は、人間が消化することのできないα型のカゼインが中心です。
生の牛乳には、カゼインを分解する酵素も含まれています。

しかし、人間が飲む牛乳は加熱殺菌が施されるため、その酵素は死滅しています。
分解できないたんぱく質が体に入ってくると、それらは未消化物となり、
腸で炎症性の物質に変化します。

腸に炎症が起こると、腸粘膜が本来体内に通すべきでないものを通してしまいます。
これは、「リーキーガット症候群」といわれています。

すると、体の中で免疫の過剰反応が起こり、アトピー性皮膚炎・アレルギー性鼻炎・ぜんそくなどのアレルギー性疾患や、関節リウマチ・潰瘍性大腸炎・クローン病などの自己免疫疾患を引き起こしてしまいます。

また、これらの未消化物は腸の中で発ガン性物質を発生させます。
そのせいで、大腸ガンや肝臓ガンになるケースがあると指摘されています。

それに加えて、牛乳にはウシの赤ちゃんの体重を、1日1㎏ふやすために必要な成長ホルモンが含まれています。
IGF─1といわれるこのホルモンは、乳ガン・前立腺ガンの危険因子になることが、多くの論文で報告されています。

乳牛の乳は、妊娠中に搾乳されるので、女性ホルモンもたっぷり含まれています。
その女性ホルモンの影響によって、生理不順、月経前症候群、子宮内膜症、卵巣嚢腫、
乳腺炎、さらには男性の無精子症などを起こしていると考えられます。

私たちは、牛乳や乳製品が体にいいと教え込まれてきましたが、
実はこんなにも問題を指摘されているものだったのです。

5cmの卵巣嚢腫が消え、手術もしないで済んだ

ヨーグルトが便秘解消に効くというのは、乳酸菌が含まれるからです。
けれども、腸内細菌は手相のように一人ひとり違います。

たまたま自分の腸内細菌に合う乳酸菌入りのヨーグルトが見つかったのなら、食べる意味はあるかもしれません。
でも、そうでなければ牛乳から作られたヨーグルトよりも、ほかのものから乳酸菌をとるほうがリスクは低いといえます。

例えば、豆乳で作ったヨーグルトや、漬物にも乳酸菌は豊富に含まれています。
メリットよりもリスクの多い乳製品は、あくまで嗜好品として、たまにとる程度にとどめておいたほうが得策です。

私のクリニックでは、ホルモンが関係していると考えられる婦人科疾患の患者さんには、牛乳、ヨーグルト、チーズ、ケーキ、アイスクリームなど、すべての乳製品をやめてもらっています。
そのほか、炎症が関係している病気にも、乳製品や、必要に応じて小麦を含む食品や加工食品を禁止するなどの、食事指導をしています。

こうした食事法を実行した人の多くが、薬を使わなくても、症状が改善しているのです。

8歳の女の子は、アトピー性皮膚炎で、首、ひじ、ひざの裏にかきむしった跡がありました。しかし、乳製品をやめてもらったら、1年後にはキレイな肌になり、アレルギー性鼻炎までよくなりました。

リウマチで手首の腫と指のこわばりを訴えていた50代の女性には、乳製品と小麦を含む食品をやめてもらいました。
すると、3ヵ月後には症状がほぼ治まり、処方されていた免疫抑制剤が不要になりました。

免疫反応によって起こっている症状は、免疫を乱す物質を体に入れなければ起こらないのです。

婦人科疾患では、子宮筋腫が消えた人、月経前の不快感やイライラが治まった人、卵巣嚢腫が小さくなった人もいます。
片方に直径8cm、もう片方に5cmの卵巣嚢腫があった20代の女性は、8cmのほうは手術で切除しましたが、5cmのほうは乳製品などをやめることで消失し、手術しなくて済みました。

ふだんから乳製品が好きで、なんらかの不調がある人は、もしかするとそれが原因かもしれません。
一度、食生活を見直してみてはいかがでしょうか。

→【医師解説】「パン」をやめれば体の不調が改善する可能性

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

この健康情報のエディター

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