【ネバネバ食材活用法】オクラの効能 血管のサビを取り血糖値を下げる効果

【ネバネバ食材活用法】オクラの効能 血管のサビを取り血糖値を下げる効果

オクラを切ったときに出てくるネバネバの正体は、ムチンやペクチンといった水溶性食物繊維です。余分な糖分を包み込み、体外へ排出する作用があります。糖分の吸収が抑えられるので、急激な血糖値の上昇を防ぎ、糖尿病や高血圧の改善効果が期待できるでしょう。【解説】丁宗鐵(日本薬科大学学長) 


丁宗鐵
1947年、東京生まれ。横浜市立大学医学部卒業。同大学大学院医学研究科修了。日本東洋医学会漢方専門医・指導医。北里大学・東洋医学総合研究所研究部門長、東京大学客員助教授、東京女子医科大学特任教授を経て現職。百済診療所院長。

血管のサビを取って老廃物をスムーズに出す

 オクラと聞いて、まず思い浮かぶのは、あの独特なネバネバでしょう。

 私は、納豆に酢を入れた「酢納豆」を愛食しています。そして、そこに刻んだオクラやすりおろしたヤマイモを加えるなど、ネバネバ成分を多く摂取するよう、常に意識しています。

 オクラを切ったときに出てくるネバネバの正体は、ムチンやペクチンといった、水溶性食物繊維です。これが、私たちの体に、さまざまな健康効果をもたらします。
 そして、このオクラのネバネバ成分を最大限に摂取できる方法が、今回ご紹介する「オクラ水」です。

 なぜなら、水溶性食物繊維は、水に溶けやすいため、果肉や種から、ネバネバ成分が効率的に溶け出すからです。
 では、水溶性食物繊維がもたらす健康効果について、順に説明しましょう。

 まず注目したいのは、余分な糖分を包み込み、体外へ排出する作用です。糖分の吸収が抑えられるので、急激な血糖値の上昇を防いで、糖尿病の改善やダイエット効果が期待できるでしょう。
 糖分をとり過ぎると、老化の元凶物質といわれるAGE(終末糖化産物)が体内に蓄積されます。血管をサビつかせ、動脈硬化の原因にもなる物質です。

 オクラ水を常飲すれば、このAGEが蓄積されにくくなります。血管のサビも取れて、血流改善につながるのです。当然、血流がよくなれば、血液を送り出す圧力も安定するため、高血圧にも効果を発揮します。

 また、水溶性食物繊維には、糖分だけでなく脂肪分も包み込む働きがあるので、コレステロール値や中性脂肪値の低下にも役立つでしょう。
 整腸効果も見逃せません。水溶性食物繊維は、大腸内で善玉菌のエサとなって善玉菌を増やし、腸内環境を整えます。便秘や下痢の改善はもちろん、老廃物が排出されやすくなります。そして、血管の詰まりも改善し、全身の血流がスムーズになります。

 つまり、腸からドロドロ血液を治してくれるのです。腸内環境が整えば、動脈硬化の改善にもつながります。

 オクラ水を飲むタイミングですが、食事で摂取した余分な糖分や脂肪分の吸収を抑えるため、食前をお勧めします。
 また、オクラ水のネバネバが適度な満腹感を与えるので、食前に飲めば、食事量も自然と減っていきます。糖尿病で食事制限をしている人や、ダイエットをしたい人にもお勧めです。

 ただし、薬を服用している人は、オクラ水を飲む30分前に、薬を服用しましょう。水溶性食物繊維が、薬の有効成分をも包んでしまう可能性があるからです。

→「オクラ水」の作り方はコチラ

不溶性食物繊維も豊富!ビタミン類もたっぷり!

 漬けたオクラも、必ず食べましょう。実は、オクラは、不溶性(水に溶けにくい)食物繊維も豊富です。腸内環境を整えるには、両者をバランスよくとることが重要なのです。

 ですから、オクラ水で水溶性食物繊維をたっぷりとり、残ったオクラで不溶性食物繊維をとることは、実に理にかなった摂取法といえます。

 また、オクラの果肉や種には、ビタミンB群やC群、ビタミンE、カルシウム、カリウム、鉄分、カロテンといった成分も豊富に含まれています。いずれも現代人に不足しがちな栄養素なので、丸ごと取り入れましょう。

 なかには、オクラ水のほのかな青臭さが苦手だという人もいるかもしれません。その場合は、ショウガのしぼり汁やワサビ、カラシなどを少量加えるといいでしょう。特にショウガは、血流を促進する優秀な食材なので、お勧めです。

 冬場の寒い時期や、朝いちばんに冷たいオクラ水を飲むことがつらいという人は、ぬるま湯程度(40度前後)に温めるといいでしょう。ネバネバ成分の一つであるムチンは、熱に弱いものの、ぬるま湯程度なら、成分が壊れる心配はありません。

 オクラは夏野菜ですが、今ではスーパーなどで一年中、手軽に入手できます。冬場は、海外産のオクラが主流になります。しかし、農薬などの心配があるので、なるべく国産のオクラを選ぶか、よく洗ってから使うようにしましょう。

 近年、海外のモデルや芸能人たちの間で、「チアシード」と呼ばれる食材が流行しています。これは、シソ科の植物の種で、水に漬けると膨張し、ネバネバした粘液に包まれます。ダイエット効果や美容効果など、さまざまな健康効果が期待できるスーパーフードとして、人気を博しているようです。

 しかし、同じネバネバ食材でも、私は、チアシードよりオクラをお勧めします。なんといっても低カロリー(エネルギー)、そして低コスト。オクラ水は、チアシードよりも優秀なスーパーフードなのです。
 血流が悪化しやすい冬こそ、オクラ水をお試しください。

40度前後までなら温めて飲んでもOK!

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

この健康情報のエディター

関連する投稿


昆布酵母のおかげで減塩でも美味しい!薄味で胃腸に優しい手料理に家族が大満足

昆布酵母のおかげで減塩でも美味しい!薄味で胃腸に優しい手料理に家族が大満足

私は食べ歩きが好きで、おいしい物やお店を、インターネットで探すことがよくあります。ウエダ家さんの酵母パンを見つけたのも、インターネットでした。「油も砂糖も使わない天然酵母パン」に興味がわき、すぐにウエダ家さんのパン作り講座に通い始めました。もう10年になります。【体験談】多羅裕子(62歳・主婦)


漢方医お勧めは「昆布酵母」 風邪の引き初めに発酵パワーを実感!

漢方医お勧めは「昆布酵母」 風邪の引き初めに発酵パワーを実感!

私が酵母に興味を持ったのは、米を発酵させた健康食品を、食料品店で見つけたのがきっかけです。米と麹を低温で自然発酵させ、もともと米に付着していた乳酸菌と酵母を培養し、パウダー状にしたという物です。【解説】石井恵美(やくも診療所院長)


手作り「発酵あんこ」で快腸!たった20分で小豆をふっくら炊く方法

手作り「発酵あんこ」で快腸!たった20分で小豆をふっくら炊く方法

「解毒作用のあるアズキは取りたいけれど、お砂糖が気になる」というかたがいらっしゃると思います。そんな皆さんにぴったりなのが、お砂糖が入っていない「発酵あんこ」です。やさしい甘さに糀の力を感じ、私は食べた瞬間、「ホントにコレすごい!」と笑いが出たほどでした。【解説】栗生隆子(発酵生活研究家)


砂糖ゼロの毒出しスイーツ!ジッパー付きの袋で作る「発酵あんこ」のレシピ

砂糖ゼロの毒出しスイーツ!ジッパー付きの袋で作る「発酵あんこ」のレシピ

砂糖ゼロでも甘い美腸スイーツ!「甘いものは食べたいけれど砂糖が気になる」。そんなかたでも大評判の「発酵あんこ」なら心配不要です。自然な甘みがクセになる!便秘や冷え症の改善、体の毒出し効果も抜群です。ジッパー付きの袋を使った簡単発酵方法をご紹介します。【レシピ】高山益実(管理栄養士・認定心理士・「食心のアトリエ」主宰)


お腹が弱い人には【干し納豆】がおすすめ!辺境を食べ歩く私は食あたりなし

お腹が弱い人には【干し納豆】がおすすめ!辺境を食べ歩く私は食あたりなし

東北では、納豆を干しておく習慣があります。冬が長いので、冷蔵庫が普及していなかった時代には、非常食としての保存の意味もあったのでしょう。納豆には、整腸作用や殺菌作用があり、食中毒の予防にも役立つので、私にとって、干し納豆は絶対に欠かせない旅の救世主となったのです。【解説】小泉武夫(東京農業大学名誉教授)


最新の投稿


脊柱管狭窄症の足のしびれと痛みが解消した!81歳現役シェフの11円スリッパ体験談

脊柱管狭窄症の足のしびれと痛みが解消した!81歳現役シェフの11円スリッパ体験談

最初は半信半疑でしたが、藤井先生に勧められたとおり、常に中敷きを入れて、靴をはくようにしました。そうして1ヵ月ほどたったころでしょうか、自分でも「あれほどつらかったのは、一体なんだったのだろう? 」と感じるくらい、その後はひざの痛みに悩まされることはなくなりました。【体験談】藤田正義(オーナーシェフ・81歳)


食欲がない原因は「位置」!胃を上げる体操で飲みこみやすさがアップする理由

食欲がない原因は「位置」!胃を上げる体操で飲みこみやすさがアップする理由

子どものころ、立てひざでご飯を食べて叱られた。そんな思い出はありませんか。「立てひざで食事」は、一般常識ではマナー違反とされています。しかし実は、誤嚥の予防にとてもいい姿勢なのです。お勧めなのが、食事の前に胃の位置を上げておくこと。それを簡単に行える体操が「右足首の内回し」です。【解説】浜田貫太郎(浜田整体院長)


【野球肘】肩が痛い ひじが痛い 症状を改善・予防するストレッチの方法

【野球肘】肩が痛い ひじが痛い 症状を改善・予防するストレッチの方法

体の柔軟性を保つには、ストレッチを行うことが重要です。練習や試合のあった日はもちろん、休養日にも必ずストレッチを行い、柔軟性を保ちましょう。前項のチェックで硬さがあった場合はもちろん、硬さがなくてもストレッチは必ず行ってください。【解説】山本智章(新潟リハビリテーション病院院長)


注目のシンバイオティクス!発酵あんこは腸内環境を改善する効果がある

注目のシンバイオティクス!発酵あんこは腸内環境を改善する効果がある

発酵あんこの魅力は、それが「シンバオイティクス」であることです。シンバイオティクスとは、腸の善玉菌を増やすなど、人体によい影響を与える有用菌と、そうした菌のエサになる、食物繊維やオリゴ糖などをいっしょに取ることです。【解説】関由佳(内科医・味噌ソムリエ・メディカルフード研究家)


【腰痛の原因】食べすぎやストレスによる肝臓疲労 対策は「足首回し」

【腰痛の原因】食べすぎやストレスによる肝臓疲労 対策は「足首回し」

腰痛や肩こりは、体のゆがみによって起こります。その原因を探ると、なんと約8割の人は、肝臓に疲労がたまっていることが、私の長い施術経験からわかりました。肝臓の疲労のしかたによって、体は右肩上がりになったり、左肩上がりになったりします。それが、痛みの原因になるのです。【解説】田川直樹(快風身体均整院院長)