お通じは週に1回かたい便がコロコロ
私はこれまで、ひどい便秘に悩まされてきました。
お通じがあるのは1週間に1回で、コロコロのかたい便がわずかに出るだけでした。いつもおなかが重苦しくて、毎日お通じのことばかり考え、暗い気持ちになっていたのです。
便秘薬を飲むと、突然便意に襲われるため、いつトイレに駆け込むことになるか予想がつきません。仕事中や外出先でそんなことになったら、と思うと不安で、薬は飲めませんでした。
そこで、繊維質の多い野菜や、腸にいいというヨーグルトなどを、努めて食べるようにしました。ところが、全く効果がなかったのです。
3ヵ月ほど前、「少しでも便秘を改善するために、何かいい方法はないかしら」と、書店に行きました。そこで見つけたのが、「腸もみ」の本でした。
腸もみとは、その名のとおり、腸の周辺を手で押しもみする健康法です。これなら、自宅で簡単にできそうでしたし、お金もかからないので、試しても損はないと思いました。そこで、早速その本を購入し、腸もみを開始しました。
腸もみのやり方



あおむけになり、腰の下にクッションか座布団を入れます。そして、両手の指を重ねて、おへそから指3本分上のところに当て、ゆっくりと20回ほど小さな円を描くようにして、押しもみするのです。
次に、おへそ周りの六つのポイントを、時計回りに押しもみしていきます。おへその真上の次は、おへその左真横、おへその左斜め下、おへその真下、おへその右斜め下、おへその右真横です。いずれも、ゆっくりと20回ほど、小さな円を描くように押しもみします。
6ヵ所のうち、かたく感じたところがあったら、再度押しもみします。かたく感じる場所は、そのつど異なるようです。
寝る前に行うと10分もせずに入眠できる
この腸もみを、私は毎日朝食後と、夜寝る前に行いました。
すると、3日めの夜だったでしょうか、グルグルと腸が音を立てて動きだしたのです。トイレの便座に腰かけると、少しも力を入れていないのに、スルスルーッと気持ちよく便が滑り出ました。その量といったら、「どっさり」という形容がふさわしいほどでした。
それ以降、信じられないことに、毎日お通じがあります。朝食後、しばらくしてから腸もみをすると、その20分後くらいに便意が起こり、毎回スッキリ排便できるようになりました。
便の質も変わりました。以前は、がんばっていきんでも、ウサギのふんのような黒いコロコロした便が出るばかりでした。今は、少しやわらかめの茶色いバナナ便が、スムーズに出ます。おかげで、いつも気分が爽快で、気持ちも前向きになったように思います。
便秘だったころは、吹き出物にも悩んでいました。顔中に赤いブツブツが出ていたのです。それが、便通がよくなってからは、どんどん吹き出物が減っていき、今ではしっとりすべすべのキレイな肌になりました。
体重も減りました。私の身長は155・5cmで、以前の体重は65kgでした。それが、食生活は前と変わらないのに、腸もみをしていたら3kgやせて、62kgになりました。
ウエストも細くなったと思います。測っていないので、はっきりとはわかりませんが、ズボンのベルトの穴が二つ分縮んだので、細くなっているのは確実です。
便秘が解消し、体が軽くなったおかげで、歩く速度も上がりました。前に比べて、さっさと歩けるようになっています。
寝つきもよくなりました。以前は、ベッドに入ってから2時間くらい眠れずにいましたが、今は10分もしないうちに眠ってしまいます。もしかすると、寝る前に腸もみをすることで、寝入りやすくなるのかもしれません。
腸もみを始めてからは、いいことばかりです。これからも続けて、あと7kgくらい体重を落としたいなと思っています。

寝つきも良くなった!
腸の血流がよくなり腸の働きが活発に(くろしん接骨院院長 黒木伸一)
慢性便秘の人は、腸が動きにくくなっています。腸もみを行うと、腸のコリが緩和するとともに、ぜん動運動(内容物を先に送る動き)を補助するので、便通が改善します。また、腹部をもみほぐすことで腸の血流がよくなり、働きが活発になります。
注意点としては、力任せにグイグイと強く押さないこと。息を吐くタイミングで軽く押しもみすると効果的です。
また、食事の直後は避けてください。消化活動が落ち着いてから、行いましょう。