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かかと体重?つま先体重?腰痛、股関節痛に効く「歩き方」の基本とは

かかと体重?つま先体重?腰痛、股関節痛に効く「歩き方」の基本とは

「痛みがある人は、物理的・骨格的に誤った体の使い方や立ち方、歩き方をしている。そのため体にゆがみが発生し、血管やリンパ管が圧迫される。結果、その人の最も弱い部位に痛みを発症する」と考えています。私が開発した「正しい歩き方」を紹介します。【解説】岡本啓司(一般社団法人プライマリーウォーキング指導者協会会長・鍼灸師)

解説者のプロフィール

岡本啓司
 ㈳プライマリーウォーキング指導者協会会長。岡本流身体調整研究所代表。鍼灸師・整体師。長年の治療経験をもとに、プライマリーウォーキング®を創案・提唱。普及に力を注ぐ。『プライマリーウォーキングで歩けば若返る!』(三笠書房)など著書多数。

ほとんどの人はつま先に体重がかかっている!

 私の出身校は、野球の強豪校である横浜高等学校と駒澤大学です。野球選手として、体の痛みやゆがみはなぜ起こるのか、どうしたら治るのかといったメカニズムに強い関心を抱き、大学卒業後は、すぐに治療家の道に入りました。

 そんな私が、多くの治療実績をもとに研究を重ねて得た結論は「痛みがある人は、物理的・骨格的に誤った体の使い方や立ち方、歩き方をしている。そのため体にゆがみが発生し、血管やリンパ管が圧迫される。結果、その人の最も弱い部位に痛みを発症する」というものです。

 人の骨格の作りからすると、かかとに体重がかかるのが、最も自然で素直な立ち方です。ところがほとんどの人は、つま先に体重がかかっています。

 また、巷では間違った歩き方の指導がまかり通っています。小学校では運動会の練習で、ひざを高く上げて歩く「行進歩行」を教えています。

 こうした誤った歩き方の癖がついてしまっては、後々、体の故障を招きます。そうなる前に正しい体の使い方や立ち方、歩き方を知ってほしいのです。

 そこで私が開発したのが、「プライマリーウォーキングⓇ」です。

 プライマリーは、「最初の」「基本的な」「原始的な」という意味で、「赤ちゃんの初期歩行」と訳されます。「筋力の弱い赤ちゃんは、いかにして立ち上がり、歩くのか」といった点に着目した、より少ない筋力で効率的に歩く方法です。

 この歩き方を、それこそ小学校の義務教育課程に取り入れてもらうのを目標に、日々、普及活動に努めています。

頭痛や首・肩の痛みネコ背やO脚も改善!

 試しに、つま先に体重をかけた状態で立ってみてください。そのままでは安定せず前のめりになるのがわかると思います。すると体は、倒れないようバランスを取るため、逆に反るなどして、どこかに力が入ります。

 どこに無理をさせるかは、人によって異なります。ある人は腰、ある人は股関節かもしれません。常にこの状態で歩くようになると、無理をさせている部位に、ゆがみが生じます。

 負担がかかる部位は緊張を強いられるため、血管やリンパ管は圧迫されて、流れが悪化。循環が滞って、組織破壊や痛みが生じるというわけです。痛みは、体重のかけ方を直さない限り、根本的には治りません。

「かかと体重Ⓡ」はプライマリーウォーキングの基本です。私の講座では、かかとに体重をかけることの重要性を説明し、意識づけするための練習を皆さんに行ってもらいます。やり方は、図のとおりです。

「かかと体重」のやり方

 準備姿勢として、左右のかかとをつけた状態で、つま先を約60度に開きます。なぜ60度かというと、股関節から足にかけてが、その角度でついているから。これが最も自然なのです。

 この状態で体重をかかとにかけ、足を肩幅に開きひざを伸ばしたまま、その場でトントンと足踏みしましょう。かかと体重を体で覚えることができます。

 足踏みを終えたら、かかとに体重をかけたまま、つま先をそっと床につけます。かかととつま先を同時に着地させる感じで歩くよう、助言しています。

姿勢がよくなり、ネコ背やO脚・X脚も矯正された例も

 実際のプライマリーウォーキングでは、ほかにも、頭や首、肩関節を正しい位置にセットするなどの注意点があります。しかし、まずはかかとに体重をかけることを意識し、つま先体重の習慣を変えてみましょう。

 体によけいな力をかけずに歩けるようになると、血管やリンパ管の圧迫が取れ、流れがよくなります。腰痛やひざ痛、股関節痛、頭痛や首・肩の痛みなどの改善に、大変効果的です。

 姿勢がよくなるので、ネコ背やO脚・X脚も矯正された例もあります。
 また、むくみも取れるため、病院では、乳ガンで手術をされた患者さんのケアに取り入れられています。下肢静脈瘤(足の静脈にできるコブ)の治療にも役立つと、医師とともに研究を進めているところです。

 かかと体重は、痛みやゆがみのない健康体への第一歩。ぜひ実践してみてください。

この記事のエディター

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

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