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【東大名誉教授が実践】いい顔になる秘訣は「自分の顔」と「人の顔」をほめること

【東大名誉教授が実践】いい顔になる秘訣は「自分の顔」と「人の顔」をほめること

鏡に写った自分の顔を見て、あなたは何を感じますか?「シワやたるみが気になる」「ここがもう少しこうだったら…」と、不満を感じたり、切ない願いを込めたりして、自分の顔を見つめる人が多いのでは。「顔を変えるコツ」を知って実践すれば、顔はどんどん「いい顔」になっていきます。【解説】原島博(東京大学名誉教授・日本顔学会理事) 

解説者のプロフィール

原島博
1945年、東京都生まれ。東京大学名誉教授。工学博士。専門はコミュニケーション工学。人と人とのコミュニケーションを研究する中で人の顔に興味を持ち、95年、日本顔学会を設立。2011年より個人講演会「HC塾」を毎月開講。著書は『顔学への招待』(岩波科学ライブラリー)、『人の顔を変えたのは何か』(KAWADE夢新書・馬場悠男氏との共著)など。
●日本顔学会
http://www.jface.jp/jp/

自分次第で顔は変えられる

 鏡に写った自分の顔を見て、あなたは何を感じますか?

「シワやたるみが気になる」
「シミを見て憂うつになる」
「ここがもう少しこうだったら…」

 と、不満を感じたり、切ない願いを込めたりして、自分の顔を見つめる人が多いのではないでしょうか。
「顔は変えられないから、しかたない」と、ため息まじりに思う人も多いかもしれません。

 しかし、ちょっと待ってください。ここで強調しておきたいことがあります。それは、「顔は変わる、変えられる」ということです。
 これまで、特に日本では、「顔は親からの授かりもので、自分では変えられないもの、変えてはいけないもの」という感覚が強かったように思います。それもあって、一昔前まで美容整形も、日本ではあまり表立っては語られませんでした。最近はかなりオープンになってきて、それはよいことだと私は思います。

 しかし、ここで言いたいのは、美容整形の話ではありません。「顔」というものの本質を知れば、「自分自身で顔は変えられる」という話です。
 もちろん、自分で顔の造作を大きく変えることはできませんが、場合によってはそれ以上の劇的な変化もあり得ます。「もって生まれた顔は変えられない」とか、「年をとれば、顔は衰えていく一方」というのは、思い込みに過ぎません。

「顔を変えるコツ」を知って実践すれば、あなたの想像を遥かに超えて、顔はどんどん「いい顔」になっていきます。年をとったけれど、「若い頃よりうんと魅力的」と言われる顔に、実は誰でもなれるのです。

コミュニケーションがいい顔をつくる

 そこでまず、顔の造作とは別の視点からの「いい顔・悪い顔」とはどういうことか、いくつか例をあげてみましょう。
 悪い顔の典型例は指名手配の写真でしょう。また、ほとんどの人は、自分の免許証の写真を気に入っていないものです。駅の構内などにある証明写真のブースで撮った自分の写真も「いい顔」と思う人は少ないでしょう。

 一方、有名な写真家が撮ると、非常に「いい顔」に撮れるものです。有名写真家が撮るのは、もともときれいなモデルや女優さんだから、ではありません。そのモデルさんたちも、自分の証明写真は、たいてい「気に入らない顔」と感じています。
 同じ顔なのに、なぜこういう違いが出てくるのでしょうか。
 最も大きな違いは、証明写真は狭い場所で、無機質なカメラを前にして撮るということです。

 それに対し、有名写真家は、「その顔、いいよ!」などと、常に話しかけながら撮ります。相手をカメラという無機質なものに向かわせるのではなく、写真家とコミュニケーションしているその瞬間、瞬間のいい表情を撮っているのです。
 同じ顔でも、「コミュニケーションしている顔」は、表情豊かないい顔になることがわかります。顔は「コミュニケーションツール」であり、実は相手との「共同作業でつくるもの」なのです。

 名画「モナリザ」の顔がなぜ魅力的かというと、その奥深い微笑みと私たち鑑賞者との間に、「一種のコミュニケーションが成立しているからではないか」と私は思っています。モナリザの顔は、「もしかしたら何かをこちらに語りかけているのではないか」と思わせるような顔だからです。
 豪華な美女の絵があまた描かれた時代にあって、一見、地味なモナリザの絵が高く評価され、今なお人々を惹きつけるのは、そのためではないでしょうか。

モナリザの顔はなぜ魅力的か

「もしかしたら、何かをこちらに語りかけているのではないか」――そういった一種のコミュニケーションを感じさせるのがモナリザの顔の特徴

顔はひとつだけでなくいろいろな顔を持とう

 多くの人は、「自分の顔はこういう顔」という決めつけたイメージを持っていますが、周囲の人に聞くと、まったく違っていたりします。顔はコミュニケーションの中で時々刻々と変わるもので、そのうち多く見せる顔がその人の印象になっていくのです。

 だからこそ、仕事場、趣味の場、家庭など、関係性の違う人といれば、顔も大きく変わります。それはよいことで、いろいろな顔を持っているほど楽しく、楽に生きられます。

 場によって変わりながらも、できるだけ「いい顔」でいることが重要であり、それによって人生が大きく好転することも多いものです。そのためのコツをまとめたのが、「いい顔になるための顔訓13カ条」です。

いい顔になるための「顔訓13カ条」

【13カ条のポイント解説】

❶自分の顔はペットのようなもので、かわいがるほどいい顔になってイキイキしてきます。ちょっと難しいと思っても、これがいい顔になるための基本です。

❷顔には適度な緊張感がたいせつ。見られているという意識の力は大きく、日々顔を美しくしていきます。仕事、趣味、ボランティア……何でもいいので、人前に出ましょう。

❸自分の顔をほめられるには、まず人の顔をほめること。誰しもほめられるといい気分になり、お返しに相手のいいところをほめようと思うからです。ほめ合うほど互いにいい顔になれます。

❹「自分の顔で嫌いなところは?」と聞くと、多くの人は「ほかの人より○○だから、ここが嫌い」と言います。裏を返せば、それは、ほかの人にはない魅力でもあるのです。

❺たとえば、歯並びの悪さを気にして口を手で隠していると、目立ってしまい、かえって気づかせることに。思い切ってコンプレックスを手放し、自然にしているほうが気づきにくいものです。

❻表情は、その人の健康状態に大きく影響します。眉間にシワを寄せると気持ちがふさぎます。それが体に影響して胃が痛むこともあります。元気でいるためには、まず元気な表情づくりから。

❼困ったときは目と目の間が狭くなり、姿勢もネコ背に。そんなときは目と目の間を広げ、手も広げて「困った、困った」と叫ぶと、困っていることがばからしく思えて顔も明るくなってきます。

❽口や歯が汚いことを気にしていると、話すときの表情が不自然になります。たとえ歯並びが悪くても、清潔にしていれば大丈夫。きれいにしておいて自然に、堂々と笑いましょう。

❾同じ笑いでも、ニヒルな笑いや人をバカにした笑いは左右非対称です。いい関係を作るには、できるだけ左右対称の表情を心がけましょう。素直な気持ちで接するほど、自然にそうなります。

❿女性はシワを気にして、「若い頃はよかった」と“劣化”を食い止めようとします。男性のハゲも同じ。しかし、過去の栄光を追うのではなく、「シワやハゲは人生の美しい軌跡」と未来に希望をもつことから始めましょう。

⓫眠りにつくとき暗い顔をしていると、睡眠中にその顔が刻み込まれてしまいます。何があっても寝るときはリセットしていい顔で。すると、翌朝は新しい気持ちといい顔で目覚められます。

⓬楽しいから笑顔になるのは確かですが、逆も真なりで、笑顔でいると楽しくなってきます。ぎこちなくても、作り笑いでもかまいません。悲しいとき、苦しいときほどやってみましょう。

⓭「自分の顔は自分のもの。どんな顔をしていても勝手でしょう」というのはまったくの間違い。不機嫌な顔は、それだけで周囲を暗くします。すべての人は「その場のムードづくり」に責任があります。どうぞ、いい顔をしていてください。それが人に伝わり、またあなたに返ってきます。

少しうぬぼれるくらい自分の顔をほめよう

 この中で、いちばんたいせつなのが、第1条の「自分の顔を好きになる」ということです。
「でも、好きじゃないもの」と言う人がいるかもしれません。だったらなおのこと、鏡でじっくり自分の顔を見て、自分の顔とコミュニケーションしながら、自分の顔をほめてください。

「顔はコミュニケーションツール」と言いましたが、これには自分とのコミュニケーションも含まれます。
 私はときおり、顔の造作はきれいなのに、独特の暗さを漂わせている人を見て「もったいない!」と思います。その人が、自分の顔が好きでないことが伝わってくるからです。

 自分の顔が好きかどうかは、とても大きな問題です。顔は生き物で、たとえるならペットのようなものです。飼い主がペットを嫌っていたら、ペットはどんどんひねくれていきます。自分の顔も、嫌っていると、ひねくれて悪くなっていくのです。好きになってかわいがってあげれば、どんどん輝いて魅力的になります。

 あなたの顔は、飼い主に嫌われて、ひねくれていないでしょうか。鏡でいろんな角度から見たり、いろんな表情をしたり、笑ったり、いたずらっぽい顔をしたりと、あの手この手で好きになれる自分の顔をみつけて、かわいがってください。

 鏡を見るときは、ぜひ自信過剰ぎみになって、オーバーなくらいに自分をほめましょう。少しうぬぼれるくらいでちょうどいいのです。照れずにそれをやるだけでも、確実に顔は素敵になっていきます。

「若い頃ならまだしも、今の年とった顔はほめられない」という人もいますが、美しさの基準を若さだけに置くのはおかしな話です。年を重ねたことによる美しさは、確かに存在します。
「今」の魅力を評価し、未来に向かってさらにいい顔になる「ビューティフルエイジング」や、「サクセスフルエイジング」でいきましょう。

相手の顔をほめれば 自分もいい顔になる

 第3条の「顔はほめられることによって美しくなる」というのも重要なポイントです。
「でも、誰もほめてくれない」と思うかもしれませんが、そういうときは自分からほめればいいのです。「顔は相手との共同作業でつくるもの」と言いました。相手をほめて、相手がいい顔になれば、それが自分にも返ってきます。夫・妻、恋人、家族、友達など、誰でもいいので、顔をほめてください。

 とはいえ、普段ほめていないのに、特に「夫や妻はほめにくい」というのが本音でしょう。
 そんなときは、「『ゆほびか』にこんな記事があったから、今日からほめるね。お互いにいい顔になりたいから」とでも言ってきっかけをつくりましょう。そのうえで、「おはよう、今日もかっこいいね」「おかえり、今日もきれいだね」などと、気楽にほめましょう。

 半ば冗談でも、挨拶代わりでも、「心がこもっていない」と言われてもいいのです。それでも、絶対に悪い気はしません。そのいい気分が、必ず自分にも返ってきて、あなたの顔もよくしてくれます。
 私も、いつも妻に「きれいだね」と言っています。「嘘くさい」などと言われますが、それでもお互いの顔をよくするのに役立っていると確信しています。

 このように、顔に関することは「自分から発信する」ことが大事です。誰もほめてくれないなら「自分からほめる」。職場の人の顔が暗いなら「自分から明るくする」。これが重要で、そうすればいい循環ができて、一緒にどんどんいい顔になっていきます。第13条の「いい顔、悪い顔は人から人へ伝わる」とはそういう意味です。

 ここに述べたポイントを実践して、ぜひあなたも、とびきりの「いい顔」になってください。

鏡の前での自分のほめ方

ゆほびか読者が実践する、鏡の前での自分のほめ方

この記事のエディター

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

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