【医師解説】便の量が増えて20kgやせた!睡眠時間も短縮「週1断食」の効果とは

【医師解説】便の量が増えて20kgやせた!睡眠時間も短縮「週1断食」の効果とは

私は医師であるとともに、断食指導者でもあります。医師である私が断食を勧めている理由、それは、私自身の体験に基づいています。断食を行うことの利点と、自宅で安全にできる方法を紹介したいと思います。【解説】三浦直樹(みうらクリニック院長)


便の量が倍増し睡眠時間は半分でも元気

私は医師であるとともに、断食指導者でもあります。
現在のクリニックを開設する以前は、日本全国を回り、断食指導を行っていました。

クリニック開設後も、2泊3日の断食合宿を開催したり、治療の一環として、断食を含めた食事療法をお伝えしたりしています。
2017年3月には、マキノ出版より『週1断食で万病が治る』を上梓。

おかげさまで、たくさんの反響をいただいております。
そこで、今回はこちらでも、断食を行うことの利点と、自宅で安全にできる方法を紹介したいと思います。

医師である私が断食を勧めている理由、それは、私自身の体験に基づいています。
実は、私は小学生のころから肥満児で、中学校卒業時には、体重が70kgありました。

社会人になってからは、週2回は焼き肉屋へ行き、お酒も相当飲んでいました。
甘い物が大好きで、コンビニのシュークリームを1日10個くらい食べることも。

そんな生活を続けた結果、20代後半には、身長167cmで体重が85kgに達してしまったのです。
それでも、学生時代からずっとラグビーを続けていたこともあり、自分の体力と健康には自信を持っていました。

そんな私が断食に興味を持ったのは、30歳くらいのときでした。
宗教書を読みあさっていたところ、あらゆる宗教の教えに、断食があったのです。

断食をすると何が変わるのか、試してみたいと思いました。
まず私が実践したのは、動物性食品をやめて、少食にすることでした。

すると、それだけで、体重が半年で15kg落ちました。
10ヵ月後にはさらに5kg減り、体は今までにないほど軽く、快適になりました。

また、肌がキレイになり、思考もクリアになることが実感できたのです。
それからは1日1食の「24時間断食」や、3日間で合計7食を抜く本格的な断食を実践するようになります。

その結果、さらに多くの変化を感じられるようになりました。
なかでも驚いたのは、便の量が増えたことです。

断食をするようになって、食べる量が減ったにもかかわらず、以前の倍くらい出るのです。
睡眠時間も短くなりました。

以前は8時間くらい寝ていたのに、3〜4時間でスッキリ元気に目覚めます。
また、こんな体験もあります。

ラグビーの練習中に鎖骨を骨折し、医師に「手術が必要」といわれました。
ところが、4日間断食したあと、1週間の半断食(朝食を抜く断食法)をしたら、手術せずに治ったのです。

のちほど詳しく述べますが、食べ物を消化しなくて済む分、そのエネルギーが体の修復に使われたのでしょう。
生き方もシンプルになり、余計なストレスがなくなって毎日が楽しくなりました。

これもやはり、断食の効果だと思います。
こうして私は、断食がもたらすさまざまな効果を、身をもって経験したのです。

5年前からは、「1日1食」で生活しています。
例えば、午後7時に夕食をとったら、翌日7時の夕食まで何も食べません。

皆さんにお勧めするのは、この24時間断食です。
これを週1回、4週連続で行えば、3日間で合計7食を抜く本格的な断食と同様の効果が得られます。

私自身の経験からも、患者さんの状態を見ても、「断食は薬よりも効果がある」と思います。

病気やケガが早く回復しパワーがみなぎる!

断食をすると、なぜ、心身に変化が現れるのでしょうか。
わかりやすく説明しましょう。

❶内臓が本来の働きを取り戻す
現代人の多くは食べすぎています。
そのため、内臓が疲れ切って、本来の働きができなくなっているのです。

便秘を例に説明しましょう。
便秘は、多量の食べ物を処理するために腸が働きすぎ、疲れ果てて動かなくなった状態です。

断食をすると、腸を一定期間休ませることができるため、腸本来の働きがよみがえり、排泄力が高まります。
断食をすると便秘が改善したり、便の量が増えたりするのはこのためです。

現代人は過食に加え、ファストフードやレトルト食品、市販の弁当や総菜の常食で、食品添加物などの有害物質が体に多く蓄積していることも懸念されます。

腸の排泄力が高まれば、これら有害物質の排出にも役立つでしょう。
腸の働きがよくなると、栄養の吸収力も高まります。

必要な物を吸収し、余分な物が排泄できると、質のいい血液が全身を巡ります。
その結果、肌がキレイになったり、思考力がアップしたりするのです。

免疫力をつかさどる血液細胞のリンパ球は、約7割が腸に存在するといわれます。
腸の状態がよくなれば、リンパ球の機能も回復し、病気への抵抗力も高まります。

実際、薬での根治が難しいアトピー性皮膚炎やぜんそくなどが、断食で改善する例は珍しくありません。
断食をすれば、腸だけでなく、膵臓や肝臓など、ほかの消化器も休まり、本来の働きを取り戻すことができます。

その結果、体が元気になるのです。


❷余分な脂肪・コレステロールが消費される
断食をすると、新たなエネルギー源が入ってこないため、コレステロールや脂肪といった、体内に蓄積されたエネルギーが消費されます。
その結果、体重が減り、体は軽くなります。

減量によって、血圧や血糖値の降下、動脈硬化のリスク低下が望めます。


❸血糖値が落ち着く
血糖値を上げないことも、断食の重要な目的です。
そのため、私が指導する断食では、水分の摂取もエネルギー(カロリー)とカフェインを含まない水かお茶に限定しています。

現代人が多く摂取する砂糖や白米、小麦で作られたパンは、血糖値の乱高下を招きます。
血糖値の乱高下は自律神経のバランスを乱し、さまざまな病気を呼び寄せます。

精神面にも、悪影響を与えるといわれます。
血糖値を上げない断食は、自律神経のバランスを整え、心身を健康に保つのに有効です。

また、血糖値を低くおさえることは、炎症の鎮静にも役立ちます。
前述した私の骨折が治ったのは、断食で血糖値を下げたことも、一助になったと考えられます。


❹エネルギーを有効活用できる
1日3食とると、私たちはそれを消化するのに2500〜2700キロカロリーものエネルギーが必要になります。
これは、フルマラソン1回分の消費エネルギーとほぼ同じです。

断食をすると、それだけのエネルギーが節約できるため、その分、体のメンテナンス(管理)に力を注ぐことができます。
すると、病気やケガの回復が早くなったり、いつも以上にパワーがみなぎったり、ということが起こってくるのです。

疲れが取れやすくなるので、睡眠時間も短くて済むようになります。


❺精神が安定する
断食で腸の状態がよくなると、感情にも影響します。
最近は、腸の状態によって、性格やストレスの感じ方に違いが生じることがわかってきています。

加えて、断食で腸内環境が整うと、精神の安定にかかわる神経伝達物質・セロトニンが十分に分泌されます。
つまり、断食はストレスを軽減し、心の病気を改善する効果も期待できるのです。
また、断食をすると、血液を消化器に集める必要がないため、脳への血流量が増えます。

その結果、思考がクリアになったり、ひらめきが起こりやすくなったりするのです。
五感も敏感になるといわれます。

食べすぎや食生活の乱れに心当たりのある人は、ぜひ断食をお試しください。
初心者でも手軽に、自宅で安全にできる「週1断食」のやり方を下記リンクより詳しく解説します。

→ 「週1断食」のやり方はコチラ

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

この健康情報のエディター

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