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【実験で判明】血圧、血糖値、中性脂肪値を下げる小豆の健康効果!研究者のイチオシの食べ方は「スープ」

【実験で判明】血圧、血糖値、中性脂肪値を下げる小豆の健康効果!研究者のイチオシの食べ方は「スープ」

私は長年、豆類の研究を続けてきました。なかでも、あずきの研究をライフワークとしてきたといっても、過言ではありません。ここでも、アンチエイジング、メタボリック症候群、ダイエットをキーワードにして、あずきが、いかに優れた健康食材なのかを解説しましょう。【解説】加藤淳(北海道立総合研究機構道南農業試験場場長・農学博士)

あずきの抗酸化力は豆類のなかでも特に強い

私は長年、豆類の研究を続けてきました。
なかでも、あずきの研究をライフワークとしてきたといっても、過言ではありません。

そして、近年は、あずきの健康効果を著書や講演などを通じて多くのかたに伝えています。
ここでも、アンチエイジング、メタボリック症候群、ダイエットをキーワードにして、あずきが、いかに優れた健康食材なのかを解説しましょう。

アンチエイジングとは、細胞レベルで老化を予防しようという考え方です。
老化の主な原因は、体内で発生し続ける活性酸素という物質です。

この活性酸素は、まるで細胞をさびつかせるような働きをします。
それが新陳代謝を低下させ、臓器や血管を損傷させます。

そして、ガンや心疾患を始めとする生活習慣病や、炎症、シミ、シワなどの原因になるのです。
しかし、活性酸素を速やかに除去することで、老化の進行を遅らせることは可能です。

そのためには、活性酸素を撃退する抗酸化作用を持つ食品を、効率よく食べることが重要だといえます。
そこでお勧めしたいのが、あずきなのです。

抗酸化作用が高い豆類のなかでも、あずきの抗酸化力は特に強いといえます。
あずきに含まれる抗酸化作用の強い成分といえば、その代表格がポリフェノールです。

ポリフェノールとは、多くの植物に存在する色素等の成分です。
あずきには、カテキングルコシド、カテキン、ルチンといったポリフェノールが豊富で、これらがアンチエイジングに強い効果を発揮します。

では、あずきのポリフェノールに、生活習慣病に対する改善効果があるのか。
効果があるなら、あずきは、メタボリック症候群の改善にも役立つだろう。

そう考えた私は、あずきのポリフェノールを使った実験を行いました。
メタボリック症候群とは、内臓脂肪型肥満に加えて、脂質異常、高血圧、高血糖のうちの二つ以上が合併している状態を指します。

この状態が進行すると、動脈硬化になり、脳梗塞や心筋梗塞など、非常に危険な病気を起こしやすくなります。
こうしたかたが増加し続けていることが、今、社会的な大問題となっているのです。

血糖値の上昇が緩やかになった!

これまで行った実験について、ご説明しましょう。
まず、あずきのポリフェノールだけを特殊な機器を使って抽出し、フリーズドライにします。

それを実験用のネズミのエサに混ぜ、特製のエサを作ります。
その特製エサを食べた群と通常のエサを食べた群には、どのような違いが現れるのか、というのが実験の主眼です。

通常、マウス(実験用のネズミ)に砂糖水を飲ませると、血糖値はすぐに上昇し、2時間ほどで元に戻ります。
血糖値が最大値に達するのは、通常エサの場合は30分後ですが、特製エサの場合、上昇は緩やかで60分後になりました。

血糖値の最大値も、特製エサのほうが低く抑えられていました(図参照)。

これは、糖質が吸収されにくくなっている現象で、あずきは、糖尿病のかたにもお勧めできる食品だということです。
ですから、あずきを使った和菓子は、砂糖の吸収を抑え、糖尿病のリスクを下げるスイーツだといえます。

次に、血圧に関する実験です。
生まれて8週間経つと、自然に高血圧になる遺伝子を持つラット(実験用のネズミ)を用いて、通常エサと特製エサの違いを調べました。

通常エサのラットは、当然、生後8週間の時点で、すべて高血圧になります。
一方、生まれてからずっと特製エサを食べさせたラットは、血圧が正常範囲に収まり、週が進むほど、通常エサのラットとの血圧差が大きくなりました。

また、同じく高血圧の遺伝子を持つラットに、生後18週間の時点から、特製エサを食べさせ始めるという実験も行いました。
すると、通常エサを食べ続けているラットは高血圧のままでしたが、特製エサのラットには、血圧の降下が見られました。

これらの結果から、あずきは血圧の上昇を抑制して高血圧を予防するばかりか、一度発症した高血圧の改善にも効果があると、明らかになったのです。
では、私たち人間の体に対して、あずきはどのように作用するのでしょうか。

私は、医師のチームと組んで、30代から50代の男女32人を対象にした臨床試験を行いました。
参加者は、すべて健常者で、市販の「あずき茶」(175mL)を1日3回、4週間にわたって飲んでもらいました。

このあずき茶は、ご家庭で作るあずき茶、もしくはあずきの煮汁と、成分は大きく変わりません。
そして、飲み始める前、飲み始めてからの1週間ごと(計4回)、飲むのをやめて1週間後の合計6回、血液検査をしてデータを統計学的に処理しました。

すると、中性脂肪と悪玉コレステロール(LDLコレステロール)の値が降下することがわかったのです。
まず、中性脂肪値に関しては、飲用開始前に基準値内だった人が24人、高めだった人が8人いました。人によってもともとの値は違います。

そこで最初の値を各々100として、相対的にどれだけの割合で変化があったかを調べました。
その結果、基準値内の人にはほとんど変化はありませんでしたが、もともと高めだった人は、有意に中性脂肪値が低下していました(図参照)。

8割以上の人のコレステロール値が降下

LDLコレステロール値については、基準値内が21人、高めが11人というスタートでした。
すると、飲用最終日の時点で、いずれのグループも8割以上の人にLDLコレステロール値の低下が見られました。

また、もともと基準値内だった人のほとんどは、基準値内の値を維持していました。
つまり、動物実験と人間の臨床試験において、脂質異常、高血圧、高血糖のいずれに対しても、あずきのポリフェノールはよい結果を出しました。

いよいよ、あずきはメタボリック症候群の撃退に効果のあることが、裏づけられたといえるでしょう。
ここで、「メタボ対策なら、まずは肥満の解消だ」と思ったかたもいるはずです。

確かに、メタボリック症候群の前提は、内臓脂肪型の肥満です。
しかし、この点においても、私は自信をもってあずきをお勧めします。

あずきには、食物繊維が豊富に含まれています。
100g当たりの食物繊維含有量は、焼きイモが6・1g、ゆでたゴボウが3・5gに対して、ゆでたあずきは、なんと11・8gもあります。

サツマイモの約2倍、ゴボウの約3倍ですから、いかに食物繊維が多いか、おわかりでしょう。
食物繊維をたくさんとると満腹感が増して、食べすぎを防げます。

しかも、あずきの食物繊維の9割は水に溶けない不溶性なので、便をやわらかくして便秘を解消し、大腸をきれいにしてくれます。
おなかの中にたまった悪い物を便といっしょに押し出してくれる、デトックス効果が抜群です。

また、体内の糖質を燃焼させて、エネルギーに変えるのに必要なビタミンB1も豊富に含まれているので、ますますダイエット向きだといえます。
肥満を改善したいなら、どんな調理法でも、少しずつでもかまいません。

食事のたびに必ず、あずきを食べるとよいでしょう。
知人にもよくお勧めしていますが、実践した人はほぼ、1ヵ月以内に減量効果が現れています。

最後に、私が10年近くの試行錯誤を経て、最もおいしいと思っているあずき料理をお教えします。
それは、トマトをベースにした「あずきスープ」です。

材料は、煮あずきとトマトペースト、タマネギやインゲンなどの野菜、オリーブオイル、コンソメ、塩コショウです。
まず野菜を1cm角に切り、鍋にオリーブオイルをひき、炒めます。

火が通ったら、そこに煮あずきとトマトペースト、コンソメ、水を加えて中火で10分ほど煮ます。
最後に、塩コショウなどで味つけをすれば出来上がり。

こうして食べれば、水溶性のために煮汁に出てしまうポリフェノールも逃しませんし、食物繊維もすべてとれるわけです。
私のいちばんの自信作です。

あずきが、もっと多くの家庭の食卓を彩り、皆さんの健康増進、病気撃退に役立ってほしいと願っています。

この記事のエディター

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

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