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【腎機能を改善】クレアチニン値を下げる食事が効果「小豆カボチャ」で人工透析を回避

【腎機能を改善】クレアチニン値を下げる食事が効果「小豆カボチャ」で人工透析を回避

アズキ(小豆)は、成分の効能から見ても、腎臓によい作用をもたらします。代表的なものが、カリウムの利尿作用です。それゆえ、アズキは古来、むくみ取りの妙薬として使われてきました。尿の排泄を促進するので、冷えやむくみの改善に役立ち、腎臓の負担軽減につながります。【解説】三浦直樹(みうらクリニック院長)

冷えやむくみを改善し腎臓の負担を軽減する

東洋医学では、「形の似ている物が、その臓器を治す」という概念があります。
腎臓病の人にお勧めの食べ物は、ずばり、アズキです。
アズキは、腎臓の形にそっくりだからです。

私は、食事を健康づくりの基本の一つと考え、約15年前に、玄米菜食によって心身を変える「マクロビオティック」を学びました。
以来、現在まで、最先端の医療に東洋医学の考え方などを加えた統合医療を実践しつつ、マクロビオティックも参考に、食事指導を行っています。

アズキは、成分の効能から見ても、腎臓によい作用をもたらします。
代表的なものが、カリウムの利尿作用です。

それゆえ、アズキは古来、むくみ取りの妙薬として使われてきました。
尿の排泄を促進するので、冷えやむくみの改善に役立ち、腎臓の負担軽減につながります。

また、アズキに含まれるもう一つの成分、サポニンには、油脂を水に溶かす界面活性作用があります。
この働きが、腎臓の毛細血管に蓄積した古い脂質を溶かしてくれるのです。

腎臓の糸球体は、毛細血管の集合体なので、ここに古い脂質が蓄積すると、目詰まりを起こし、血圧が高くなります。
サポニンの働きによって古い脂質が溶け出せば、腎臓の機能が回復するとともに、高血圧の改善効果も期待できるというわけです。

加えて、アズキには、抗酸化作用のあるポリフェノールも多く含まれています。
老化の元凶物質である活性酸素を抑え、細胞をいきいきと元気に保つことに役立ちます。

アズキの食べ方として、私がお勧めしているのは、マクロビオティックの代表的なメニューである「アズキカボチャ」です(作り方は、下記の図解参照)。
緑黄色野菜であるカボチャもまた、抗酸化作用があり、アズキの効能を強化します。

アズキカボチャの作り方

クレアチニン値が3週間で劇的に降下!

また、東洋医学の陰陽五行説によると、アズキやカボチャの天然の甘みは、胃と脾の経絡(一種の生命エネルギーである気きの通り道)に好影響をもたらします。
そして、血糖値を下げるホルモンであるインスリンを分泌する膵臓は、この、脾の経絡に属しています。

つまり、アズキカボチャの甘みは、膵臓のインスリン分泌のリズムを整え、血糖値の急上昇を防いでくれるのです。
そのため、アズキカボチャは糖尿病の治療食としても用いられます。

血糖値が急に上がると、血液の質が悪くなります。
当然、それをろ過する腎臓にも、負担をかけます。

ちなみに、糖尿病の人の尿が泡立つのは、腎臓のろ過機能の低下によるものです。
こうした面からも、腎臓の負担を軽減するアズキカボチャは、腎機能アップによい食べ物といえるでしょう。

ただ、毎日食べ続けると体がそれに慣れてしまい、反応が鈍くなるので、5日続けたら1日休むようにしてください。
患者さんの血圧が高く、むくみがある場合、腎機能の低下が疑われます。

また、例えば女性なら生理に、男性なら前立腺に異常があり、むくみや冷えを伴う場合も、腎機能が低下しています。
生殖に関する臓器も、腎臓の経絡に属しているからです。
こうした患者さんに、アズキカボチャを勧めると、血圧が下がったり、尿量が増えて冷えやむくみが改善したり、生理痛が楽になったりといった、よい効果が見られます。

私の叔母も、腎臓の危機をアズキカボチャに救われました。

叔母は78歳のとき、腎不全と診断されました。
クレアチニン値が11mg/dLまで上昇し、医師から人工透析を提案されたのです。

しかし、私の勧めでアズキカボチャを食べ始めたら、3週間でクレアチニン値が5mg/dLまで下がり、結果、透析はしなくて済みました。
腎臓の薬は、いっさい飲んでいません。

腎機能に不安がある人、冷えやむくみが気になる人は、まず3ヵ月を目安に、食べてみてください。
きっと、いい変化が感じられるはずです。

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

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