インド伝統医学では一般的な健康法!
私は、インドの伝統医学であるアーユルヴェーダの専門医です。
アーユルヴェーダでは、すべての人には3種のエネルギーが備わっていて、その人の体質や個性は、それらのバランスによって決まるとされています。
この3種のエネルギーが、「ヴァータ」「ピッタ」「カパ」と呼ばれるものです。
ヴァータは風のような性質、ピッタは火のような性質、カパは水のような性質を表しています。
これらのバランスは、個人により異なりますが、加齢、つまり成長により、ある程度の傾向が見られます。
一般的に、25歳までは、カパが優勢です。水の性質であるため、肌がみずみずしく、生命力にあふれた状態です。
25〜50歳になると、火の性質であるピッタが優勢になります。
活力、情熱、集中力が高まる時期です。そして、50歳以降で優勢になるのがヴァータです。
ヴァータは、体内で運搬や排出、吸収などの機能をコントロールしています。
ヴァータが優勢になると、風の性質からイメージできるとおり、「体の水分が減り、肌が乾燥する」「血管や骨がもろくなる」といった、老化現象が目立つようになります。
髪がパサパサする、抜け毛や白髪が増える、薄毛になるといった毛髪トラブルも現れます。
つまり、アーユルヴェーダでは、老化現象はもちろん、毛髪トラブルのほとんどは、ヴァータが優勢になることによる乱れが原因と考えられているのです。
若くして抜け毛や薄毛などに悩まれている人も、例外はありますが、ほぼ、ヴァータの乱れが原因です。
ですから毛髪トラブルは、乱れたヴァータを整えることで改善します。
そこで、私がお勧めしているのが、「白ゴマ油うがい」です。
うがいは、アーユルヴェーダでは、ヨガやオイルマッサージと同様、一般的な健康法の一つです。
ヴァータ・ピッタ・カパの、それぞれの調整に適したうがい法があり、白ゴマ油うがいは、ヴァータを整えます。
白ごま油うがいのやり方

実践したその日に抜け毛が半減した人もいる!
使う油は、白ゴマを生のまましぼった油です。
「太白ゴマ油」などという名前でも売られています。
ちなみに、皆さんがよくご存じの褐色のゴマ油は、白ゴマを炒ってから、しぼって作られる物です。
白ゴマ油は、スーパーで手軽に入手できます。
香りがなく、サラッとしていて、料理に好んで利用する人も多いようです。
購入したままの状態でも使えますが、鍋に入れて100度まで加熱し、冷ましてから使用することで、さらにパワーがアップします。
うがいのやり方は、簡単です(上の図解参照)。
早朝か、ヴァータが優位になる、16時から18時ごろに行うのがお勧めです。
時間に余裕があり、より効果を高めたい人は、白ゴマ油を大さじ2杯に増やしてみましょう。
さらに、口に含んだら、30分ほどそのままにしておきます。
その後、うがいをして、油を吐き出してください。
こうすることで、口腔粘膜への白ゴマ油の吸収が、より高まります。
ヴァータを整える力も、さらに強まるのです。
私のクリニックでは、患者さんにも白ゴマ油うがいを勧めています。
実際、「白髪がなくなった」(60代・女性)、「髪にコシが出てきた」(70代・女性)など、毛髪のトラブルが改善したという声が上がっています。
顕著な例ですと、大量の抜け毛と薄毛に悩んでいた50代の女性が白ゴマ油うがいを実践し、その日のうちに抜け毛が半減したのを実感。
1年も経たずに悩みが解消したそうです。
実は、私も少年のころ、15歳の若さで、すでに白髪と薄毛に悩んでいました。
それが、アーユルヴェーダに出合い、白ゴマ油うがいを実践しているおかげで、白髪や抜け毛はさほど進行していません。
55歳になる現在でも、健康的な髪を維持しています。
白ゴマ油うがいは、毛髪トラブルだけでなく、シワやシミ、疲れ目、難聴など、老化による症状全般の改善に役立ちます。
また、口腔内を清潔にするので、虫歯、口内炎、歯肉炎などの予防・改善にもつながります。
ぜひ一度、お試しください。

蓮村誠
マハリシ南青山プライムクリニック院長
●マハリシ南青山プライムクリニック
http://www.hoyurishikai.com