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【やり方】慢性腰痛やギックリ腰の痛みがすぐ和らぐ「足の筋肉はがし」

【やり方】慢性腰痛やギックリ腰の痛みがすぐ和らぐ「足の筋肉はがし」

天城流湯治法では、腰痛に限らず急性期の炎症(外傷など)を除く痛みのほとんどは、血流などの滞りによって起こると考えています。体のどこかに滞りがあり、それによって筋肉と骨が癒着を起こし腱が引っ張られて痛みが起るという理論です。その考え方だと、腰痛の原因は腰にあるとは限りません。【解説】平野薫(ひらの整形外科クリニック院長)

解説者のプロフィール

平野 薫
1987年、九州大学医学部卒業、同整形外科教室入局。
新日鐵八幡記念病院整形外科主任医長・リハビリテーション科部長などを経て、2010年、北九州市小倉北区にひらの整形外科クリニックを開院。
日本整形外科学会認定専門医。
東洋医学や天城流湯治法などを加えた独自の治療法を駆使し成果を上げている。
●ひらの整形外科クリニック
http://www.hirano-ortho-clinic.com


腰痛の6割は太もも内側の滞りが原因

一般的に、腰痛は腰の周囲に原因があると考えられています。
そのため、整形外科ではレントゲンやMRI(核磁気共鳴画像)を使って、その原因を突き止めようとします。 

画像診断で腰椎(背骨の腰の部分)に変性が見られると、椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、分離すべり症、変形性腰椎症などの診断名がつきます。

それ以外の原因がはっきりしない腰痛では、腰を触って痛みの位置を確認し、注射を打ったり、温熱治療を行ったり、痛み止めの薬を処方したりするのが通常診療です。

私も2015年までは、一般的な診断と治療を行っていました。
けれども、腰痛は長引くことが多く、なかなかすっきりとは改善しないというのが実状でした。

そのような状況が一変したのは、2016年のこと。
健康プロデューサーの杉本錬堂氏が考案した独自のメソッド(天城流湯治法という手当て法)と出
合ってからです。

天城流湯治法では、腰痛に限らず、急性期の炎症(外傷など)を除く痛みのほとんどは、血流などの滞りによって起こると考えています。
体のどこかに滞りがあり、それによって筋肉と骨が癒着を起こし、腱が引っ張られて痛みが起るというのが、その理論です。

その考え方だと、腰痛の原因は腰にあるとは限りません。
原因となっている滞りを見つけて、その部分をほぐせば、腰椎に変性があろうがなかろうが、痛みは改善するということです。

錬堂氏によると、腰痛の約6割は、太ももの内側部分の滞りが原因だといいます。
さらに、突き詰めると、太ももの内側の滞りは、内臓の負担が影響しているそうです。

右の太ももには、肺・肝臓・小腸とつながっているポイントがあります。
左の太ももには、肺・心臓・大腸とつながっているポイントがあります。

咀嚼不足で食べ物がきちんと消化されないまま体内に入ると、小腸や大腸に負担がかかり、その部分
がかたくなって腰を引っ張ることで、腰痛が起こるのです。
太もも内側の滞り以外では、腰痛の約2割は、ふくらはぎの筋肉の滞りが原因とされています。ここが滞ると起こりやすくなる腰痛は、ギックリ腰(急性腰痛)です。

ギックリ腰なら2日で和らぐことが多い

「足の筋肉はがし」のやり方イメージ

今回は、一般的な腰痛の原因になっていることの多い、太ももとふくらはぎの滞りをほぐす方法をお教えしましょう。

名づけて「足の筋肉はがし」です(やり方は下の図参照)。
まずは、慢性腰痛によく効く「太ももの筋肉はがし」です。

太ももには大腿骨という太い骨があります。
その骨の前側と内側にある筋肉を、骨からはがすイメージで行います。

やり方は、ひざの骨の少し上の太もも前面に両手の親指を立て、グッと奥に押してから、そのまま筋肉を引きはがすように、内側へと動かします。

これを、ひざの上から太もものつけ根付近まで、約1cmずつ間隔をずらしながら行います。
次に、太ももの内側面もひざの上から鼠径部まで、先ほどと同じようにはがします。

筋肉と筋肉の間に指を押し入れ、内側に動かすようにしてください。
続いて、ギックリ腰によく効く「ふくらはぎの筋肉はがし」です。

まず、ふくらはぎの裏面の中央部分を指で強めに押してください。
ここが滞っている人は、奥に芯のようなかたい部分があり、痛みが強いと思います。

ふくらはぎの筋肉はがしは、ふくらはぎの裏面と内側の筋肉を骨からはがします。
裏面は、ひざ裏のすぐ下からふくらはぎの膨らみの下端まで、左右の手の4本の指(親指以外)の先を当て、グッと奥に押してから、左右に割くようにほぐしていきます。

次に、ふくらはぎの内側面を、太ももの内側面の筋肉はがしと同じ要領で、ひざ下から足首の上で、両手の親指を使って筋肉を骨からはがすイメージで行ってください。
足の筋肉はがしを行うのは、腰の痛みのある側だけでけっこうです。腰全体が痛む場合は、両足とも行いましょう。

1回当たり2〜3分を目安として、1日に数回行うとよいでしょう。
やったその場で腰の痛みは軽減し、毎日続けることでしだいに痛みも消えていきます。

慢性腰痛でも、自分で熱心に行っているかたは、早い改善が見られています。
ギックリ腰は、通常なら1週間くらい激しい痛みが続きますが、ふくらはぎの筋肉はがしを行うと、2日くらいで和らぐことが多いようです。

慢性腰痛に効く「足の筋肉はがし」

ギックリ腰に効く「足の筋肉はがし」

薬やリハビリが効かない腰痛もほぼ解消!

実際の症例をいくつかご紹介しましょう。

●Aさん(83歳・女性)
Aさんは、腰とお尻の痛みを訴えて、2013年に来院されました。
レントゲンでは第12胸椎と第3・第4腰椎(図参照)に圧迫骨折があり、背骨が曲がっていました。

痛み止めや湿布ではなかなかよくならず、2016年2月には腰の上部まで痛みが出てきました。
ところが、3月から足の筋肉はがしを実践してもらうと、4月には日によってたまに痛む程度にまで腰痛が軽減したのです。

4月末で痛みはなくなり、現在も問題なく過ごせています。

●Bさん(69歳・女性)
Bさんは、2011年から腰の痛みを訴えて、ずっと通院を続けていました。
服薬やリハビリを続けてもなかなかよくならず、2015年からは薬の処方をやめることにしました。

2016年2月から、足の筋肉はがしを実践してもらったところ、何年も取れなかった腰痛が、4ヵ月後の6月にほぼなくなりました。

●Cさん(69歳・男性)
Cさんは、ずっと以前から腰痛がよくなったり、悪くなったりをくり返してきました。
当院で足の筋肉はがしを指導すると、そのときあった痛みはほぼなくなりました。

その後、痛みがぶり返したときも、自分で筋肉はがしをやったらすぐに改善したそうです。
薬は、血液を汚すので、私は極力飲まないほうがいいと考えています。

そのため、当院に来られる患者さんには、できるだけ薬をやめる方向で指導しています。
ですから、薬に頼らずに足の筋肉はがしを行うことで、腰痛の改善者が増えるのはうれしい限りです。

この記事のエディター

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

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