【ひざが痛い】原因は「太もも内側が弱い」?筋肉を鍛えて骨盤・姿勢も矯正できる「すり足体操」とは

【ひざが痛い】原因は「太もも内側が弱い」?筋肉を鍛えて骨盤・姿勢も矯正できる「すり足体操」とは

私たちのひざは、さまざまな方向から筋肉によって支えられており、筋肉の強さは、ひざの安定性に直結します。内側広筋が弱くなると、太ももの外側の筋肉に頼って動くため、さらに筋肉の偏りが大きくなります。こうした筋肉のアンバランスがひざに負担をかけ、痛みの原因となるのです。【解説】黒木伸一(くろしん接骨院院長)


ひざを支える筋肉を効率的に強くする!

ひざ痛の患者さんを治療していると、ある共通点に気づきます。
太ももの外側の筋肉がパンパンに張っているのに、太ももの内側からひざのお皿の内側についている筋肉(内側広筋)が弱ってフニャフニャなのです。

ひざ上の内側付近を触ってみてください。
弾力性がなく、押すとすぐに骨を感じませんか。

また、ひざを伸ばして太ももに力を入れたとき、太ももの前面や外側は筋肉がかたく盛り上がるのに、内側は平らなままではありませんか。
どちらも、内側広筋が弱い人に現れる特徴です。

私たちのひざは、さまざまな方向から筋肉によって支えられており、筋肉の強さは、ひざの安定性に直結します。
内側広筋が弱くなると、太ももの外側の筋肉に頼って動くため、さらに筋肉の偏りが大きくなります。

こうした筋肉のアンバランスがひざに負担をかけ、痛みの原因となるのです。
ですから、ひざ痛を改善するためには、太ももの内側の筋肉を強化することが重要です。

筋肉がバランスよく鍛えられると、ひざがしっかり支えられて痛みは軽減します。
また、ひざを動かしやすくなり、階段の上り下りなどが楽になります。

ただ、一つ問題があります。内側広筋は、かなり鍛えにくいのです。
歩くだけではうまく使えないので、ウォーキングでは鍛えられません。

四股やスクワットは、一般的に「太ももに効く」とされますが、よほど意識して動かさないと、内側広筋は十分に強化できません。
鍛えにくい筋肉をどのように鍛えたらいいか、私はいろいろ試しました。

その結果、たどりついたセルフケアが、今回ご紹介する「すり足体操」です。
空手に、「前屈立ち」という基本姿勢があります。

両足を前後に開き、前の足のひざを曲げて腰を落とし、後ろ足を伸ばします。
前の足だけで立ち、後ろの足を前に踏み出したり、蹴りを出したりするけいこをします。

重心を変えずに片足立ちをする訓練になり、その過程で内側広筋が鍛えられます。
私は、前屈立ちにヒントを得て、内側広筋を効果的に鍛える体操を考案しました。

詳しいやり方は、下の写真図解をご覧ください。
イスの背やテーブル、手すりなどにつかまってもけっこうです。

慣れてきたら、両手を広げて、バランスを取りながら行ってみましょう。

姿勢をまっすぐ保つことでも改善効果は上がる

この体操は、痛むほうの足に体重をかけ、鍛えるのが目的です。
両足とも行う必要はなく、痛む側だけ、1日3回くらい行ってください。

腰を落とすときには、イスから立ち上がるところをイメージしましょう。
ただし、この体操では、背すじをまっすぐ保ち、頭は背骨の真上、顔が正面を向くことが肝心です。

というのも、姿勢の悪さは、ひざ痛を引き起こす有力な要因となるからです。
私たちの頭は、通常5kgほどの重さがあります。

それを、S字状の緩やかなカーブを描く背骨が支え、バネのように衝撃を分散しているのです。
ネコ背になって首が前に出ると、頭が背骨の真上にのらず、頭の重さが分散されません。

さらに、頭の重さで前に傾いた重心とバランスを取るために、腰とひざに負担がかかるのです。
この体操をくり返すことは、姿勢をまっすぐに保つ訓練も兼ねているとお考えください。

また、ひざ痛の人は、大殿筋や中殿筋など、お尻の筋肉も弱っているケースが少なくありません。
お尻の筋肉が弱ると、骨盤を正しく支えられず、歩くたびに骨盤がねじれます。

その動きも、ひざの負担となります。
この体操は、お尻の筋肉も鍛えられるので、骨盤の安定や歩き方の改善にも役立ちます。

ただし、ひざに腫れや熱がある間は体操を控えてください。
症状が落ち着き、医師から運動を勧められてから始めましょう。

また、ひざ関節の変形が進行し、運動を止められている人も行わないでください。

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

この健康情報のエディター

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