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名医が勧める【酢納豆】は目の血栓を溶かす"視力若返り食材" 網膜血管閉塞症を改善

名医が勧める【酢納豆】は目の血栓を溶かす"視力若返り食材" 網膜血管閉塞症を改善

眼科医である私は、患者さんに納豆を広く勧めてきました。中でも積極的に勧めているのは、眼の血管が詰まる「網膜血管閉塞症」という病気への効果です。納豆に酢を加えた「酢納豆」が特にお勧めです。納豆には血栓を溶かす働きがあり、血液をサラサラにする酢の効果と相まって高い効果が期待できます。【解説者】玉井嗣彦(日野病院名誉病院長)


夕食に1パック(50g)の納豆を食べたら、0.01だった視力が1.5に

眼科医である私は、患者さんに納豆を広く勧めてきました。
なかでも積極的に勧めているのは、「網膜血管閉塞症」という症状に対してです。

これは、網膜の血管が血栓(血の塊)などによって詰まる病気です。
網膜の中心部分には、動脈と静脈が通っていて、そこからたくさんの毛細血管が枝分かれしています。

中心の動脈が詰まるのが「網膜中心動脈閉塞症」、枝分かれした動脈が詰まるのが「網膜動脈分枝閉塞症」。
同様に、中心の静脈が詰まるのが「網膜中心静脈閉塞症」、枝分かれした静脈が詰まるのが「網膜静脈分枝閉塞症」です。

中心の動脈が詰まると失明の危険性が高まり、中心の静脈が詰まると視野の中心が見えにくくなります。
枝分かれした動脈・静脈が詰まった場合は、視野の一部が欠けて見えにくくなります。

私がこの病気の治療に納豆を活用しようと考えたのは、当時、倉敷芸術科学大学教授の須見洋行先生が発表された論文がきっかけでした。
それは、納豆に含まれるナットウキナーゼという酵素に、血栓を溶かす作用があるという内容です。

通常、血液は固まろうとする働き(凝固系)と、溶かそうとする働き(線溶系)がバランスを取りながら正常に機能しています。
ところが、そのバランスがくずれて凝固系が優位になると、フィブリンという物質が作られ、血栓ができます。

血栓の治療には通常、ウロキナーゼという薬が使われます。
これは、線溶系の酵素を活性化し、間接的に血栓を溶かす薬です。

納豆に含まれるナットウキナーゼには、これとほぼ同様の作用があるとわかったのです。
さらにナットウキナーゼにはウロキナーゼにはない、直接フィブリンを分解する作用があることも明らかになりました。

そこで早速、臨床で試してみると、納豆を食べて網膜血管閉塞症が改善した症例が、多数得られたのです。
そのいくつかをご紹介しましょう。

右目がかすむといって来院されたAさん(58歳・男性)は、網膜中心静脈閉塞症でした。
入院時の右目の視力は0.7。中心静脈の蛇行や腫れ、眼底出血が見られました。
Aさんには、毎日夜食に納豆を2パック(100g)食べてもらいました。
すると1ヵ月後に、ほぼ正常な血管に戻り出血も消えたのです。2ヵ月後には視力が1.2に回復し、その後も再発はありません。

突然、右目の一部が見えなくなったと来院されたBさん(21歳・女性)は、網膜動脈分枝閉塞症を患い、血流がとだえていました。
毎日、昼食と夕食に納豆を1パック(50g)ずつ食べてもらったところ、8日目で閉塞していた血管が再び疎通し、視野欠損も回復しました。

右目に網膜静脈分枝閉塞症を発症したCさん(82歳・男性)は、硝子体出血を併発。
眼底写真は血液で濁って、血管が見えない状態でした。
週2回、夕食に1パック(50g)の納豆を食べてもらうと、2ヵ月で濁りがなくなり、0.01だった視力は1.5まで改善しました。
いずれも、納豆を食べる以外に投薬治療は行っていません。

納豆は目の血管の詰まりを改善する

血栓対策、高血圧の改善には、納豆を「夜」食べるのが効果的

視力が回復するのは、納豆の血栓溶解作用によって血液循環がよくなり、物を見るうえで重要な黄斑部の浮腫も改善するからだと考えられます。
私は疲れ目や老眼を訴える患者さんにも、納豆を勧めています。

そのなかには、「はっきり見えるようになった」という人もいます。
血栓対策には、納豆は夜食べるのが効果的です。

血栓は朝できることが多く、ナットウキナーゼの血栓溶解能力は約12時間持続するからです。
私も週1〜2回は、納豆を食べるようにしています。

おかげで81歳になる今も、健康な目を維持しています。
食べ方としては、納豆に酢を加えた「酢納豆」を特にお勧めします。

酢には、血液をサラサラにして血行を促進させる効果があるので、血栓の予防・改善にはまさに最適。
納豆に入れるしょうゆも少なくて済むので、減塩が望め、高血圧のかたにもいいでしょう。

最後に注意点です。
ワーファリンという抗血液凝固剤を服用中の人は、納豆に含まれるビタミンKが薬の働きを阻害するので納豆の摂取は控えましょう。

「酢納豆」の作り方

解説者のプロフィール

玉井 嗣彦
1962年、鳥取大学医学部卒業。米国チューレン大学客員講師、高知医科大学教授、鳥取大学医学部附属病院長を歴任。2001年に退官。現在、鳥取大学名誉教授、日野病院名誉病院長。

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

この健康情報のエディター

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