【お酢の健康パワー】酢納豆が血圧を下げる 納豆嫌いでも酢をかけると食べやすい

【お酢の健康パワー】酢納豆が血圧を下げる 納豆嫌いでも酢をかけると食べやすい

酢には多くの健康効果がありますが、その代表的なものが血圧の降下作用でしょ う。酢の主成分である酢酸は、血圧上昇にかかわる「レニン・アンジオテンシン 系」というホルモンの調節機構を、緩やかに抑制するのです。ぜひ、酢納豆にして、健康効果を高めてください。【解説者】小泉幸道(東京農業大学名誉教授)


→酢は糖尿病や高血圧にも有効!記事はコチラ

味も食感も健康効果もまさにベストマッチ!

私の朝は、ご飯、みそ汁、納豆、焼き魚、スティック野菜の甘酢漬けで始まります。
納豆には、添付のタレ、からし、カツオ節、そして納豆の臭みを和らげるネギ、マイルドな甘みをプラスするウズラの卵の黄身と、この5種を入れるのが長年の習慣です。

それが最近、ここに酢を加えるようになりました。
「酢納豆が流行中!」と、テレビや雑誌で目にしたのがきっかけです。

酢は、私が専門とする研究分野です。
毎日の食事にも、いろいろな形で取り入れています。

それなのに、なぜ私は、酢と納豆という絶妙な組み合わせを思いつかなかったのでしょうか。
味といい、食感といい、健康効果といい、ベストマッチなのです。

酢には多くの健康効果がありますが、その代表的なものが血圧の降下作用でしょう。
酢の主成分である酢酸は、血圧上昇にかかわる「レニン・アンジオテンシン系」というホルモンの調節機構を、緩やかに抑制するのです。

ほかにも、内臓脂肪を減少させたり、血糖値の上昇を抑制したり、疲労を回復させたりするなど、特に中高年のかたがたには、ありがたい効果がたくさんあります。
さらに注目したいのは、酢にはカルシウムの吸収を促進する作用があることです。

カルシウムというと、骨を強くする働きが有名ですが、そのほかにも、動脈硬化を予防したり、イライラを解消したりする働きがあります。
納豆は、100g当たり90mg ものカルシウムを含んでいます。

酢を加えて食べることで、より効率よくカルシウムを吸収できるのです。
酢には、納豆の持つ独特のにおいを抑える作用もあります。

納豆のにおいのもとは、アルカリ性のアンモニア系物質。
酸性の酢を加えることで中和され、においが和らぎます。

さらに、かき混ぜると粘りが弱まってフワフワトロトロに泡立ち、食べやすくなるのです。
食材としての栄養効果を生かし、においや粘りが苦手な人にも食べやすくなるという点において、酢と納豆を合わせて食べるのがお勧めというわけです。

料理に活用すれば自然と減塩効果が得られる

「酸っぱいのは苦手」「鼻にツンとくる」という理由で、一方の酢に苦手意識を持つ人も多いようです。
酢が健康にいいとはわかっていても、とるのが難しいという声をよく聞きます。

しかし、酢は工夫しだいでいろいろな料理に生かすことができます。
例えば、私が毎朝食べているスティック野菜の甘酢漬けは、酢と砂糖、塩を混ぜた漬け汁に、好みの野菜を切って入れ、冷蔵庫で半日おくだけ。

さっぱりとした口当たりで、口が曲がるような酸っぱさはありません。
浅漬けやサラダのような感覚で、ポリポリ食べられます。

また、炒め物や煮物に酢を加えると、塩やしょうゆの使用量を抑えても味が調い、自然と減塩効果を得られます。
私は、かた焼きそばやラーメン、野菜炒めなどに、酢をたっぷりかけます。

酢には、油の粒子を細かくする働きがあるため、脂っこさが軽減され、とてもおいしくなるのです。
牛乳120mlに、酢とハチミツを大さじ1杯ずつ加え、よく混ぜた「酢牛乳」もお気に入りです。

「飲むヨーグルト」のようなさわやかな飲み心地です。
我が家では、アサリのみそ汁にも酢を少し入れています。

水に少量の酢を入れ、アサリの口が開くまで煮立て、最後にみそを溶き入れるだけ。
アサリの殻に含まれるカルシウムが汁に溶け出し、より栄養豊富な一杯になります。

酢の量は、400mlの水に大さじ1杯程度です。
酢の種類にもよるので、味を見ながら調節してください。

酢のさまざまな健康効果は、「1日大さじ1~2杯(15~30ml)を、継続してとることで得られる」という研究結果があります。
高血圧の人に、酢を含んだ飲料を毎日とってもらった実験結果です。

血圧の推移を記録したところ、最初の2週間で、早くも血圧の降下が見られました。
ところが、飲用をやめると、血圧はまた上がってしまいました。

ですから、毎日大さじ1杯程度の酢を、継続してとることが大切なのです。
ご紹介したように、酢漬け野菜を常備したり、煮物や炒め物に調味料として使ったりすると、あっという間に大さじ1杯くらいは摂取できます。

実際、毎日コンスタントに酢をとっている私は、おかげさまで健康に過ごしています。
猛暑の夏でも、食欲が衰えることはありません。

酢納豆は、納豆1パックに小さじ1杯の酢を入れます。
これで1日にとりたい酢の3分の1はカバーできます。

私のように、「朝食には必ず納豆」というかたも多いと思います。
ぜひ、酢納豆にして、健康効果を高めてください。

小泉 幸道
1973年、東京農業大学農学部醸造学科卒業。専門は発酵食品学。発酵食品の科学的な成分変化と機能性に関する研究を行う。1987年日本缶詰協会逸見賞受賞。2001年及び2009年に日本農芸化学会論文賞受賞。2014年北海道地方発明表彰発明協会会長奨励賞受賞。テレビや雑誌などで「お酢博士」として活躍中。

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

この健康情報のエディター

関連する投稿


【血糖値スパイクを予防】血管の名医が勧める食後高血糖対策は「大豆」と「立ち食い」

【血糖値スパイクを予防】血管の名医が勧める食後高血糖対策は「大豆」と「立ち食い」

「血糖値」「ヘモグロビンAlc」「糖尿病」……。これらの言葉を見て、「私はだいじょうぶ」と思ったあなた。安心するのはまだ早いかもしれません。健康診断で血糖値に問題がなくても、食後に血糖値が急上昇しているかたは多いからです。【解説】池谷敏郎(池谷医院院長・医学博士)


【骨粗鬆症を予防】骨ホルモンを分泌する「かかと落とし」は血糖値を下げるだけでなく骨も強化できる!

【骨粗鬆症を予防】骨ホルモンを分泌する「かかと落とし」は血糖値を下げるだけでなく骨も強化できる!

運動不足の悪影響は、骨だけに止まりません。当然、筋力は低下し筋肉も硬化し、痛みやコリが生まれる原因になります。筋肉の状態が悪くなれば内臓の動きが悪化し、内臓機能の低下につながります。悪循環を断ち切るのに、お勧めの運動が「かかと落とし」です。【解説】斎藤究(医師・さいとう整形外科リウマチ科理事長)


【糖質制限ダイエット】寿司と日本酒はOK?血糖値コントロール日記を医師が解説

【糖質制限ダイエット】寿司と日本酒はOK?血糖値コントロール日記を医師が解説

私はもともと、忙しければ食べなくても平気なタイプ。「おやつで最低限のカロリーを取れば、体は動くし」と、空腹になればお菓子をつまむ、医者失格な食生活だった。ここでは医師である私が、体当たり調査してつけた「血糖値ダイアリー」と「体にいい糖質の食べ方」をお見せします。【解説】松宮詩衣(天現寺ソラリアクリニック院長)


【食後高血糖を予防】毎日血糖値を記録してわかった「糖質の安全な食べ方・危険な食べ方」

【食後高血糖を予防】毎日血糖値を記録してわかった「糖質の安全な食べ方・危険な食べ方」

私は血糖値ダイアリーをつけています。以前の私は、食後に頭がぼんやりしたり、だるくなったり、仕事の合間に仮眠をとることもしょっちゅうでした。食後高血糖を疑い、食後の血糖値を測ってみました。すると、300mg/dlを超えることもあるなど、重度の糖尿病並みの数値でした。【解説】松宮詩衣(天現寺ソラリアクリニック院長)


レモン酢で血圧が下がった!【歌手・松崎しげるさん】「肌は黒いがシミはない」

レモン酢で血圧が下がった!【歌手・松崎しげるさん】「肌は黒いがシミはない」

5~6年前に最大血圧が190㎜Hg台まで上がり、「酢ショウガは血圧を下げる」と聞いて食べるようになった。そのおかげか、最大血圧は170~180㎜Hg台までに下がった。それで「酢ショウガってスゴイんだね」って小堺一機さんに話したら、「松崎さん、実はレモン酢がもっとスゴイんですよ。」との話でした【体験談】松崎しげる(歌手)


最新の投稿


【ひざの裏が痛い】は老化のサイン?姿勢も考え方も若返る!ヨガ秘伝の「ひざ裏伸ばし」

【ひざの裏が痛い】は老化のサイン?姿勢も考え方も若返る!ヨガ秘伝の「ひざ裏伸ばし」

ヨガでは、心の問題が体に現れると考えます。特に、「心の老化」という現象が、体の中で顕著に出る場所があります。それは、ひざ裏、太ももの裏、ふくらはぎ、アキレス腱など、脚裏一帯。脚裏の筋肉やすじが硬い原因の多くは、心の老化にあるのです。【解説】佐藤松義(イタリア政府公認 沖道密教ヨガ総合自由大学教授)


【アンチエイジング】ヨガで心も体も若返る!「ひざ裏伸ばし」の正しいやり方

【アンチエイジング】ヨガで心も体も若返る!「ひざ裏伸ばし」の正しいやり方

準備運動を終えたら、1~3を順に行いましょう。いちばんたいせつなことは、少しずつ筋肉を伸ばしながら、痛みと向き合い、体にお詫びと感謝をすることです。やればやるだけ効果がありますが、まずは1日1セットを目標にしてください。【解説】佐藤松義(イタリア政府公認 沖道密教ヨガ総合自由大学教授)


【『島耕作』作者・弘兼憲史さん】若さの秘訣は毎朝の「ひざ裏伸ばし」

【『島耕作』作者・弘兼憲史さん】若さの秘訣は毎朝の「ひざ裏伸ばし」

忙しくても、運動が嫌いでも、毎朝のシャワー中のひざ裏伸ばしのように、無理なくできる方法はあると思います。皆さんもぜひ、自分に合った、無理なく続けられる健康法を探してください。【解説】弘兼憲史(漫画家)


【血糖値スパイクを予防】血管の名医が勧める食後高血糖対策は「大豆」と「立ち食い」

【血糖値スパイクを予防】血管の名医が勧める食後高血糖対策は「大豆」と「立ち食い」

「血糖値」「ヘモグロビンAlc」「糖尿病」……。これらの言葉を見て、「私はだいじょうぶ」と思ったあなた。安心するのはまだ早いかもしれません。健康診断で血糖値に問題がなくても、食後に血糖値が急上昇しているかたは多いからです。【解説】池谷敏郎(池谷医院院長・医学博士)


足の爪が小さいと「尿もれ」?ガサガサかかとは「肥満」?足でわかる病気のサイン

足の爪が小さいと「尿もれ」?ガサガサかかとは「肥満」?足でわかる病気のサイン

足は立つときや歩くときに、体の全体重を支えます。何年も何十年も支え続けるわけです。体の不調やゆがみなどによって、どこかをかばった立ち方や歩き方をすると、それが足に蓄積され、異常が現れます。【解説】高山かおる(埼玉県済生会川口総合病院皮膚科主任部長)