「目がスッキリして視界が明るい!」
日本では現在、頭痛に悩む人が3000万人もいると推定されています。
なんと、4人に1人が頭痛持ちであるという計算です。
私の治療院にも、毎日おおぜいの頭痛患者さんが訪れます。
皆さん、脳神経外科や頭痛外来を受診したものの改善せず、「一生治らないのかもしれない」という不安を抱えています。
私には「アニマル浜口氏に師事した元プロレスラー」という経歴があるため、患者さんは最初「バキッ」「ボキッ」と音を立てるような荒治療を想像するようです。
期待を裏切るようですが、私の場合、そういった治療はしません。
患者さんには、まず足湯をしていただきます。
そのあと、治療台の上で、足の指を1本ずつ丁寧にほぐしていくのです。
これが私の治療の基本です。
頭痛の原因はさまざまです。
患者さんによって、首の骨の変形を改善したり、筋肉をほぐしたりする施術も、適宜行います。
すべての患者さんに必ず行うものもあります。
それが、足の指ほぐしです。
患者さんのほとんどは、足指の刺激をセルフケアとして毎日自宅で行っています。
施術の直後に「体が温かくなった」「目がスッキリして視界が明るい」「肩と首のコリが取れた」「頭重感が消えた」といった実感を得られることが多いためでしょう。
私は治療の際、足指を刺激する専用の器具を用いますが、一般のかたがセルフケアとして行う場合には、どのような方法でもかまいません。
手で、足の指をもみほぐすだけでも十分です。
道具を使いたいなら、100円ショップで売っているツボ押し棒やボールペンなどで、足の指を1本1本こするのもいいでしょう。
また、爪の生え際を刺激すると、内臓や血管を調整する自律神経のバランスが整うといわれています。
足の爪の生え際を、手の親指と人差し指で両側からつまみ、押しもみするといいでしょう。
足の指もみは、1日何度行ってもかまいません。
最初のうちは、痛みを感じることがあるかもしれません。
入浴中やお風呂上がりなど、足が温まった状態で行うと、痛みが軽くなり、効果も高まります。
前述したように、私の治療院では、患者さんにまず足湯をしてもらいます。
足が温まって血流がよくなるとともに、リラックスできるので、治療効果が上がるのです。
足の指もみは、朝、靴下をはく前や夜の入浴時のほか、日中でも、体の冷えを感じたときや、頭痛が起こったときに行うのがお勧めです。
昼間、靴下を脱ぐのは難しいかもしれませんが、洋式トイレで短時間、足の指をもむだけでも血流がよくなり、冷えや頭痛が軽減します。
頭痛患者に共通する血流の滞りを改善!
私が足の指に着目し、「頭痛は足の指で治せる」と確信するに至ったのには、理由があります。
その経緯をお話ししましょう。
私はこれまでに、頭痛の患者さんを1000人以上治療してきました。
頭痛に悩む患者さんの話を聞いたり、施術したりしていると、いくつかの共通点が見えてきたのです。
その一つが、手足が冷たいことです。
これは、末端に血液が巡っていないことを現しています。
つまり、頭痛の患者さんは、血液循環が悪いのです。
原因としては、姿勢の悪さや交通事故などによる首の変形、長期間にわたる鎮痛剤の使用、運動不足や体を冷やす生活習慣などが考えられます。
患者さんには、首や肩の筋肉を緩める施術をしたり、姿勢をよくするためのアドバイスをしたり、頭を支える筋肉を強化するトレーニングを指導したりします。
それらと並行して、私が力を入れているのが、足の指をもむことなのです。
足の指は心臓から最も遠く、血流が悪くなりがちです。
特に、老廃物を含んだ静脈血が滞りやすく、それがまた全身の血液循環を妨げます。
足の指をもむと、滞っていた静脈血が流れて、新鮮な血液が体を巡るようになります。
足の指をもむと、その場で足先が温かくなるのはもちろん、肩や顔までポカポカしてくるのはそのためです。
患者さんが私の施術を受けるのは、多くても週に1回程度。
次に来院するまでの間は、セルフケアが大事です。
ですから、私は必ず患者さんに、「足の指もみは、自宅でも行ってくださいね」といっています。
皆さん、いろいろと工夫して、自宅でも足の指をもんだり、回したり、こすったり、引っ張ったりしているようです。
セルフケアを熱心に行う人は、頭痛の改善効果が早く現れる傾向にあります。
最後に注意点です。
頭痛には、重大な病気が潜んでいる場合があります。
必ず病院で診察を受けてください。
その結果、原因となる病気がなく、根本的な治療法はないといわれたら、ぜひ、足の指もみを試してください。
頭痛に効く【足の指もみ】のやり方
