脂っこい料理が好物で人の3倍量食べていた
私はもともと大食漢で、食事はいつも人の3倍くらいの量を食べていました。しかも、脂っこいものや味の濃いものが大好物で、毎食のようにトンカツやラーメンなどを食べていたのです。
このような食事を何十年も続けていて、太らないわけがありません。私は身長が180cmですが、いつしか体重は120kg近くまで増えてしまいました。
そして、体重の増加とともに、健康診断の数値もことごとく悪化していきました。
例えば、7~8年前の検査では、肝臓の機能を表す数値のγ‐GTPが167というとんでもない数値(正常値は男性の場合70以下)になっていました。
お酒は飲まないので、明らかに肥満が原因の、非アルコール性の脂肪肝になっていたのです。
また、そのほかの数値も、総コレステロールが252mg/dl(正常値は220mg/dl未満)、LDL(悪玉)コレステロールが174mg/dl(正常値は140mg/dl未満)、中性脂肪が161mg/dl(正常値は150mg/dl未満)、血糖値が159mg/dl(正常値は110mg/dl未満)、ヘモグロビンA1cが6・7%(正常値は6・5%未満)と、いずれも高かったのです。
当時は体調も絶不調で、いつも頭が重く、仕事中に頭痛に見舞われることがよくありました。体もひどくだるくて、すぐにのどが渇きました。おそらく、糖尿病の初期症状が現れていたのでしょう。
危機感を持った私は、7年前に、麻布医院院長の髙橋弘先生のところに相談に行きました。そして、まずは1日1500kcalに抑える食事制限を行い、体重を90kgまで落としたところで、カロリー制限に加え、「ハーバード大学式長生きスープ(野菜スープ)」を食前に飲むように勧められました。
野菜たっぷりのスープを食前に飲むことで、食欲が無理なく抑えられてリバウンドが防げるうえ、健康維持にも役立つのだそうです。さっそく作って常食するようにしました。
私の場合は、一度にキャベツ半分、ニンジン1本半、タマネギ2個、カボチャ4分の1を使って作っています。調味料は一切加えません。
こうして大量に作っておき、密閉容器などに入れて、冷蔵庫に保管しておきます。そして、食前にマグカップ1杯くらいの量を食べるようにしました。
昼は外食が多くてなかなか食べられませんでしたが、朝と夜の食事の前には、スープを欠かさないようにしたのです。
野菜スープは、調味料を加えていないので、初めのうちはなんとなく味が物足りなく感じました。でも、食べ続けているうちに、タマネギやカボチャの自然な甘味を感じるようになり、おいしく食べられるようになりました。
このスープを食事の最初に食べていると、以前のようにドカ食いすることもなく、適量の食事を続けられました。そして、さらに体重が減っていき、今は80kgになっています。
おかげで、洋服のサイズもだいぶ変わり、すべて買い替えました。太っていたときには3~4Lの服を着ていましたが、今は通常のLサイズでちょうどいいです。
ありがたいことに、健康診断の検査値もすべて良好になりました。
肝機能値、血中脂質、血糖値が正常化
γ‐GTPが31、総コレステロールが180mg/dl、LDLコレステロールが112mg/dl、中性脂肪が49mg/dl、血糖値が84mg/dl、ヘモグロビンA1cが5・5%と、すべて正常値まで改善したのです。
実は、途中で私は野菜スープを飲むのを中断したことがあります。体調がよくなってきたことで、ちょっと気がゆるんだのかもしれません。すると、てきめんに検査値が跳ね上がってしまったのです。
これはいけないとまた野菜スープを飲みだしたところ、再び数値が良好になり、その効果を実感しました。
今はたいへん体調もよく、生活習慣病のリスクも減りました。味がシンプルで飽きが来ないので、今後も欠かさずに飲み続けていこうと思います。
薬なしで正常値を維持できる健康体になった(麻布医院院長 髙橋弘)
大川さんは、高血圧、糖尿病、高脂血症、非アルコール性脂肪肝炎など、多くの病気と肥満症を食事と運動で克服した、麻布医院の優等生です。服薬と並行し、カロリー制限と運動で30㎏の減量に成功。すべての検査値が正常値になりました。
そして、カロリー制限を野菜スープ(ファイトケミカルスープ)に代えて、まったく薬を飲まずに正常値を維持しています。来院当時の頭痛、倦怠感、のどの渇きなどの体調不良も消え、健康体になりました。
ときどき油断をして、多少体重が増えて血圧が高くなることもあります。しかし、そんなときは野菜スープを再開すると、正常に戻っていきます。