【タオル枕】ストレートネックは自分で治せる 首こり、めまいの症状は改善する

【タオル枕】ストレートネックは自分で治せる 首こり、めまいの症状は改善する

腰が痛い!首が痛い!そう訴える患者さんを見ると、首のS字曲線がなくなるストレートネックだったというケースが増加中です。頭の重みを背骨で支えられず、体が前傾。体を安定させようと、腰椎に負荷がかかり腰痛が起こるケースが多いのです。対策はストレートネックを改善する「枕」です。【解説】田中宏(天竺整骨院院長)


ストレートネックとは何か?原因不明の腰痛、首痛はストレートネックの仕業かも

 私は柔道整復師として、これまで6万人近い患者さんを治療してきました。その中でも、腰痛に悩まされている患者さんは特に多く、整骨院にいらっしゃるかたが後を絶ちません。  

 椎間板ヘルニア(背骨を構成する椎骨と椎骨の間にある椎間板が飛び出した状態)、脊柱管狭窄症(背骨内部の神経の通り道が狭くなり、神経が圧迫されて痛みやしびれが出る病)、ギックリ腰などの腰痛は、体への負荷のかかり方に偏りがあり、骨格がゆがんでしまうのが原因で起こります。

 特に現代人に多い体のゆがみが、首のカーブが失われるストレートネックです。

本来、人の背骨は横から見ると、首と腰の部分がくびれ、背中の部分が膨らんだ、ゆるやかなS字カーブを描いています。ところが、デスクワークやスマートフォンの利用などで、首を突き出したり、下を向く姿勢が長時間に及ぶと、首の曲線がなくなっていくのです。

 首の曲線がなくなると、頭の重みを背骨全体で支えられず、どんどん体が前傾していきます。すると、しだいに腰の曲線もなくなり、体を安定させるため、無理に背中を伸ばそうとするのです。

 その結果、腰椎(背骨の腰の部分)の下のほうに負荷がかかり、腰痛が起こります。

ストレートネックを改善する「タオル枕」使用時の三つのポイント

 そこで、背骨のS字カーブを取り戻し、腰椎の負荷を軽減させるための、簡単かつ有効な方法としてお勧めするのが、「タオル枕」です。首置き枕のポイントは三つあります。

①首置き枕を首の下に当てる

 使用する枕は、ご家庭にあるバスタオルを巻いて自分で作ります(タオル枕の作り方は別記事を参照して下さい)。
 この枕を首の下に当てて寝ると、本来の首の曲線を取り戻すことができます。首の曲線ができると、背骨が正しいS字カーブへと自然に矯正されていき、腰痛が改善されます。
 ただ、ストレートネックの人が首に枕を当てると、後頭部が床から浮いてしまう場合があります。そのときは、後頭部の下にたたんだバスタオルを敷いて調整してください。首に曲線ができると、自然に後頭部が床に付くようになります。

②あおむけで寝ること

 正しい姿勢とは、壁に背中を付けてまっすぐ立ったとき、後頭部、背中、お尻が壁に付いている状態です。その形を寝ながら取ることができるのが、あおむけの姿勢なのです。

 ところが、骨格がゆがみ、腰痛のある人の多くは、あおむけに寝ると腰が浮くので寝心地が悪く、つい横向きやうつぶせで寝てしまいがちです。一見らくな姿勢に思えても、腰痛の根本的な解決にはつながりません。まずは、首に枕を当て、あおむけで寝てください。

 正しい姿勢を、寝ている間に体に覚えこませ、起きているときも自然にその姿勢が保てるようになっていけば、腰痛は根本的に改善していきます。

 どうしてもあおむけで寝るのがつらい人は、ひざを立ててみましょう。腰が床に付いてらくになります。慣れてきたら徐々にひざを伸ばしていくというやり方でかまいません。
 また、就寝時ではなく、日中に10〜20分あおむけで寝て、その姿勢に少しずつ慣れていくというのでもかまいません。

 寝る前に熱すぎないお風呂(38℃~40℃くらい)につかるのもお勧めです。副交感神経が優位になり、心身ともに緊張が和らいで、あおむけ寝がしやすくなります。なお、敷布団やマットレスは、体が沈まない硬いものがお勧めです。

③寝返りを打つこと

 あおむけで寝入ったからといって、その姿勢をキープする必要はありません。睡眠中は、自然に寝返りを打ちましょう。寝返りは、睡眠中に体が骨格を正すために行っており、決して悪いものではありません。

 また、首と背骨の曲線が正常になると、あおむけがいちばんらくな姿勢となり、自然に体がその形に戻ろうとします。ということは、あおむけでの目覚めが理想となるので、目覚めたとき、どんな姿勢で起きたかのチェックも忘れないでください。なお、ギックリ腰や五十肩の痛みが激しい人、また、ネコ背であおむけがあまりにつらい人は、医師に相談してから、首置き枕を使用してください。

 以上のポイントを踏まえて、腰痛のかたは、ぜひ、首置き枕を実践してみてください。

 首置き枕の最大の魅力は、睡眠中に整体してくれる点です。

 多忙な毎日を送り、体に負担をかけている現代人にとって、最も効率のよいセルフケアだと思います。
 肩こりや片頭痛、めまいの症状をお持ちの人にも効果がありますので、ぜひお試しください。

→簡単「タオル枕」の作り方はこちら

田中宏
柔道整復師。日本柔道整復専門学校在学中より、病院、整骨院、整体院の勤務を経て、2009年より天竺整骨院を開院。さまざまな研究・分析・考案し、現在の治癒体系を構築する。その中で有効な治療法として「寝るだけ整体」を考案。著書『腰痛・肩こり・頭痛を解消 寝るだけ整体』(アスコム)が好評発売中。

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

この健康情報のエディター

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