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腰痛の改善体操「アザラシポーズ」症例報告Before&After

腰痛の改善体操「アザラシポーズ」症例報告Before&After

高齢者でも簡単にでき、効果の高い動作を厳選した「アザラシポーズ」と「上体起こし運動」を採用し、さまざまな症例の患者さんにこの二つの体操を行ってもらったところ、想像以上の効果が得られました。しっかりと実践したすべての例で、腰痛が改善し、姿勢がよくなったのです。【解説】太田邦昭(太田整形外科院長)

2つの体操を実践したすべての例で腰痛が改善した

私が院長を務める整形外科には、多くの高齢者が受診されます。
腰痛や、骨粗鬆症による腰の曲がり、痛みで困っておられる高齢の患者さんをらくにできないだろうかと、ずっと思っていました。

そこで、リハビリテーションとしての腰痛体操を考えたのですが、それまで提唱されていた腰痛体操はどれも動きが複雑で、高齢者に覚えて実践してもらうには難しいものでした。

理論を学ぶうちに、それらの体操の中から高齢者でも簡単にでき、効果の高い動作を厳選して採用しました。
それが先にご紹介した「アザラシポーズ」と「上体起こし運動」です。

さまざまな症例の患者さんにこの二つの体操を行ってもらったところ、想像以上の効果が得られました。
しっかりと実践したすべての例で、腰痛が改善し、姿勢がよくなったのです。

実際の変化を何名かご紹介したいと思います。

(症例1)らくに歩けるようになり涙を流して喜んだ

腰痛で、歩行が困難だと訴える70歳の女性に、アザラシポーズを指導したところ、その場で腰痛が軽減したばかりか、姿勢がよくなっていました。
腰椎の前湾が改善し、後傾していた骨盤が立ち、ヒップアップしたのです。
この女性は、腰痛や姿勢が改善することで、歩行も容易になり、涙を流して感激しておられました。

(症例2)背すじがピンと伸び見た目が10歳若返った

 腰椎圧迫骨折で通院しておられた77歳の男性の改善も顕著です。腰椎圧迫骨折とは、腰にある背骨(腰椎)のうち一つ以上が、体重を支えきれずにつぶれてしまう骨折です。

 寝たきりになるリスクが大きいため、痛みを軽減する処置に加えて、服薬や運動で骨密度を上げる必要があります。このかたはアザラシポーズをコツコツ続けられ、しだいに痛みや姿勢が改善していきました。2年後には背すじがピンと伸び、見た目が10歳若返って、別人のように見えました。

(症例3)痛みが消えて腰が伸びた!

驚いたのは、急性腰痛症(ギックリ腰)で受診された42歳の女性です。腰が伸びないとおっしゃるので、X線を撮ると腰椎の前方の椎間板(椎骨と椎骨との間でクッションの役割をしている軟骨)の前方がつぶれて狭くなっていました。
しかし、この体操を行った直後、それが解消され、痛みも消えて腰が伸びるようになっていたのです。

変形性ひざ関節症にも効果があった

実は、このアザラシポーズが効果的なのは、腰痛だけではありません。
変形性ひざ関節症でつえを使わないと歩けなかった78歳の女性は、歩行時のひざの痛みに加えて腰痛にも困っておられたので、これらの体操を指導しました。診察台から下りて歩いてもらうと、ひざも腰も痛みなく歩けたため、非常に喜んでおられました。

腸腰筋をストレッチすると、股関節やひざ関節の動きがよくなり、足をまっすぐ踏み出せるようになります。

すると、歩幅が大きくなり、かかとで接地してつま先から離れる正しい歩行ができるようになって、ひざ痛や座骨神経痛、頸椎症の改善にもつながります。

痛みに苦しめられない毎日のために、ぜひお試しください。

解説者のプロフィール

太田邦昭(おおた・くにあき)
●太田整形外科
豊橋市大岩町字北山351
TEL 0532-41-6800
http://www.ohiwanomori.or.jp/seikei/

太田整形外科院長。
名古屋市立大学医学部卒業。医学博士。
日本整形外科学会専門医、日本リウマチ学会専門医、日本医師会認定健康スポーツ医。
運動器疾患を専門に治療・予防をする整形外科、健康運動施設で生活機能の維持・向上を図るフィットネスクラブ、リハビリに特化した介護保険サービスを提供するデイケアを複合した医療法人「大岩の森」を開設。
運動器疾患の治療、ロコモやメタボ対策、高齢者の運動器不安定症などに、幅広く対応している。

この記事のエディター

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

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