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【ピーナッツの効能】太る説は間違い?実はコレステロールを下げる良質食材

【ピーナッツの効能】太る説は間違い?実はコレステロールを下げる良質食材

よほど食べ過ぎないかぎり、ピーナッツで太ることはありません。ピーナッツは、少量で多くのエネルギーが得られるだけでなく、ビタミンやミネラル、ポリフェノールなどの栄養・機能性成分も豊富です。あの小さな1粒の中に、生きるために必要なエネルギーと栄養が、ぎっしり詰まっているのです。【解説】井上浩義(慶應義塾大学医学部教授)

解説者のプロフィール

井上浩義(いのうえ・ひろよし)
1961年生まれ。
九州大学大学院理学研究科博士課程修了。
山口大学医学部助手、久留米大学医学部教授などを経て、現在、慶應義塾大学医学部教授。
医学博士。理学博士。
ピーナッツ、ナッツ類研究の第一人者。
著書に、『アーモンドを食べるだけでみるみる若返る!』(扶桑社)などがある。

「ピーナッツで太る」は間違い!

ピーナッツは脂肪が多く、エネルギー(カロリー)が高いから太る。

そう思って、敬遠している人も多いのではないでしょうか。
確かにピーナッツは、その成分の約半分が脂肪という、高エネルギー食品です。

しかし、よほど食べ過ぎないかぎり、ピーナッツで太ることはありません。

むしろ、適度に食べている人のほうが肥満になりにくい、という研究結果も出ています。
ですから、肥満を気にするよりも、良質な栄養食材として目を向けていただきたいと思います。

悪玉コレステロール値が有意に低下すると判明!

ピーナッツは、少量で多くのエネルギーが得られるだけでなく、ビタミンやミネラル、ポリフェノールなどの栄養・機能性成分も豊富です。
あの小さな1粒の中に、生きるために必要なエネルギーと栄養が、ぎっしり詰まっているのです。

ちなみに、ピーナッツはナッツと名前にありますが、木の実ではなく、豆類に属します。
落花生という名のとおり、花が地面に落ちて地中に実がなることで、地中のミネラルをたくさん吸収しているのです。

ピーナッツの代表的な成分は脂肪ですが、そのうちの8割は、コレステロールや中性脂肪を下げる作用のある、不飽和脂肪酸です。
そのうちの約半分を、オレイン酸が占めています。
これは、オリーブオイルや米油にも含まれる脂肪酸で、酸化(劣化)しにくいのが特長です。

オレイン酸には、脂質をエネルギーや有用物質に変換する作用があります。
現在、その代謝機能が世界的に注目され、研究が進んでいます。

ある研究では、患者さんに、鶏ササミや卵などの低脂肪食と、ピーナッツで作った高オレイン酸食も食べてもらいました。
すると、血中の中性脂肪は増加せず、LDL(悪玉)コレステロール値が、有意に低下することがわかったのです。

また、別の研究では、脂質異常症の患者さんにピーナッツを毎日食べてもらったところ、LDLコレステロールが減少し、HDL(善玉)コレステロールが増加した、という報告もあります。

そして、オレイン酸は、肝臓に脂肪をためにくく、かつ、たまった脂肪を速やかに分解してくれます。
こうして脂質代謝が改善すると、肝機能が向上し、脂肪肝も改善していくのです。

さらに、オレイン酸には、血管や心臓の平滑筋をやわらかく、しなやかにする作用があります。
こうして血流がよくなれば、高血圧や動脈硬化など、循環器系の病気の予防にも役立ちます。

こうした効果は、酸化しにくいオレイン酸だからこそ、期待できるものです。

ビタミンEや食物繊維を多く含む

ピーナッツの健康効果は、まだまだあります。

ビタミンEも、ピーナッツには多く含まれています。
ビタミンEには、老化やさまざまな病気の原因となる活性酸素を消去する、高い抗酸化作用があります。
結果、肌や髪を若々しく保てるのです。

意外なのは、食物繊維が豊富な点です。
ピーナッツに含まれる食物繊維は、100g中に約7g。
これは、サツマイモの3倍に匹敵する量です。

薄皮は長寿遺伝子を活性化する成分の宝庫!

さて、ピーナッツで忘れてはならないのが、ピーナッツを包んでいる、あの茶色い薄皮です。
この薄皮は、ポリフェノールの宝庫です。
ポリフェノールは、植物が紫外線や害虫などの害から身を守るために作り出す成分で、強い抗酸化作用があります。

ピーナッツのポリフェノールで注目されているのは、レスべラトロールという成分です。

レスべラトロールには、長寿遺伝子の働きを活発にし、老化を防ぐ作用があります。
それ以外にも、血糖値の上昇を抑えたり、肝機能を高めたりするなど、数々の効果がわかっています。
ですから、ピーナッツは薄皮ごと食べることで、さらに高い健康効果を得られるのです。

毎日食べ続けることが大事

ちなみに私も、よくピーナッツを食べます。
私が今気に入っているのは、ピーナッツの炊き込みご飯です。
薄皮の色がご飯にほんのり移り、ピーナッツの風味と食感がおいしく、食が進みます。
また、自家製のドレッシングに、少し大きめに砕いたピーナッツを加えるといいアクセントになって、野菜をたくさん食べられます。

なお、いわゆるピーナッツバターは、塩分が多く、お勧めできません。
バターに含まれるリノール酸は、酸化されやすく、酸化した油は体に悪影響を及ぼします。

食べるなら、殻つきの落花生か、素煎りされた無塩ピーナッツをお勧めします。
一日10~20粒程度食べるといいでしょう。

ピーナッツの健康効果は、長く続けることで得られます。
少量でかまいませんので、毎日食べ続けることが重要です。


※食べて湿疹が出たり不調を感じたりした場合は、ピーナッツアレルギーの可能性がありますので、摂取を控えてください。

ピーナッツを使ったレシピも参考にしてみてください。

この記事のエディター

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

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