【精力を増強する食べ物】「玉ねぎ」は切る前に温めると性力アップ効果が強くなる

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近年、40〜50代の男性に、「やる気が出ない」「眠れない」といったうつ症状や、「性欲がわかない」「勃起が続かない」といった精力減退を訴える人がふえているといわれています。【解説】西村弘行(北翔大学学長・東海大学名誉教授)


におい成分をふやすと記憶障害が改善する!

「タマネギを食べると元気が出る」ということは、すでに常識といってよいでしょう。1年じゅう出回っているので、健康のために食べているかたも、たくさんいることと思います。
 タマネギの主成分は、イオウを含んだアミノ酸で、含硫アミノ酸と呼ばれています。この物質は、タマネギを切ったり加熱したりして細胞膜が破壊されると、同じくタマネギに含まれる酵素と反応を続け、時間とともに変化していきます。

 最初に辛み成分と催涙成分が生成され、時間がたつとにおい成分に変化します。加熱したタマネギが甘くなるのは、酵素反応によって生じた辛み成分が、化学変化してなくなったからなのです。

 そして私は、含硫アミノ酸は、成分変化とともに、私たちの体内に入ったときの働きが変わることを突き止めました。もともとタマネギには、強い抗酸化力があることは知られています。さらに、調理法や食べ方をひと工夫すれば、お悩みの症状別に効果の高い成分を、より効率的に摂取できるのです。

 まずは、ボケや物忘れに効果的なタマネギの食べ方を、ご紹介しましょう。
 軽いボケ症状や物忘れの多くは、加齢による記憶障害です。そこで、遺伝的に記憶力の弱い記憶障害マウスと、正常なマウスを使って比較実験を行いました。島のような部分を1ヵ所だけ設置した水槽にマウスを放つと、泳いで、その島を目指します。それをくり返し、島に上がるまでの時間を計るという実験です。

 正常なマウスは、しだいにしくみを記憶し、島に着くまでの時間が短くなっていきますが、記憶障害マウスの場合、その時間が変化しません。しかし、記憶障害マウスに、タマネギのエキスを飲ませたところ、時間が徐々に短縮されていったのです。
 さらに、有効成分を調べたところ、含硫アミノ酸から変化したにおい成分が、記憶をつかさどる脳の海馬で抗酸化力を発揮し、記憶障害を改善していることもわかりました(特許第四一三九六七七号)。

 つまり、ボケや物忘れに対するタマネギの効果をアップするには、におい成分をふやせばよいということです。
 それには、まずタマネギの皮をむき、食べやすいサイズに切ります。そのあと、室温で30分~1時間ほど放置します。たったそれだけで、適度に辛みが抜け、におい成分がふえた状態になるのです。

ホルモンバランスの調整にも役立つ可能性

 また、近年、40〜50代の男性に、「やる気が出ない」「眠れない」といったうつ症状や、「性欲がわかない」「勃起が続かない」といった精力減退を訴える人がふえているといわれています。男性の更年期障害ともいわれ、ストレスや加齢によって、テストステロンという男性ホルモンが減少すると起こりやすい症状です。

 一般的には、ホルモン注射などで治療するのですが、ふだんの食事でテストステロンをふやせるなら、それに越したことはありません。そこで、私たちは、タマネギにテストステロンをふやす効果があるかどうかを調べました。
 実験は、テストステロン量が正常値より低いマウスを使いました。そのマウスに、タマネギのエキスが入った水を自由に飲ませたところ、テストステロンが約2倍に増加したのです。さらに、テストステロンの分泌を促したのは、含硫アミノ酸だと特定できました。

 ここでいう含硫アミノ酸は、前述した酵素反応が起こる以前の、もともとの物質のことです。よって、酵素反応を進ませずに食べる方法があれば、うつ症状や精力減退に効果的だということです(特許第四一七二四八八号)。

 その方法とは、タマネギの皮をむいたら、切る前に電子レンジにかけるだけ。酵素の働きは60度ぐらいで失われますが、含硫アミノ酸は加熱しても壊れにくいので、その性質を生かした方法です。加熱時間は、中玉なら、600Wの電子レンジで2分ほどでよいと思います。

 少し柔らかくなりますが、シャキシャキ感は残っており、味わいもそのままです。しかも、あとはどれだけ切っても、加熱しても、含硫アミノ酸はへりません。
 なお、女性が食べても、問題はありません。女性ホルモンの分泌をおさえるわけではなく、むしろ、ホルモンバランスを調整する可能性があると期待されているほどです。

 タマネギは、まさにアンチエイジングに最適な野菜といっていいでしょう。タマネギを毎日の食卓に加えて、いくつになっても若々しく過ごしていただきたいと思います。

西村弘行
 1945年生まれ。名古屋大学大学院農学研究科修士課程修了。北海道大学にて農学博士号を取得。北海道大学助教授、北海道東海大学教授・学長を歴任。現在、北翔大学学長、東海大学名誉教授。タマネギのことなら何でもご存じのタマネギ博士。

※これらの記事は、マキノ出版が発行する『壮快』『安心』『ゆほびか』および関連書籍・ムックをもとに、ウェブ用に再構成したものです。記事内の年月日および年齢は、原則として掲載当時のものです。

※これらの記事は、健康関連情報の提供を目的とするものであり、診療・治療行為およびそれに準ずる行為を提供するものではありません。また、特定の健康法のみを推奨したり、効能を保証したりするものでもありません。適切な診断・治療を受けるために、必ずかかりつけの医療機関を受診してください。これらを十分認識したうえで、あくまで参考情報としてご利用ください。

この健康情報のエディター

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